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Cセグメントの車のタイプ・3

更新日:2024年01月03日

Cセグメント車について、その魅力や特徴、車のタイプ、車種などを解説していきます。1974年に初代フォルクスワーゲン・ゴルフが登場して以来、エンジン横置きFF方式の小型車が世界標準となりました。このようなのCセグメント車の耳寄りな情報を紹介します。

Cセグメントの車のタイプ・3

Cセグメントの車のタイプについて

Cセグメントとは、主にヨーロッバで使われている自動車分類方法による、カテゴリーの一つで、車体の全長が4.20mから4.60mまでの車のことをいいます。

また、車は車両のタイプによって全長が変わるため、同じCセグメントでも長さの短いハッチバック車では、全長4.20mから4.50mまで、車体が長いセダンやステーションワゴンでは、全長4.35mから4.60mまでと基準となる範囲が異なります。

時代と共にサイズが拡大したCセグメント

現在使われているCセグメントの数値幅は、モデルテェンジごとに拡大する傾向にある自動車の車体サイズに合わせて、2000年以降に基準となった物です。

そのため、1980年代から90年代までのCセグメント車は全長4.0m足らずで、幅が1.7m未満という、日本の5ナンバー(全長4.7m以下、幅1.7m以下、高さ2.0メートル以下、エンジンの総排気量が2000cc以下)に該当する小型車が主でした。

しかし、このような自動車の区分け基準はそれほど厳密な物ではなく、あくまで目安として使用されており、同じCセグメントのハッチバック車でも4.45mを超える場合は、CDセグメントもしくはフルCセグメントなどと呼ぶこともあります。

種類が豊富で魅力が高まったCセグメント車

車体サイズが拡大した、現在のCセグメントカテゴリーには、コンパクトカーと呼ばれるハッチバックを始めとして、小型ワゴン、セダン、ステーションワゴン、スポーツクーペ、SUVといった多種多様な車が存在します。

そのためユーザーにとって車選びの選択肢が広がり、車の性能や装備などを豊富にチョイスすることができ、従来に比べて魅力を増しています。

このようなCセグメント車について、その種類や魅力、、車について解説していきます。

フォルクスワーゲン・ゴルフ

現代まで続くCセグメント車の元祖といえば、フォルクスワーゲンゴルフでしょう。

初代ゴルフは、ドイツの国民車として開発された歴史的な車、フォルクスワーゲンタイプ1・ビートルの後継モデルとして1974年に登場し、その後1983年まで生産され、累計生産台数が何と680万台という、ヨーロッパを始め世界中で大となった傑作小型車です。

革新的なエンジン横置き前輪駆動を採用

第二次世界大戦前の1934年に設計されたタイプ1・ビートルは、終戦後の1945年より民生用として生産が開始され、頑丈な車体と経済性の高さで大となり、戦後のフォルクスワーゲン社を大きく躍進させました。

しかし1960年代に入ると、それまで車だったビートルは、設計の古さによる室内の狭さや、高速走行時の安定性の悪さ、空冷エンジンから出る騒音など旧態化が著しく、後継となる新型車の開発が急がれていました。

フォルクスワーゲン社は、長年生産し続けてきたビートルの、空冷水平対向4気筒エンジンを車体後部に搭載した、リアエンジン後輪駆動方式を止め、全く新しい水冷直列4気筒エンジンを、トランスミッションと横一列に並べて車体前部に横置きし、前輪を駆動する「横置きFF方式(フロントエンジン前輪駆動)」を採用した画期的な小型車、ゴルフを登場させます。

小型車の常識を変えた「ジアコーザ方式」

これはイタリア、フィアット社のエンジニア、ダンテ・ジアコーザが1964年に開発した、自動車史における革命的なレイアウトの駆動方式で、「ジアコーザ方式」と呼ばれ、パワートレーンを前輪車軸付近に横置きすることで、非常に空間効率に優れており、エンジンルームの大きさを最小限にして、小さな車体でも室内スペースを広くとることができます。

さらに重量物であるエンジンとトランスミッションを前車軸と平行に搭載し、車体の重心を集中させて前輪を駆動することで、タイヤが路面を駆る力(トラクション)が強くなり、高速走行時やコーナーリング中の安定性が高くなります。

このようにジアコーザ方式では、従来の小型車の常識をくつがえす優秀な機能性を多く持つことから、現在まで小型車の世界標準として使われています。

ジウジアーロがデザインした優れたパッケージング

ジアコーザは1969年に、ようやく「ジアコーザ式前輪駆動」を採用して設計した、フィアット社の主力となる小型セダン「128」をデビューさせ、革新的な技術を取り入れた先進的な車として高い評価を得て、販売面においても大成功を収めた傑作車となります。

フォルクスワーゲン・ゴルフはジアコーザの成功に習い、128と同じ、エンジン横置き前輪駆動方式を採用すると共に、現在もカーデザイン界の巨匠として知られるジョルジェット・ジウジアーロが手掛けた、当時では正に究極ともいえる合理的なパッケージング(内部構成)と、非常にシンプルで美しいスタイリングを持つ、小型ハッチバック車として登場します。

ヴィッツよりも小さな車体に広々した室内を実現

この初代ゴルフは、全長がわずか3.7m、幅1.61m、高さ1.395mという、トヨタ・ヴィッツよりも一回り小さなボディに、大人4人がゆったりと座れる室内と、実用的な荷物スペースを持つ使い勝手の良い車となっています。

初代ゴルフに搭載されるのは、先代のビートルとは全く異なる、総排気量1500ccの水冷直列4気筒、70馬力のエンジンで、この新しいパワーユニットが前輪を駆動することで、830㎏という軽量な車体をとても俊敏に走らせ、また高速走行では高い安定性を実現し、最高時速は160㎞/hにまで達します。

後輪サスペンションの重要性にいち早く注目する

さらに注目すべきは、この1974年に登場した初代ゴルフのサスペンションシステムで、前マクファーソンストラット、後カップルドビーム式トーションビームという四輪独立懸架を採用していることです。

かつての前輪駆動車は、駆動と操舵を一手に受け持つ前部サスペンションのみを重要視して、後部はただタイヤが付いていればいいと考えられていました。

しかし前輪駆動では、走行中重心が常に前方に偏るため、後タイヤの接地力が失われやすく、ブレーキング時に「タックイン現象」を起こして後輪が滑り、スピン状態となって、通常のドライバーではコントロール不能になってしまうという問題があります。

そのことにいち早く気づいたフォルクスワーゲンのエンジニアは、後部サスペンションの重要性に着目し、重心が前のめりになりやすい前輪駆動車に非常に適した、カップルドビーム式トーションビームの後輪サスペンションを採用しました。

前輪駆動に適したサスペンション形式を採用する

このトーションビーム式後部サスペンションは、タイヤが路面を捉える能力が高いため、後ろが滑りやすい、前輪駆動車の走行安定性を改善することができ、また構造が簡潔で軽量なため乗り心地が良く、設置に場所を取らないため、荷物スペースが犠牲にならないという優れた特性を持っています。

その後も多くの前輪駆動車に、この方式の後輪サスペンションが装備され、初代ゴルフが持つ、前ストラット、後ろトーションビームというサスペンション形式は、小型車のグローバルスタンダートとして非常に高い信頼性を持ち、現在も多くの車に採用されています。

このようにフォルクスワーゲン・ゴルフは、1974年の初代から、2012年に登場した現行の7代目まで、Cセグメントハッチバック車を代表する小型車として、その地位を確固たるものとしています。

ハッチバック

Cセグメント車といえば、コンパクトで使い勝手の良いハッチバック車が代表されるでしょう。Cセグメントのハッチバック車は、ボディサイズが小さいため運転がしやすく、それなのに大人四人が乗っても十分な、ゆったりとした車内スペースを持っています。

また後部座席を倒せば広い荷物スペースとなり、後部ハッチを開けると大きな荷物の積み下ろしも楽にできるなど、ワゴンみたいに使える万能な車としてがあります。

かつてはもっと小型だったCセグメントのハッチバック車ですが、現行の7代目ゴルフでは全長4.255m、幅1.799m、高さ1.452mと、今ではその車体サイズが相当に拡大し、また本革製の電動シートやステアリングといった豪華装備が設定されるなど、時代の潮流に合わせて、現在のCセグメントは「プレミアム・ハッチバック」といった位置づけとなっています。

セダン

日本でもの高いCセグメントカテゴリー車の中でも、シニア層を中心に根強い支持を持つのがセダンです。セダンとはラテン語で「腰掛ける」という意味で、元は西洋で生まれた「セダン・チェア(椅子かご)」という大昔の乗り物に由来します。

セダン・チェアとは、椅子の付いたかごに人を座らせ、その左右に長い棒を取り付け、二人の人がそれを前後から持ち上げて目的地まで運ぶという、日本の江戸時代の駕籠(かご)に似た交通手段です。

セダンとは西洋のかごに由来する車のカタチ

車のセダンとは、つまりこのセダン・チェアの形から生まれた自動車の種類で、車体を横から見た時に、中央に人が乗るスペースがあり、その前後に、独立したエンジンルームと荷物室がある形態の車のことで、車体がエンジン室、乗員室、荷物室の三種で構成されることから、これを三つの箱に例えて「3BOX(スリーボックス)型」とも呼びます。

ちなみにハッチバック車では、前にエンジンルームがあり、その後ろが乗員室と荷物室を含めた一つのスペースとなっていることから、箱が二つで「2BOX」と呼ばれます。またトヨタ・ハイエースに代表される、エンジンが前部座席の下にあり、エンジン室、乗員室、荷物室といった全てが大きな一つの箱に収まっている車を「1BOX」といいます。

日本では高級セダンの事をサルーンと呼ぶ

セダンは英語で「サルーン(saloon)」、ドイツ語では「リムジーネ」と呼びますが、日本では主にトヨタ・クラウンなど高級セダンをサルーン(古くからRoyalsaloonというグレード名が使われています)と呼んだり、またBMWアルピナ(ALPINA)やキャディラックといった、輸入車のゴージャスなセダンをリムジーネと言ったりします。

またセダンはイタリア語で「ベルリーナ」もしくは「クアトロポルテ(ドアが四枚という意味)」といい、イタリア車のアルファロメオやマセラッティの車名にも使われています。

5ナンバーサイズでのトヨタ・プレミオ

Cセグメントのセダンで注目の車は、トヨタ・プレミオです。プレミオは全長4.595mというCセグメント枠ほぼ一杯の大きさですが、幅は1.695mと日本の5ナンバー枠に収まっています。プレミオは車幅が狭いため、住宅街などの狭い道路でも運転がしやすく、女性や中高年の方にがあります。

Cセグメントに属するコンパクトセダンのプレミオは、とても落ち着いた雰囲気の外観を持ち、インテリアも本革製シートやステアリング、木目調パネルなど上品な仕立てとなっており、車にフォーマルなテイストを求める人たちの好みに良く合います。

セダンの需要が高い北米や中国

北米や中国、さらに自動車の数が急増している東南アジアなどの新興国では、日本とは異なり、多くの人々に「車といえばやっぱりセダン」という印象が強く、のCセグメントでも圧倒的にセダンタイプの販売が好調で、各メーカーとも開発に力を注いでいます。

ワゴン

セダンと同じ自然な感覚で運転ができ、しかもゆったりとした居住空間と、大きな荷物も楽に積み込める広大な荷物スペースを持つ、ビジネスやアウトドア・レジャーでの使い勝手に優れた車がワゴンタイプです。

かつて日本でもワゴンブームの時代があり、ホンダのアコード・ワゴンといったのステーションワゴンを始め、各メーカーからワゴンタイプの車が多く販売されていました。

現在、日本車のCセグメントワゴンは数が少なくなりましたが、輸入車ではまだまだラインナップが豊富で、フォルクスワーゲンのゴルフ・ヴァリアントを始め、ルノー・メガーヌ・スポーツツアラー、プジョー・308SWといった魅力的な車種があります。

5ナンバーサイズがうれしいカローラ・フィールダー

日本製のCセグメントワゴンとしては、トヨタのカローラ・フィールダーがあります。こちらはトヨタを代表するCセグメントセダンのファミリーカー、カローラ・アクシオをベースにしたワゴンタイプの車です。

カローラ・フィールダーの良いところは、全長が4.41m、幅1.695mというコンパクトサイズながら、広々とした居住空間と荷物スペースを持つところです。特に1.695mの車幅は日本の5ナンバーサイズに収まり、狭い場所での運転がとても楽です。

ゴルフ・ヴァリアントを始め、輸入車のCセグメントワゴンの多くが、車幅が1.8mに迫るほど拡大しているのに対し、5ナンバー枠の1.7m以下というサイズは日本での使用に適し、好感が持てます。

その他には、ホンダ・シャトルも同じで、車幅が5ナンバー枠に収まる、使いやすい日本製Cセグメントワゴンです。

SUV

Cセグメントカテゴリーの中でも、現在、日本を始め世界中でが盛り上がっているのが、SUVと呼ばれる車です。

ピックアップトラックベースのバンがSUVの原点

SUVはスポーツ・ユーティリティ・ヴィークル(スポーツ多目的車)の略で、元はアメリカでのピックアップトラックをベースに、後部にFRP(強化プラスティック)製のシェルを被せてバンやワゴンとしての機能を持たせた車をいいました。日本車ではトヨタのハイラックス・サーフが同じ手法で作られたSUVでした。

その後1966年に、クライスラー社のジープに対抗して開発されたフォード・ブロンコが、オフロード走行を目的とした本格的な四輪駆動車のSUVとしてデビューし、大きな注目を集めたのを機に、シボレー・ブレイザーや三菱パジェロ、トヨタ・ランドクルーザー・プラドなどのクロスカントリーSUV車が続々登場し、となります。

カイエンの大ヒットでクロスオーバ車がブームに

さらに2002年にポルシェ・カイエンがデビューし、世界中で大ヒットとなった後は、BMWのX(エックス)シリーズやトヨタ・ハリアー、ホンダCR-Vといった、乗用車をベースにしたクロスオーバーSUVが世界中で大ブームとなり、現在も幅広い層から需要があり、大となっています。

コンパクトSUVの注目はC-HR

CセグメントカテゴリーのコンパクトSUVは、現在、各メーカーから多くの車種が販売され、日本車でもほぼ全てのメーカーがラインナップしています。中でも2016年12月にデビューし、瞬く間にヒット作となった「トヨタC-HR」が注目の車です。

C-HRは同社のベストセラー車となるハイブリッドカー、プリウスをベースに開発された、コンパクトSUV車です。

のC-HRが特にこだわっているのは、そのボディデザインです。このようなコンパクトSUVの購入者は、特に外観デザインの良さにこだわる人が多く、また市街地走行での乗り心地といった、舗装路での走行性能を重視することから、C-HRではボディのクールなスタイリングと、サーキットで鍛えた高い走行性能が魅力となっています。

国産Cセグメントの車種について

国産Cセグメントの車種について説明します。

ハッチバック車

まずハッチバック車では、ヨーロッパでのトヨタ・オーリスがあり、こちらはハイブリッド車や注目のダウンサイジングターボもラインナップされ、世界戦略車として開発に力を注がれています。他にはのスバル・インプレッサ・スポーツや、マツダ・アクセラ・スポーツがあります。

セダンタイプ

次にセダンでは、大のハイブリッドカー、トヨタ・プリウスがあります。この車はハッチバックですが、分類としてはリアハッチを装備したセダンとした方が適切でしょう。他には同じトヨタのプレミオ、アリオン、マツダ・アクセラ・セダンがあります。

スバルのインプレッサ・セダンと、昨年デビューしたホンダの新型シビックは、モデルチェンジによって大型化し、全長が4.6mを越えますが、車の等級ではCセグメントに入るでしょう。またシビックにはハッチバック車もありますが、こちらは全長4.52mとサイズが大きい車ですので、プリウスと同じハッチバック付きセダンとして分類した方が良いでしょう。

ステーションワゴン

ワゴンタイプでは、トヨタのカローラ・フィールダーがあります。またの高い小型車フィットをベースにしたステーションワゴン、ホンダ・シャトルもCセグメントのワゴン車です。

SUV車

CセグメントのコンパクトSUVでは、トヨタのC-HR、ホンダ・ヴェゼル、マツダ・CX-3、新しく登場した三菱エクリプス・クロスといった車があります。

また日産エクストレイルやマツダ・CX-5は全長が4.5mを越え、少しサイズが大きいですがCセグメントに入ります。さらに全長が4.61mとわずかにCセグメント枠をオーバーするスバル・フォレスターも、価格帯など車の等級ではCセグメントとなるでしょう。

輸入車Cセグメントの車種について

輸入車Cセグメントの車種について説明します。

欧州車のCセグメント

現在、日本に輸入されている車の多くが欧州メーカーの車です。特にドイツ車は1980年代中盤以降、日本で輸入車のが大きな盛り上がりを見せていた時代に、特に知名度が高まったことから、数ある輸入車の中でも、多くの人になじみ深い車となっています。

Cセグメントの車は、その適度な大きさからヨーロッパでも大変が高く、各メーカーが特に力を入れて開発している車種です。そのため各社ともCセグメントには多くのラインナップを揃えています。

欧州ではのハッチバック車

Cセグメントで、現在も欧州でのハッチバック車には、ドイツ車ではCセグメントの代表フォルクスワーゲン・ゴルフ、アウディA3、メルセデスベンツAクラス、フランス車ではプジョー308、シトロエンC4、小型高級車のDS4、ルノー・メガーヌ、イタリア車ではアルファロメオ・ジュリエッタといった車があります。

これらは全て横置きエンジン「ジアコーザ・レイアウト」の前輪駆動車となっています。Cセグメント車では小型車に適した構造上の利点から、ジアコーザ方式の前輪駆動車が世界標準となっています。

後輪駆動にこだわるBMW1シリーズ

しかし、同じCセグメントでも唯一、後輪駆動のFR方式(フロントエンジン後輪駆動)を採用しているのが、ドイツのBMW1シリーズです。

1シリーズはBMW車のアイデンティティ、「駆け抜ける喜び」という、運転の楽しさを追求した車づくりを小型車においても実現するため、後輪駆動車特有の「腰の据わった安定感のある操縦性」に強くこだわっています。

根強いのセダンとステーションワゴン

欧州車のCセグメントではセダンタイプも根強いで、多くのラインナップを揃えています。

ドイツ車では、Aクラスをベースにしたセダン、メルセデスCLAとアウディA3セダンがあります。CLAは全長4.685mとかなり大きいですが、Aクラスがベースの前輪駆動車ですのでCセグメントに入るでしょう。また欧州を始め、北米や中国での高いゴルフベースのセダン、フォルクスワーゲン・ジェッタは、現在輸入されていません。

Cセグメントのステーションワゴンでは、メルセデスCLAシューティング・ブレーク、フォルクスワーゲン・ゴルフ・ヴァリアント、フランス車ではプジョー308SWと、メガーヌベースのワゴン、ルノー・メガーヌ・スポーツツアラーがあります。

また現在は中国資本となっている、有名なスウェーデンの自動車メーカーボルボには、V40というCセグメントのワゴンがあり、日本に輸入されています。

世界的ブームとなっているコンパクトSUV

欧州車のCセグメントSUVは大変が高く、ドイツ車ではフォルクスワーゲン・ティグアン、アウディQ3、メルセデスGLA、BMW・X1、フランス車ではプジョー3008、スウェーデン車ではボルボXC40があります。

アメリカ車

かつて日本では輸入車(ガイシャ)の代名詞として、猛烈に幅を利かせていたアメリカ車(アメ車)ですが、ビッグ3の一角として有名なフォードが日本市場から撤退したことなどで、現在、日本に正規に輸入されている車の数は少なくなりました。

日本に輸入されているアメリカ車のCセグメントは、イタリアの自動車メーカー、フィアットと合併したクライスラー社が販売する、ジープブランドのコンパクトSUVです。

ジープ・レネゲード&ジープ・コンパス

その一つジープ・レネゲードは、JEEPの代名詞「ジープ・ラングラー」のスタイリングをモチーフに、より小さくてファニーなルックスを持つ、やんちゃなイメージのコンパクトSUVです。

ジープ・コンパスは、ジープブランドの最高峰モデル「ジープ・グランド・チェロキー」のスタイリングをそのままギュッと縮めて小さくしたみたいな、洗練された野生の雰囲気を持つ都会的なコンパクトSUVです。

どちらの車も、市街地走行を重視した前輪駆動モデルと、オフロード走行をも考慮した四輪駆動車の両方が選べます。

Cセグメントの車の3

Cセグメント車について説明します。

現在、最も販売台数の多いCセグメント車はトヨタ・プリウスで、2位がC-HR、3位がカローラとなっています。輸入車ではフォルクスワーゲン・ゴルフが全体の2位と健闘しており、次いでBMW1シリーズやX1、アウディA3などが販売好調です。

ここでは販売台数が好調で、その車ならではの魅力を備えた、注目すべき車種を紹介します。

第3位スバル・インプレッサ

スバル・インプレッサは、スバルが誇る水平対向4気筒エンジンを搭載した、運転の気持ちよさが魅力のCセグメント車です。

現行モデルは2016年に登場した5代目で、スバルの新世代プラットフォーム(車の土台)を採用し、フルモデルチェンジを行った車です。

一回り大きくなりデザインも改良された新型

新しいインプレッサの特徴はひとまわり大きくなったボディで、先代モデルと比べて室内が広くなった事が魅力の一つです。また車体サイズが拡大したにもかかわらず、最小回転半径は5.3mと先代と変わらず、狭い場所でも不自由なく運転ができます。

新型インプレッサはデザインにおいても大きく改善が加えられ、より立体感と躍動感を持たせたフロントマスクとサイドパネルの造形や、後方にかけてなだらかに下がってゆくルーフラインを用いた、クーペ風のフォルムを採用し、若々しくスポーティな印象を強調するスタイリングとなっています。

エンジンが改良されアイサイトも標準装備

さらに新型ではエンジンも改良され、先代に搭載されていた水平対向4気筒2000ccエンジンの燃料供給装置を直噴化(シリンダー内に気化したガソリンを直接噴射する、ダイレクトイグニッション)し、最高出力はそのままに燃費性能を向上し、1ℓ当たり17.0㎞という数値を実現しました。

同時にエンジンの設計を見直し、従来型よりエンジンからの振動と騒音を低減するなど、さらに環境性能が向上し、経済的で快適な車となっています。また自動ブレーキなどを装備した「アイサイト(Ver.3)」を全車に標準装備するなど、安全面でも充実した魅力的な車です。

スバルは先代と同じく、インプレッサをハッチバックの「スポーツ」と、セダンの「G4」という二つのバリエーションを揃えて販売しています。価格は194万4000円からとなっています。

第2位フォルクスワーゲン・ゴルフ

初代から7代目となる現行型フォルクスワーゲン・ゴルフは、2017年5月に改良を受けて魅力を増しています。ゴルフは2017年前半の販売台数では、大のMINIを抜いてに躍り出るなどの輸入車です。

その魅力は登場から40年以上となる、車の信頼性とブランド力でしょう。ゴルフに乗っているというだけで、走行性能や快適性、耐久性といった性能はもちろん、社会的にも高い安心感が得られ、ユーザーの満足感が高まるでしょう。

ゴルフのの秘密は、新型となりますます磨きがかかった走行安定性の高さで、長距離を運転しても疲れない乗り心地の快適さを持っています。また車体の幅が1.8mに拡大され、よりゆったりとした室内を実現しています。

新しい装備など魅力を増した新型ゴルフ

その他、カタログ値で1ℓ当たり19.0㎞という優秀な燃費性能や、新たに歩行者検知機能が追加された自動ブレーキシステム、メーターパネル内に組み込まれ、ナビゲーションマップなどを表示できる、12.3インチ・アクティブインフォディスプレイなど魅力満載で、フォルクスワーゲン・ゴルフは、Cセグメントで輸入車となっています。

価格は253万9000円からとなっています。

第1位トヨタ・プリウス

Cセグメント車、第1位はトヨタ・プリウスです。プリウスは2017年の年間販売台数が16万912台という、ダントツのに輝いた、トヨタの誇るCセグメントのハイブリッドカーです。

プリウスのの秘密は、何と言ってもハイブリッドカーならではの優秀な燃費性能でしょう。その実力はカタログ値で、1ℓ当たり40.8㎞という驚愕の数値が公表されています。車の燃費はハイブリッドも同じで、走行状況によって大きく異なるため、プリウスの実質的な燃費は22㎞/ℓ程度とされていますが、それでも抜群に優秀な燃費性能には違いありません。

他車に比べてダントツの販売台数を誇るプリウス

プリウスは、先代モデルでは年間32万台という、物凄い台数が売れた実績を持つ車で、モデルチェンジ直後の2016年には販売台数25万台を記録しています。この数字だけを見ると2017年は大きく減少しており、が落ちたのではと考えてしまいますが、これは同じトヨタのハイブリッドカー、アクアやC-HRといった、メーカー内でのライバルが増えたためです。

現行プリウスの16万台を超える売り上げは、他のメーカーと比べてダントツの数字で、現在もそのの高さが想像できるでしょう。

新世代プラットフォームでフルモデルチェンジ

2015年12月にフルモデルチェンジされ、4代目となった現行プリウスは、トヨタの新世代プラットフォーム「TNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)」を採用し、車体サイズを拡大して居住性を改善すると共に、デザインが一新された前衛的なスタイリングのボディを身にまとった、全く新しい車へと進化しています。

所有欲が満たされる斬新なデザイン

新型プリウスのボディデザインは、燃費の向上を追求した空力特性の優れた形状で、従来型の古いハッチバック形状を改善し、後端部にスポイラー風の段差をつけた「ノッチバック風ハッチバック」となっているところがポイントです。またグラスエリアを拡大して室内からの見晴らしが良くなり、先代で指摘されていた後方視界が改善されています。

また「般若(はんにゃ)の面」を想像させる斬新なフロントマスクや、これまでに見たことのないテールランプの形状など、正に「5年先を見越した未来のデザイン」といえるアバンギャルドなスタイリングで、従来モデルと比べてはるかに所有する満足度の高い車となっています。

車としての基本性能が向上しが衰えない

さらに新世代プラットフォームを使用して、全てが新しくなったプリウスは、ハイブリッド車としての良さばかりではなく、乗り心地や走行性能といった、車の基本性能が飛躍的に向上し、あらゆる速度域での力強い走行性能と快適性を実現しています。

2017年の販売台数では、2位の日産ノートが急速に売り上げを伸ばし、首位のプリウスにじりじりと迫ってきていますが、あちらは等級が下のBセグメントで、また同じトヨタの、ハイブリッド車のライバルが次々に登場するなど、激しく追い上げられていますが、車が持つ充実した内容を見ても、今後もプリウスのはまだまだ続くでしょう。

大のプリウスの価格は242万9018円からとなっています。

競争が激しく魅力的な車が多いCセグメント

Cセグメント車について、その魅力や特徴、車のタイプ、車種などを紹介しました。

Cセグメントはヨーロッパを始め、その使いやすい車体サイズからが高く、世界の自動車市場でも大変競争の激しいカテゴリーとなっています。そのため各自動車メーカーが開発に力を入れ、魅力的な車種が多い自動車カテゴリーです。

Cセグメントは、1974年にフォルクスワーゲン・ゴルフが登場して以来、この車が世界中で小型車のお手本となったのをきっかけに、日本を含む世界の多くの自動車メーカーが、ゴルフと同じ前置きエンジン前輪駆動方式を採用し、小型車のグローバルスタンダートとなり、それが現在まで継続しています。

この「ジアコーザ方式」の前輪駆動は、小型車に適した優れたレイアウトの車体構成です。このようなCセグメント車にぜひ注目し、あなたにとって理想的な選びをしましょう。

初回公開日:2018年03月28日

記載されている内容は2018年03月28日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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