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ミッドシップのスポーツカーの一覧・雪道・ドリフト方法

更新日:2023年12月06日

ミッドシップについて、その成り立ちや特徴、スポーツカーの魅力、また雪道での走行やドリフトの仕方などを解説します。エンジンを座席の後方、後輪車軸との間に搭載し後輪を駆動する、スポーツカーやレーシングカーの理想を追求した車、ミッドシップの耳寄りな情報を紹介します。

ミッドシップのスポーツカーの一覧・雪道・ドリフト方法

ミッドシップレイアウトについて

車好きの中でもスポーツカーなどの高性能車が好きな人や、実際にそういった車に乗りサーキットなどでスポーツ走行を楽しんでいる人は、スポーツカーやハイパフォーマンスカーが持つそのメカニズムに強い関心を持っているでしょう。

ドライバーの意のままに優れた走りを実現するスポーツカーのメカニズムは、エンジンの性能はもちろん、車体の剛性(しっかり感)や重量の軽さ、タイヤが路面をしっかりととらえるサスペンションの機能など、操縦性を高めるために必要な多くの要素が高度にバランスされることで成立しています。

ミッドシップはエンジンレイアウトのひとつ

スポーツカーの性能を高めるために重要な要素の一つに、「エンジンレイアウト」があります。エンジンレイアウトとは、自動車におけるエンジンの搭載位置と、その駆動方式を意味します。

自動車のエンジンレイアウトには、FF方式(前エンジン前輪駆動)やFR方式(前エンジン後輪駆動)、RR方式(後エンジン後輪駆動)などいくつかの種類がありますが、その中のひとつにMR方式(ミッドエンジン後輪駆動)があり、俗に「ミッドシップレイアウト」と呼ばれています。

スポーツカーのためのエンジンレイアウト

スポーツカーやレーシングカーが好きな人なら、きっと「ミッドシップ」という言葉を耳にした事があるでしょう。ミッドシップとは、エンジンを車体の中間あたりに置いて後輪を駆動するエンジンレイアウトで、スポーツカーの操縦性を高めるために理想を追求した方式だといいます。

ではなぜ、ミッドシップがそれほどスポーツカーにとって都合の良いエンジンレイアウトなのでしょうか。ミッドシップという言葉や、その意味を少しは知っていたとしても、ミッドシップレイアウトを採用することで、具体的にどういった効果があるのかなど、余程の専門的知識や運転技術を持つ人でなければ、きちんと理解している人は少ないでしょう。

そのようなミッドシップについて、その成り立ちや特徴、スポーツカーの魅力、また雪道での走行やドリフトの仕方などを解説していきます。

ミッドシップと車のエンジンレイアウト

ミッドシップとは、エンジンを車体の真ん中付近に搭載し、後輪を駆動するMR方式を意味します。ですが、真ん中とは言っても車には操縦席を始め、乗員が乗り込むための室内スペースがあり、ミッドシップはその室内にエンジンがドンと居座っているわけではありません。

エンジンレイアウトは、単純にエンジンが車体のどこに搭載されるのかではなく、エンジンと、エンジンによって駆動が行われる車軸(左右の車輪の中心を結んだ回転軸)との位置関係が問題となります。

自動車のエンジンレイアウトを詳細に説明しますと、次のようになります。

FF(前エンジン前輪駆動)

エンジンが前輪車軸の真上に位置し、前輪を駆動する方式です。こちらは、車の前にロープを結んで引っ張ってもらうというイメージです。駆動と操舵の両方を前輪が行い、曲がる時にはロープを引きながら方向を変える感覚です。そのため、後輪駆動車に比べてコーナーリング時にフロント(前)が外に逃げるアンダーステアになる傾向があります。

FF方式では、自動車の重量物であるエンジンが、駆動を行う前輪車軸の真上にあることから、トラクション性能(タイヤが地面を蹴る力)に優れ、雪道などでの走行では比較的有利になる他、直進安定性にも優れています。

スバルのAWDシステムは、このFF方式をベースにした四輪駆動車で、路面状況に合わせて最適な駆動力を各車輪に配分するため、より優れた走行安定性を実現し、雪道やオフロードでの走破性の高さが魅力です。

FR(前エンジン後輪駆動)

車体前部にエンジンとトランスミッションを搭載し、その力をプロペラシャフトと呼ばれる長い軸によって伝達することで、後輪を駆動するエンジンレイアウトです。

こちらでは、車を後ろから押してもらうというイメージで、FF車とは異なり前輪が操舵のみを行うため、コーナーリング時に、ハンドル操作に対して前輪が素直に反応し、より自然な感覚で操縦することができます。

FR車では、重量物のエンジンが車体前部にあり、駆動輪である後輪のトラクション性能が弱く、雪道などではスリップを起こしやすい性質があります。現在の車では、滑りやすい路面でのスリップによる事故を防ぐ「トラクションコントロール(横滑り防止装置)」が装備されています。

RR(リアエンジン後輪駆動)

エンジンとトランスミッションを、車体後部で後輪車軸のすぐ上か、またはさらに後ろ(リアオーバーハング部)に搭載され、後輪を駆動する方式です。こちらは車の最後部におもりを乗せて、後ろから押してもらうイメージです。

RRでは、駆動輪である後輪車軸の上にエンジンがあるため、抜群のトラクション性能を誇り、特に発進時など鋭い加速力が魅力です。また、雪道での走行も比較的有利です。

テクニック次第で優秀な走りができる

RR方式では、車体後部に比べて圧倒的にフロント部が軽いという性質から、コーナーリング時にはハンドル操作に対して前輪が素早く(クイックに)反応し、回頭性(車が向きを変える力)に優れています。

この性質は、テクニックのあるドライバーにはコーナーをより速く駆け抜けることができるとして、大きな魅力ですが、未熟なドライバーにはコントロールが難しく、またフロント部が軽すぎるために直進安定性の面では不利になります。現在の車では、ポルシェ911のみがこの方式を採用しています。

ミッドシップ(MR)とは

このように、エンジンレイアウトは、エンジンの搭載位置と駆動する車軸との位置関係によって、車の走行性能に大きく影響する極めて重要な要素です。

では、ミッドシップとはどのようなエンジンレイアウトでしょうか。それは「エンジンを座席と後輪車軸との間に搭載し、後輪を駆動する方式」です。

同じ後輪駆動車では、FRが「エンジンを車体前部に搭載し、プロペラシャフトを介して後輪を駆動する」、またRRが「エンジンを、車体後部で後輪車軸の真上か、さらに後ろに搭載し、後輪を駆動する」のに対し、ミッドシップ(MR)では、エンジンが同じ車体後部でも、RRよりも前方に位置する後輪車軸の前に搭載されます。

ミッドシップでは、FRと違って車体後部にエンジンがあるため、RRと同じでトラクション性能に優れていますが、最も大きな違いは、エンジンの搭載位置によって車体の重心位置が変わることです。

ミッドシップのメリット

ミッドシップでは、エンジンの搭載位置により車体の重心が真ん中に集中しています。これは、重心が車体前部にあるFFやFR、また車体後部に重心が集中するRRと比べて、走行特性に大きな違いがあります。

最も大きな違いは、コーナーリング時の操縦性です。車のカタログなどを見ると、よく「前後50:50の理想の重量配分」といった、高性能をアピールする文字が大きく掲載されていますが、これは、車のコーナーリング性能において車体の重量バランスが大きく影響するためです。

ミッドシップは慣性モーメントが小さい

フロントが重いFF、FRや、リアヘビーなRRといった車体の重心が前後どちらかに偏っている車では、コーナーを曲がる際に、車を前に進めるトラクション(駆動力)やタイヤのグリップ(路面を捉える力)に対して抵抗する「慣性モーメント」が大きくなり、フロント部が外へ逃げるアンダーステアや、後輪が外へ飛び出すオーバーステアになりやすいです。

「慣性モーメント」とは、ヨーイング(水平方向での左右へ回転する力)、ピッチング(前後方向の回転力)という、コーナーリング時に車に掛かる物理的な力のことで、慣性モーメントが少ない方が旋回性が良く、操縦性に優れ、コーナーリングの限界も高くなります。

ミッドシップは、車体の重心が真ん中近くに集中しているため、この慣性モーメントが小さく、コーナーリング性能に優れたエンジンレイアウトになります。

まるで運転が上手くなったみたいな錯覚に陥る

ミッドシップでは、重心が車体の真ん中に集中しているため、慣性モーメントが小さく、運転すると、ハンドル操作に対して、車がとても素直に動くことに驚かされます。その気持ちのいい操縦性は、急に運転が上手くなったみたいな錯覚にさえ陥ってしまうほどです。

このように、ミッドシップは車の操縦性においても理想的な重量バランスを実現したエンジンレイアウトで、後輪のトラクションやタイヤのグリップ力など、ドライバーによってコントロールされている状態では、素晴らしいコーナーリング性能を発揮し、気持ちよくドライビングを楽しむことができます。

限界を超えた途端じゃじゃ馬へと変貌する

ミッドシップは、コーナーリング時にタイヤが路面をしっかりととらえ、後輪による十分なトラクションが保たれている間は、非常に優れた走行性能を発揮しますが、タイヤのグリップが限界を超えると、途端にリアが滑り出して大きく姿勢を乱し、オーバーステアとなってコントロールを失い、一気にスピンしてしまうという操縦の難しさがあります。

ミッドシップ車では、コーナーであまりスピードを出し過ぎなければ、限界が高く、優れたハンドリング特性で運転を楽しめますが、サーキットなどで本気で攻め込んでスポーツ走行をする場合には、限界付近でのコントロールが難しいため、相当に高度なテクニックが要求されます。

しかし、スポーツ好きな自動車愛好家にとっては、そういったピーキーな操縦特性がかえって魅力的に感じるでしょう。

エンジン横置きと縦置き

ミッドシップには、エンジン横置きタイプと縦置きタイプの二種類があります。主に横置きは、軽量でハンドリング性能を意識したスポーツカーに、縦置きは、大排気量の高出力多気筒エンジンを搭載した、最高時速300㎞/h以上を誇る、車両価格が数千万円クラスのハイパフォーマンススポーツカーに採用されています。

横置きはライトウエイトスポーツに

横置きミッドシップでは、FF車用の、エンジンと横並びのトランスミッションを使用する場合が多く、その都合上、ホイールベースが長くとれず、重心が後車軸寄りとなってしまうために、ミッドシップ本来の利点を生かすためには、軽量小型の直列4気筒やV型6気筒エンジンを搭載し、高速時の安定性よりもコーナーでの回頭性の良い車に適しています。

横置きミッドシップ車は、ロータス・エリーゼやホンダS660、トヨタMR-S、フィアットX1/9、ポンティアック・フィエロ、先代のホンダNSX、ランチャ・ストラトス、フェラーリ・ディーノ246GTなどがあります。

縦置きは超高性能車に採用

エンジン縦置きは、座席後ろに置いたエンジンの後方にトランスミッションを搭載し、後輪を駆動するため、排気量の大きなエンジンを積んでもミッドシップの持つ旋回性能の高さに加え、優れた高速直進安定性を実現できることから、現在のフェラーリ、ランボルギーニ、マクラーレンなどのハイパフォーマンスカーは全てエンジン縦置きを採用しています。

エンジン縦置きミッドシップを採用したランボルギーニの最新モデル「ウラカン」は、最高速度325㎞/hに達するという超高性能車です。

ミッドシップのスポーツカー一覧

現在市販されている、ミッドシップスポーツカーを一覧に説明します。

ポルシェ・ボクスター/ケイマン

現代の車を代表する、ミッドシップスポーツカーがポルシェ・ボクスターとケイマンです。

ボクスターは、ミッドシップのオープン・ツーシータースポーツで、前後ストラットのサスペンションによる俊敏なハンドリングが魅力のスポーツカーです。

また、ボクスターはミッドシップカーなのにもかかわらず、車体前部のボンネット下に大きな荷物スペースがあり、さらに車体後部にも実用的なラゲッジスペースを備えた、実用性の高さが大きな魅力で、ビジネスにも十分使える車です。

ケイマンは、ボクスターをベースに固定式のファストバックルーフを備えたフィクストヘッドクーペで、テールゲートを備えたハッチバッククーペとなっています。ボクスターよりさらに広いラゲッジスペースには、スノーボードも積み込めるなどオールマイティーなミッドシップスポーツカーです。

フェラーリ488GTB

フェラーリ488GTBは、ディーノ206GTから続く同社のミッドシップスポーツカーの最新モデルです。

座席後部に縦置きに搭載されるエンジンは、フェラーリ製ミッドエンジンスポーツ伝統のV型8気筒で、総排気量3,902ccの何とダウンサイジングターボです。環境性能も意識したこのエンジンは、二基のツインスクロールターボを装備して、最高出力は670馬力という驚くべきパフォーマンスを発揮します。

ロータス・エヴォ―ラ400

英国ロータス車の最新スポーツカー、エヴォ―ラ400は、ラグジュアリーなインテリアと座席後部の広いラゲッジスペースなど実用性を備えた、ミッドシップの高性能グランドツーリングカーです。

車体中央付近に横置きに搭載されるのは、トヨタ製の総排気量3,500ccのV型6気筒に、ロータス独自のチューニングを施したスペシャルなエンジンで、ベースとなったエンジンとは別物の、胸のすくような絶品のフィーリングを持つスポーツエンジンです。さらにスーパーチャージャーを装着することで最高出力406馬力を達成しています。

ランボルギーニ・ウラカン

ランボルギーニ・ウラカンは、同社のヒット作となったスポーツカー、ガヤルドの後継モデルとして2014年に登場した、ミッドシップのハイパフォーマンス・スポーツカーです。

ウラカンは、ライバルのフェラーリ488や、ポルシェ911ターボ、メルセデスAMG・GTなどに対抗すべく開発された車で、座席後部に縦置きに搭載されるエンジンは、ランボルギーニ伝統のV型10気筒自然吸気エンジンで、総排気量5,200ccで最高出力610馬力を叩き出します。

ウラカンはミッドシップながら、こちらもランボルギーニ伝統のAWDシステムを搭載した四輪駆動車で、あらゆる路面状況において安定した走行性能を発揮する、全天候型のスポーツカーです。

また、ウラカンには二輪駆動仕様も用意され、こちらはミッドシップ特有のスパルタンな操縦性を楽しめる車です。

ミッドシップは雪道に強いのか

ミッドシップカーの雪道での操縦性について説明します。

ミッドシップレイアウトは、エンジンを座席の後方で、駆動輪である後輪車軸との間に搭載しています。駆動輪の近くに重量物(エンジン)があるため、RRと同じでトラクション性能に優れ、雪道での走行には比較的有利です。

しかし、ミッドシップは重心が車体中央に集中している分、優れたコーナーリング性能を持っていますが、限界を超えると即座にスピンしてしまうという操縦の難しさがあります。それは雪道においても同じで、一度後輪が滑り出せば容易にコントロール不能となり、事故に対するリスクがより高くなるので注意が必要です。

ミッドシップのドリフト方法

ミッドシップ車のドリフト方法について説明します。

ミッドシップは限界域での制御が難しく、乗りこなすには相応のテクニックが必要となります。そのため、FRみたいな派手なドリフトアングルは苦手で、無理をするとすぐにスピンしてしまう危険があります。

しかし、リアが滑り出すのをあらかじめ予測した走り方なら、ミッドシップの神経質な走行特性を生かして、FR車よりも容易にドリフトに持ち込むことができます。あまり無茶に速度を上げず、適度なドリフトアングルを維持しながらカウンターステアでマシンをコントロールすれば、ミッドシップはドリフトを相当に楽しめる車になります。

コツコツと練習に励み、腕を上げれば、コーナー入口からいきなりテールスライドを決めて、ドリフト状態のままコーナーを抜けていくといった芸当も可能です。

ミッドシップの軽自動車一覧

ミッドシップの軽自動車について説明します。

ホンダS660

ホンダS660は、同社が久々に登場させた、ミッドシップのツーシーター・オープンスポーツカーで、総排気量660cc、最高出力64馬力のターボエンジンを搭載し、830㎏の軽量な車体と、四輪ストラットサスペンションによる俊敏な操縦性を持ち、軽自動車ながら、サーキットで本格的なスポーツ走行が楽しめるとして、大のミッドシップ・スポーツです。

オートザム・AZ-1

AZ-1は、1990年代初めに、マツダが展開していた販売チャンネルのひとつ「オートザム」にてラインナップされていた、ミッドシップレイアウトの軽自動車スポーツカーです。

ミッドシップに搭載されるのは、スズキ製の総排気量660cc、直列3気筒ターボエンジンで、最高出力は64馬力を発揮、たった720㎏しかないライトウエイトボディーを生かし、軽自動車ながら、その走りは本格的なスポーツカーに全く引けをとらない、ミッドシップらしい優秀なハンドリングを持つ車です。

また、最大の特徴は、上方に大きく跳ね上がるメルセデス300SLばりのガルウイング・ドアで、車の持つパフォーマンスをアピールする魅力となっています。

AZ-1は運転の面白さと希少性の高さから、多くのマニアが存在し、中古車市場でとなっています。

国産車・輸入車のミッドシップ車の一覧

国産車および輸入車での、代表的なミッドシップ車を一覧に説明します。

フィアットX1/9

フィアットX1/9は、実用小型車をベースに開発した画期的なミッドシップ・スポーツカーで、ミッドシップの車をより身近な存在にした、世界で最初の車として知られています。

ベースとなったのは、現在も続く小型車の世界標準である、エンジン・トランスミッション横置きの前輪駆動方式(FF)、ジアコーザレイアウトを始めて採用した「フィアット128」で、そのメカニズムを前後逆にすることで成立した、エンジン横置きミッドシップ車です。

搭載されるエンジンは、総排気量1,300ccの直列4気筒SOHC自然吸気で、最高出力は75馬力とかわいらしいですが、890㎏の軽量ボディーと前後ストラットのサスペンションによる絶妙なハンドリングを持っており、レーシングカーとしても優れた素性を持つミッドシップスポーツです。

スポーツカーとしては異例の大ヒット

また、前衛的かつ洗練されたボディスタイリングは、カーデザインの巨匠、マルチェロ・ガンディーニの作品で、脱着式のルーフを外してボンネットの荷室に収納すれば、オープンエアドライビングが楽しめる魅力満載の車です。

X1/9は価格の安さと魅力の多さで大ヒットとなり、累計生産台数は何と16万台以上とスポーツカーとしては異例の生産台数を記録した、自動車史に残る名車の一台です。

ランナバウトに登場するミッドシップ車

のプレイステーション用、カーアクションゲーム「ランナバウト」でプレイヤーが選択可能な車種に「NSR」というミッドシップ・スポーツカーがあります。

こちらは、1992年に登場した「ホンダNSX・タイプR」を想定して、ゲームに組み込んだ物です。ランナバウトに登場するモデルは前期型、リトラクタブルヘッドライト装備のNSX・タイプRで、ボディーカラーは白です。ゲームでは、コーナーリングなどミッドシップカーの動きが再現されています。

横置きV6エンジン搭載のミッドシップスポーツ

NSXは、総排気量3,000ccのV型6気筒自然吸気エンジンを、座席の後方に横置きに搭載したスポーツカーで、その秀逸なコーナリング性能は「フェラーリを越えた日本車」と呼ばれ、注目を集めました。タイプRとはそのパフォーマンスアップモデルです。

最高出力は280馬力と標準車と同じですが、クランクシャフト、ピストン、コンロッドなどの重量精度を見直し、回転バランスをより均一化することでレスポンスの向上が図られ、車体には約120㎏もの軽量化が図られるなど、スポーツ走行での操縦性を高めた車で、現在もスポーツカーファンの間でです。

ホンダZ

ホンダZは、1998年に登場したSUVタイプの軽自動車で、ミッドシップレイアウトの4WDというホンダらしい凝った造りを持つユニークな車で、背が高く角ばったデザインがカワイイ車です。

ミッドシップとは言っても、エンジンを座席の下に縦置きに搭載した、同社の軽キャブオーバーバンのアクティ4WDのメカニズムをそのまま流用しています。そのためシートの位置が高く、スポーツカーのミッドシップとは種類が異なりますが、それでも、ミッドシップらしい素直なハンドリングが味わえる車です。

また、最低地上高が高いため、少々の悪路でも難なく走行可能で、アウトドア派にも車です。

レクサスLFA

レクサスLFAは2010年に登場したスポーツカーで、北米を中心にのレクサスブランドのイメージを、さらにグレードアップさせるため、莫大な開発費を掛けて製造されたスペシャルな車です。

レクサスLFAに搭載されるエンジンは、専用開発のヤマハ製V型10気筒自然吸気で、総排気量4,800cc、最高出力560馬力というハイスペックな物で、搭載位置は座席よりも前方ですが、前輪車軸よりも後方に搭載することで、重心を車体の中央付近に近づける、俗に「フロントミッドシップ」と呼ばれるエンジンレイアウトを採用しています。

それに伴い、トランスミッションを車体後方に配置した「トランスアクスル」を採用し、さらにはラジエーターまでも車体後部の左右に2基搭載するという独特なレイアウトを持ち、左右のドア直後に大きなエアインテークがあるのがデザイン上の特徴です。

自動車史において唯一無二の存在

LFAはスポーツカーというより、まるでジェット戦闘機みたいなシャープなボディーラインを持ち、また、市販車としては極めて独創的なメカニズムや採算を度外視した開発費用など、量産車メーカーが販売した車としては、日本だけでなく世界的にも二度と出てこない唯一無二の車です。

ミッドシップの軽トラの種類一覧

ミッドシップの軽トラックを一覧に説明します。

軽トラックは、いわゆる「キャブオーバー型」と呼ばれるエンジンレイアウトを持つ車で、キャブとは「キャビン(部屋)」のことで、キャビンがエンジンの上(オーバー)にあるという意味です。つまり、軽トラックは座席の下にエンジンがある車で、着座位置が高いため、スポーツカーのミッドシップとは目的が異なります。

軽トラックのミッドシップは、エンジンを座席の下にコンパクトに収め、その分荷台のスペースを多くとって、積載量を増やすことを目的としたパッケージングです。

しかし、軽トラックは道幅の狭い山間部の農村などで、その軽快な操縦性から大活躍しています。そのため、最も日本的な車ともいえます。

スズキ キャリイ

キャリイは、スズキが販売する、1961年から続く信頼の軽自動車ブランドです。新車、中古車を含めて流通量が最も多い軽トラックとして、高いを誇ります。

現行モデルでは「5AGS」と呼ばれる5速の自動クラッチ式トランスミッションが装備されています。この車はクラッチ操作の必要が無いためイージードライブで、運転にあまり自信のない女性の方にも安心してできる車です。

ダイハツ ハイゼット

ダイハツ・ハイゼットは、2017年の新車販売台数で、軽トラック中一を獲得した、現在、の軽トラックです。この車は2014年にフルモデルチェンジされ、軽トラックとは思えない斬新で精悍な顔つきのデザインへと変更されています。

の秘密は1ℓ当たり21.0㎞という低燃費と、最小回転半径が何と3.6mという、軽トラックでは最小の数値を獲得し、狭い場所の運転でも小回りが利いて安心なところです。

ホンダ アクティ

ホンダ・アクティは、大の軽スーパーハイトワゴンN-BOXを販売する、ホンダが1977年から販売している信頼性の高い軽トラックです。

アクティの魅力は、他社の軽トラックと比べて最低地上高が高いことで、ひどいでこぼこ道など悪路での走破性が優れています。

ミッドシップはスポーツカーの理想を追求した車

ミッドシップについて、その成り立ちや特徴、スポーツカーの魅力、また雪道での走行やドリフトの仕方などを紹介しました。

ミッドシップとは、エンジンを車体の真ん中付近で、座席と後輪車軸との間に搭載し、後輪を駆動するエンジンレイアウトで、スポーツカーやレーシングカーにとって最も理想的な設計とも言えます。その魅力は、車体に掛かるヨーイング、ピッチングといった慣性モーメントが少ない事による非常に素直なハンドリングと限界の高いコーナーリング性能です。

その反面、ミッドシップは限界付近での制御が難しく、スピンしやすい性質を持っていますが、その特性を十分に理解した上でドライビングすれば、運転してこれほど楽しい車はありません。

スポーツカーが好きなら、走りの魅力が素晴らしいミッドシップカーをぜひ体験してみましょう。

初回公開日:2018年04月18日

記載されている内容は2018年04月18日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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