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トランスミッションの故障の対策・仕組み・メーカー・交換方法

更新日:2024年03月12日

エンジンとトランスミッションは、車にとっていずれも必要な機構です。どちらかが不調ですと走行ができなくなります。トランスミッションの不具合にはさまざまな症状があり、その症状が出始めると表れるサインがあります。そうしたサインが出たら、速やかに修理しましょう!

トランスミッションの故障の対策・仕組み・メーカー・交換方法

トランスミッションの役割とは?

トランスミッションとは、エンジンがついている乗り物には必要不可欠な機構です。エンジンは内部で小さな爆発を凄い速さで繰り返しています。

この爆発を、前進する駆動力に変えるためにはギアが必要です。トランスミッションとは、このギアが複雑に組み合わさった、車になくてはならない機構です。

車両は、エンジン・トランスミッションという重要な機構を中心として動きます。ですので、エンジンのパワーを各ギアに応じて、適切な速度を出せるように調整する役割があります。

車両によって、トランスミッションに組み込まれるギアの数が異なり、それぞれの排気量にあわせた作りになっています。

今回は、この重要な機構の故障が生じた際、どのようにして対策をすればよいかをご紹介して参ります。

ミッションはいくつのギアでできているの?

車種によっても異なりますが、ギアというのは、おおむね4~6つほど内部に組み込まれております。これは、速度によっても回転する比率が異なるため、それぞれ大きさが異なるギアが必要となるためです。

1速のギアは主に低速パワーに特化したギアです。たとえば、急な坂道を登るには1速のギアが一番有効です。そして、徐々にギアが上がると、このパワーがなくなる代わりに回転数が高くなり反比例していきます。

マニュアル車でのみ実感できることですが、こうしたギアを速度ごとに変えることで、さまざまに変わる道路状況に合わせた、柔軟でスムーズな運転が可能となります。

エンジンとミッションがあってはじめて走行ができる!

トランスミッションの役割はご理解できたことでしょう。やはり、エンジンで出力されたパワーを最大限活用できる重要な機構でもあります。

エンジンも形式や排気量によって、どういった状況でより大きなパワーが出るかを綿密な計算の元、各メーカーが製造しています。

つまり、車両に使われているエンジンはとても精密でありながら、さまざまな速度を出したり、路面にあわせた走行が可能となる、素晴らしい構造を持った機械であるということが言えます。

エンジンの発する大きなパワーを十分に活かすには、完調なミッションとの共同作業が必要不可欠です。いずれかでも調子を崩すと、その車両自体が調子を悪くしてしまいます。

トランスミッションを製造する国内メーカーとは?

トランスミッションを専門に製造するメーカーが全国各地に多数ありますが、今回はいくつかの国産メーカーを挙げましょう。

・トヨタ自動車北海道
・ケーヒン
・ダイナックス
・ジヤトコ
・エクセディ
・アイシン精機

以上のメーカーが日本国内にてトランスミッションを製造する大手メーカーです。いずれも、国産車の製造に欠かせない車両に関する重要な部品を製造しています。

これから開発し登場する新たな車種のミッションも、こうしたメーカーにて日々研究され、その上で製造されています。

きっと数十年後には、想像もつかないような高性能なミッションが作られていることでしょう。

トランスミッションが故障したらどうすればいいの?

トランスミッションは複雑な機構をした機械です。細かい大小のギアやベアリングをはじめ、多数の金属部品が精密に組み合わさり、それぞれの動きをしており、経年で摩耗が起こり、いずれは破損します。

どれ1つでも通常以外の動きをしてしまうと破損の要因となり、車両が走行不能となってしまいます。

主にどういった故障があるかと言えば、
・異音が発生する
・ギアが入らなくなる
・走れなくなる

こうした故障が主に起こります。ですが、それぞれの故障原因を把握しておけば、修理もできますし、なるべく長持ちするような対策もできます。それでは、それぞれの状況においてどういった対処をすれば良いのかご紹介して参りましょう。

異音が発生したらどうすればいいの?

トランスミッションから異音が発生した場合ではどうでしょうか。いつもはスムーズに走行していて、違和感のある音は聞こえていなくとも、機械である以上いずれ発生する音です。

ガリガリといった異音はとても不快感がありますし、走行へも大きな悪影響を及ぼします。こうした場合、経年劣化でギアが欠けてしまっています。

ギアとは細かい歯が噛み合いながら回転をしていますので、歯が1つ欠けただけで異音が発生します。

経験があればDIYで修理ができますが、やはりディーラーへ依頼することが最善です。こうした修理の場合、1度トランスミッションを車体から外し、中の点検からはじめます。専門知識と技術が必要な修理ですので、迷わずプロに修理してもらいましょう。

ギアが入りにくい時はどうすればいいの?

ギアが固着して、シフトチェンジがしにくくなることがあります。こういったケースでは、シフトノブを固定しているボルトの緩みが考えられます。

シフトの操作がしっかりとトランスミッションへ伝達されないため、ギアが入りづらいということがあります。この場合は、緩んでしまったボルトを増し締めすることで簡単に直ります。やはり、頻繁に使う部位はボルトが緩みやすいですので、定期的な点検をしておきましょう。

特に、振動が大きな車両の場合、全体的な増し締めが重要です。もし、同じ箇所ばかりすぐ緩んでしまう場合は、「ネジロック剤」という液体を塗り込んでからボルトを締めることで、振動でボルトが緩むことがなくなります。ぜひ、1度試してみてください。

警告灯が出たらどうすればいいの?

オートマチックの車両には、警告灯が装備されているケースがあります。システムに異常があると、このトランスミッション警告灯が点灯します。

オートマチック車両のミッションは、全て機械制御されているため、相当の経験値と技術がないとDIY修理は困難です。

そのため、こうした警告灯が点いた場合、無理に走行せずレッカー車を依頼することが望ましいです。故障したまま、走行を続けるとさらにミッションの内部を傷めることとなりかねません。

そうすると、修理費用が2倍、3倍になるケースもあります。やはり、故障が分かっている場合は速やかに点検と修理を依頼しましょう。

代車をレンタルできるサービスもありますので、そうしたサービスを活用して安全走行をしましょう。

ジャダーが出ると走れないの?

トランスミッションの不具合で、まともに走行ができないことがあります。たとえば、クラッチがスムーズに繋がらないといったことがあります。

もしくは、走行中にギアが切れたり繋がったりを繰り返してしまい、スムーズに走れない場合、ジャダーという現象が起きています。

これは、トランスミッションの回転をスムーズにクラッチ機構が受け止めていない状態です。そのため、走行中の小さな振動でもクラッチプレートがしっかりと圧着できずに起こる現象です。

トランスミッションの中はどうなっているの?

トランスミッションは、複数の異なったギアが並行しており、それらを速度ごとに使いわけます。エンジンが発生した回転運動を受け、それらをこのギアが受け止めます。

そして、そのギアの回転力を車両の駆動力とし、ベルトやチェーンでタイヤまで伝達するという仕組みになっています。

そのため、どれ1つとっても車両に欠かすことができないパーツです。エンジンとトランスミッションは快調でも、それをタイヤに伝達するベルトやチェーンが切れてしまうと車両は前進できません。

ですので、全てのパーツが快調に動くことで、はじめてエンジンが発したパワーを最大限活かして発進することができます。

トランスミッションの交換方法とその費用は?

トランスミッションを交換する場合にはどうしたら良いのか、その方法をご紹介いたします。

経年で劣化したトランスミッションは、交換することで新たに車両の調子が改善することがあります。

同じ車種のパーツが見付かれば、そのまま車両に積むことで作業が完了します。トランスミッションの費用は車種によりますので、ひとくちには言えませんが、高価なものですので、十万円~を想定しておいた方が良いでしょう。

仮に希少な車種ですと、トランスミッションを探すだけでも大変な場合もあります。時間と費用が莫大にかかることも想定しておいたほうが良いです。

車いじりになれている方であれば自分で交換も可能ですが、専門の工具を揃えたり、知識が必要な作業ですので、少しでも不安がある場合はディーラーに依頼することをいたします。

工賃も必要なの?

トランスミッションの交換依頼をした場合、工賃が必要となります。この場合、「軽作業ではなく重作業」となるので工賃も高価なケースが多いです。

ディーラーやショップ、ミッションや車両の状態にもよりますが、約3万円~5万円が工賃として別途必要です。トランスミッション自体が高額ですので、もしこれから交換・修理を控えている場合、事前に問い合わせることがです。

そして、やはり車両を購入したショップで修理を行うことが最善です。定期的なメンテナンスや車検でもお世話になっているショップであれば、車両の経緯を把握していますので、大抵の修理がスムーズに完了します。

また、ショップによっては代車を貸し出してくれる所がありますので、修理で長期間車両を預ける場合でも日常困ることはありません。

トランスミッションから発する異音の原因とは?

トランスミッションは複雑な機構ですので、軽微な故障でも放置してしまうと大きな損傷を発生してしまいます。

特に、大きな異音が発生していると、どこかに損傷が発生している証拠です。やはり、こうした場合、無理に走行することは控え、速やかな点検・修理を行うことが最善です。

異音が発生し、エラーや不具合の表示サインが出ているにも関わらず、修理ぜずにそのまま走行してしまうと、より重大な損傷を引き起こしかねません。

いつもの走行状況と異なる違和感を感じた場合、壊れてしまう前に点検をしてみてください。

エラーが表示されたらどうすればいいの?

オーチマチック車両の場合、エラー表示が出て、その合図音が鳴り、エンジンがかからなくなることがあります。こうした場合、トランスミッションに損傷が発生しているケースが高くなります。

一旦ギアを「P」以外へチェンジし、改めて「P」に戻してからエンジンをかけてみることで容易に改善されることがあります。

ですが、これに当てはまらない場合、全ての点検が必要となります。走行するのは止めて、速やかにレッカー車やロードサービスを依頼しましょう。

任意保険のサービスで定められた距離数の運搬は無料でできますし、帰りの交通費や宿泊費も保険のサービスとして補償してくれます。

無理に継続運転をせず、故障が発生してしまった場合はサービスを利用し、速やかに修理を依頼して、また改めて完調後のドライブを楽しみましょう。

どんな不具合でも点検が大事!

車両にもよりますが、異音はさまざまなものがあります。エラー表示が出て分かりやすい故障であれば良いですが、機構から直接聞こえる異音は部品の摩耗や緩みが考えられます。

異音が発生している車両で走行を続けることは「百害あって一利なし」です。ミッションのみの破損であればまだしも、エンジンへもその被害が及んでしまうと修理費用は百万円を超えるケースもあります。

やはり、小さな不具合や何かしらの異音が生じた場合、車両の点検を行うことがベストです。また、各地にあるディーラーや工場でも緊急時の対応をしてくれるショップがあります。

そうしたショップに問い合わせて、修理をしてもらうことも良いでしょう。ぜひ、車両の些細なトラブルでも、早目の点検と修理をしておくことをいたします。

トランスミッションの修理方法とは?

トランスミッションは多数のパーツが組み合わさり、それぞれの可動をしています。小さな異物がミッション内部に混入しただけで、破損してしまう可能性があります。

たとえば、ボルトの緩みで中のオイルが漏れている場合、緩んでいるボルトを増し締めすることで改善されますが、重篤な故障の場合はそうもいきません。

完全にギアが固着し、シフトチェンジができなくなってしまっていれば、内部が故障していることが多いです。

こうした場合では、下手にいじらずに専門のメカニックへ修理を依頼することが最善です。トランスミッション内に多数あるボルトは、それぞれトルクという締める力の規定値が定められています。

仮に安易な締め方をしたままエンジンをかけて発進すると、用意にボルトが外れ、大きな破損をしてしまうことがあります。

オーバーホールすれば完調になるの?

トランスミッションに不具合が生じ、何度修理しても改善されないことがあります。メカニックに依頼して、その都度修理をしても少しの時間経過で、また同じ症状が出てしまうと、余計ななストレスをも生じます。

この場合、「オーバーホールという大掛かりな修理」をすることがです。大きな費用がかかりますが、とても有効的な修理方法です。

どういった修理かと言えば、一旦トランスミッションを車両から降ろし、全て分解をします。この時に劣化しているパーツを交換し、全て洗浄した後に再度組み直します。

問題がなければ、改めて車両に積むことで修理の完了です。ミッション内が新品のように綺麗になりますので、車両の調子が格段に上がります。

頻繁に行う修理ではありませんが、長期間乗ってきた車両や頻繁にトラブルが生じる場合、こうした修理をすることで完調になることがありますので、依頼してみることをいたします。

メンテナンスが大事なの?

ここまでご覧になるとトランスミッションがいかに重要な機構であるかがご理解できたことでしょう。

やはり、車両は乗りっぱなしでは必ず劣化をしていきます。少しでも良い状態で車両を維持するには、「日頃のメンテナンス」が重要です。

その中でも比較的行いやすいメンテナンスが「オイル交換」です。トランスミッションは、オイルを入れることで内部が潤滑してスムーズな可動をしています。

こちらのオイルは、定期的な点検と交換が必要です。エンジンオイルほどの頻度は必要ありませんが、早めのサイクルで交換しておけば、とても良い状態を維持できます。

オイル交換が基本のメンテンナンス!

トランスミッションのオイルは経年で汚れるため、シフトチェンジが硬く感じたり、中々ギアが入らないということが起こります。

こういった症状は、オイル劣化していることが多いです。オイルが汚れていると、最善の潤滑ができなくなるため、細かなギア同士が適切に噛み合わず、ギクシャクした感じが出てしまいます。

高性能なミッションオイルもありますので、特に大事にしたい車両へはそうしたオイルを使うことをいたします。

特に、年式が旧い車両であれば、各所のクリアランスが広がっている車両が多いですので、専用のミッションオイルは効き目があります。

最近「ギアが入りづらい」と感じている場合、オイル交換で簡単に改善されることがありますので、「久しく交換していない」という方はぜひ交換してみましょう。

完調な車両で安全運転をすることが一番大切!

エンジンと同じくらい大切なミッションですが、やはりノーメンテナンスでは好調が維持できません。

難しい点検・整備を無理に行う必要はありませんが、簡単で日頃からできるメンテナンスもあります。目視で確認できることや、音から判別できる故障もあります。

そして、大切な車両は定期的に丁寧なメンテナンスをすることで、必ず完調となります。不具合があっても好調な車両となったらば、無理な速度を出したり、危険な運転を控え、カーライフを楽しみましょう。

初回公開日:2018年02月05日

記載されている内容は2018年02月05日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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