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並行輸入車の車検の流れ・新規登録方法・保険・費用・修理・価格

更新日:2024年09月15日

並行輸入車というとデメリットを思い浮かべる人も少なくないでしょう。確かに輸入は面倒ですし、費用もかかります。しかし、その分手塩にかけて弄るわけですから、愛着も湧きます。ここではそんな並行輸入車の魅力と、実際にどうすればいいのかを調べてみました。

並行輸入車の車検の流れ・新規登録方法・保険・費用・修理・価格

並行輸入車を所有したときの車検の流れ

並行輸入車は日本では手に入らない車種や型式があって、所有欲を満たしてくれる、ひとつのステータスにもなります。ただ、その分、手間や費用がかかります。まず、一般的には並行輸入の業者が輸入するので、その手数料が車両価格とは別にかかってきます。

さらに問題は車検です。日本の車検はかなり厳しいですし、輸入元の国の法律と日本のそれはまったく違います。そもそも日本の規制に合わないなどの理由で正規輸入がされないので、なおさら並行輸入車の車検は困難です。

そのため、日本の規格に合わせるために改造などが必要ですから、なお費用がかかってしまいます。このあたりをしっかりと計算に入れておかないと、予算を大きく超えてしまいますので、あらかじめ把握しておくべきです。

気をつけたいのはヘッドライトなど

車検を通すために並行輸入車を改造する場合、気をつけたいのは排気ガス対策と保安部品です。エンジンなどの馬力が日本の規制とは異なることもあり、並行輸入車は排気ガスの基準が違うことがあります。また、並行輸入の場合はそういった型式で輸入許可が国から出ているわけではないので、個人(代行業者)がひとつひとつクリアしなければならない手間があります。

それから、保安部品、例えばウィンカーやヘッドライト、ナンバーの取り付け部品ですが、これの明るさや色、位置なども重要です。保安部品は走行性能とは関係のない部品が多く、見落としがちですが、忘れたら車検を通すことができませんし、登記することすら叶いません。

そのため、こういった整備や改造、部品交換は必須で、あらかじめなにをどう交換するかは調べておき、備品などを用意しておきましょう。

ディーラーで扱ってくれないときがある?

並行輸入車はほとんどの場合、代行業者や並行輸入業者が輸入元から船に乗せて運んできます。ごく稀に正規ディーラー(車メーカー直営ではない、契約ディーラーなど)が扱っている場合もないこともないのですが、ほとんどが代行業者です。

輸入元では正規ディーラーの車であっても、ほとんどのメーカーの正規ディーラーは並行輸入車を扱いません。規定や規則が違うこともありますが、並行輸入車の状態が日本の法規に合っていないため、あるいは部品が違うため、整備などをする場合に手間がかかってしまいます。そして、その責任を負うことも困難です。

そのため、並行輸入車をほしい人は、購入前に整備工場などを確保しておく必要もあります。この点は先の車検の問題同様、購入前に検討しておかなければなりません。

並行輸入車を新規で登録する方法は?

並行輸入車を自分自身で登記することはできないことはありませんが、非常に難しいです。整備士であり、かつ輸入業務に精通している、それから日本の車検事情や車を取り巻く法規に詳しい人でないと、自分で並行輸入車を登録することができないと見てもらっていいです。

自分で行う場合は日本の法規に合わせて改造・整備を行い、それを陸運局に持って行って車検を通すことになります。ですが、一連の作業をすることは素人には難しいので、手数料はかかるものの、車検業者や輸入代行業者、並行輸入車専門業者に依頼するべきです。

知っておきたい並行輸入車の保険について

当然ながら、並行輸入車であっても自賠責保険には加入する必要があります。ただ、それは考えている以上に困難です。というのは、車両保険の場合、型式など日本国内でメーカーが取得している登録番号などが必要になるからです。

ご存知のように車の保険は年式が重要になります。安全性などが年度で違うため、また故障の可能性もあるため、古い車などは保険料が高くなる場合があります。その判断が並行輸入車ではできない場合があります。もちろん人間の目で見ればわかることですが、保険の加入にあたりフォームなどにデータ入力する必要があり、それができなくなります。

こんなこともありますので、並行輸入車の保険加入は難しいことを覚悟しておきましょう。

並行輸入車の任意保険ってどうなるの?

もちろん任意保険に関しても同様に、並行輸入車では加入が難しくなります。また、場合によっては似た車種であっても、正規輸入車と並行輸入車では保険料に違いがあることもあります。そして、一部の保険会社では並行輸入車の保険加入を拒否することだってあります。

ですが、すべての保険会社が並行輸入車を拒否するわけではありません。根気よく探せば必ず保険会社はみつかります。一番手っ取り早いのは並行輸入車を輸入してくれた業者に依頼することです。それから、すでに車を所有されている人は、現在使っている車の保険会社の担当者に問い合わせるという手もあります。

維持費で心配なのは並行輸入車のメンテナンス

並行輸入車の大きなデメリットは、先のように整備工場を自力で探すことです。ただ、その場合、正規工場ではないので、その車種に慣れた整備士がいるかいないかも問題になります。それから、一番のネックはメンテナンスの費用です。

慣れない車種ですし、並行輸入車であることからどの整備工場もほとんどがやや高めの料金設定にしてくるはずです。一般的な車種であっても、正規車両ではないため、負うべき責任が増大します。そのために整備工場は並行輸入車のメンテナンス費用を高く見積もることになります。

並行輸入車を安く修理や整備する方法はある?

並行輸入車の整備、修理をできるだけ安くするには、長いつき合いを約束し、しっかりと交渉することしかありません。それでも正規工場ではない場合、どうしても費用は高くついてしまいます。

並行輸入車はどうしてもランニングコストが高くなります。日本には本来存在しない車種ですから、部品入手が困難ですし、修理の技術も違う可能性もありますから、総合的に維持費が高くなるのは仕方がないことです。

それでもどうにか安くしたいというとき、ひとつだけオーナーができる節約の方法が存在しています。それは部品を自分で用意することです。

英語ができるなら部品を自分で輸入する

輸入元の国ではその車は正規車両。そうなれば、本国にはたくさんの部品が安く売られています。本来は業者や整備工場がそれを手配しますが、手間がかかるため、その分の利益が乗せられています。その部分を自分でやってしまえば、費用を安くすることができます。

もちろん、その場合には英語、あるいはその国の言語ができることや、現地の知り合いやディーラー、現地の輸出業者などとネットワークがあることが前提です。当然、並行輸入車のオーナー全員がそんな繋がりを持っているとは限りません。

しかし、今はネットの時代。検索をすれば現地に住む日本人、英語ができれば現地の人にお願いをすることもできます。しかも費用を安くして、です。また、オークションサイトを利用すれば、新品・中古を問わず、安く部品が手に入ります。

日本への輸入の際に手続きがありますが、日本に着いてしまえば日本語可ですので、問題はないでしょう。

並行輸入車の車種と価格はどれくらい?

並行輸入車は現地において現地価格で販売されています。運がよければ為替レートの関係で車両価格自体が安くなることもあるでしょう。しかし、これまでにも書いてきたように、車検を通すための整備や改造、パーツ代金がかかりますし、そもそも輸入の手数料も安くはありません。そのため、正規輸入の車両よりも並行輸入車は高くなる傾向があります。

では、実際に並行輸入で日本に持ってくると、本国から見て費用、車両価格はどれくらいの違いがあるのでしょうか。わかりやすい車種としてレクサスを例に挙げて、並行輸入車が本国と日本でどれくらい違うのかを調べてみましょう。

レクサスの違いを参考に

例として「レクサスES」を紹介します。北米を始め、欧州やアジア圏で販売されるプレミアムセダンです。1989年に初代が登場し、現在は6代目になります。日本でも売られていましたが、5代目以降は日本にはありません。

この車両はアメリカだと新車で約38000ドル(ES350という車種)程度になります。1ドル100円と換算すれば380万円レベルですので、レクサスとしては安い方でしょうか。

これを日本に並行輸入車として持ち込んだ場合、並行輸入業者は550~600万円の価格をつけると予想されます。つまり、先のレートの場合で言えば、200万円くらいは費用がかかるということになります。決して安くはありません。

並行輸入車はここにメリットあり

並行輸入車両はどうしても正規車両よりは高くなる傾向があります。これは仕方がありません。誰も持っていないステータスを得られるというメリットにお金を払っていると思いましょう。

それから、並行輸入車の場合、もうひとつメリットがあります。それは中古車でも輸入ができる点です。アメリカなどであれば中古車はかなり安く手に入ります。そのため、車両価格を安く抑えることが可能になります。

さらに、中古車であっても日本では未登録ですから、日本の登録上は新車になります。その後その並行輸入車を売却する場合、値段が高くつく可能性が出てきます。これは大きなメリットになります。

並行輸入車は扱いも大変です。ですが、その分、愛着も湧くというもの。きっとカーライフは普通の車を所有するよりも違ったものになることでしょう。並行輸入車の魅力、ぜひ考えてみてください。

初回公開日:2018年01月27日

記載されている内容は2018年01月27日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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