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水陸両用車は販売されているのか・特徴と価格の目安

更新日:2024年09月16日

水陸両用車は、呼び名のとおり陸上を走行することはもちろん、水上航行も可能な車です。軍用の車両が良く知られています。実はこれ以外にも、一般の人が購入できる中古車や軍払い下げの軍用車、市販者などがあります。それでは、水陸両用車をご紹介しましょう。

水陸両用車は販売されているのか・特徴と価格の目安

水陸両用車は販売されているのか

一般の車は、エンジン部分などが水密性を施していないため、水深が深い沼や河川などに入ると動けなくなります。それとは違って、水陸両用車は水密処理や車体を浮かせる機能を持たせており、浮上走行を可能としています。

現在、国内では一部のバスを改造した車を除いて、新車として販売している水陸両用車はありません。一般的な車種ではないので、中古車市場での流通は難しいでしょう。

軍用水陸両用車の場合は、軍用車両専門店において払い下げ車両を狙うのが一番早い方法でしょう。

中古

民間向けの水陸両用車の中古車は、一般の中古車市場と違ってそんなに多くの販売店がある訳でもないので車選びはそんなに簡単ではありません。

一番お勧めなのが、新車輸入代理店での中古車や軍用品の払い下げ専門店、中古車オークションなどです。比較的、楽に購入できます。

作業目的ならば

ARGOジャパン製の、水陸両用車アーゴをお勧めします。ぬかるみなどの悪路の走破性は抜群で、資材運搬などには、威力を発揮します。河川工事などでは、対岸への作業員輸送、ワイヤー渡しなど、水上走行にもストレスはありません。

現状では、山間部の工事現場や災害時の緊急輸送など幅広く活躍しています。

遊び目的

ノースウエスト社製品で、六輪の水陸両用車MAXがお勧めです。水陸両用車の中古車の中で一番手軽に購入できるのがこの車です。価格は、大体60万円前後とかなり安く手に入れることが可能です。

この車は、ぬかるんだ道、雪道、河川、沿岸などアウトドアを楽しむ方々の要望に答えることができる車ではないでしょうか。

乗用車感覚

西ドイツRMA社製の、アンフィレンジャーがあります。いわゆる四輪駆動車で排気量2900ccのSUVタイプの水陸両用車です。もともと、アンフィレンジャーは、消防や警察の水難救助や緊急車両として製作されました。

販売価格は、かなり高く数百万と言われています。

軍用払い下げ水陸両用車

アメリカフォード社製の、フォードGPAです。いわゆるジープをベースに開発されました。フォードGPAは、モノコック式舟型車体にフォードGPのエンジンと走行装置を組み合わせて製作された水陸両用車で、主にヨーロッパ戦線に配備されました。

戦後、残存した車は民間に払い下がられ、軍用車コレクターなどが保有したりしています。

市販

民間向けの水陸両用車は、日本国内では生産されていません。米国などで、発売されているものを輸入するしかありません。輸入代理店が数社ありますので、そちらから購入しましょう。小型の水陸両用車が主流で輸入されています。

バイクのエンジンを使った水陸両用車

アメリカのメーカが販売している、水陸ともに時速70キロ位が可能な「Quadski」と言う車です。エンジンは、1300ccのバイクのエンジンを搭載しています。この水陸両用車は、陸上ではバギーカーの状態で走行でき、水上ではジェットスキーのような車に変化します。

アウトドアや釣りなどいろんな楽しみ方ができるでしょう。

斬新なデザインはアウトドアにピッタリ

この水陸両用車は、日本国内に販売代理店があり購入が容易にできます。六輪の水陸両用車の「MAX」と言います。この車は、ハンドルを回して曲がるステアリング方式ではなく、左右のタイヤがそれぞれ独立して動く、戦車のような形態です。

オプションで、キャタピラーも装着した走行んも可能です。気になる価格は、2人乗りで170万円から、4人乗りで200万円からが用意されています。

災害、工事、アウトドアで大活躍

カナダODG社製のアーゴを輸入販売しているのが、ARGOジャパンです。アーゴは、オフロード専用に作られた水陸両用車です。特徴は、水上では時速5キロで走行することができ、最大6名まで乗車できます。

使用用途は主に、災害時の対応や工事現場での作業で使用されています。災害現場では、人名の救助や支援物資の輸送、復旧活動などに活躍しています。

また、ダムや河川の工事現場の足場が悪い中での安定した走行が特に好評を得ています。

自衛隊の水陸両用車の特徴

自衛隊の水陸両用車は、アメリカ海兵隊仕様のaav7が主流です。それ以外に、自衛隊と三菱重工が開発してきた新型車が、後に導入される予定です。水陸両用車は、離島防衛などでも需要が予想されています。

この章では、新型水陸両用車などについて、詳しくご紹介しましょう。

新型水陸両用車は

新型水陸両用車は、水上で時速約46キロでの高速走行が可能です。これは、旧型車両の3倍以上の速度アップとなっています。エンジンは、戦車のエンジンをベースにしており、1200馬力を出力します。このタイプは、主に兵員輸送戦力としての配備が有力です。2020年ごろまでに、開発を終えて量産する予定です。

現在では、自衛隊がアメリカ製のaav7を52両配備しています。1両約6億円と、非常に高額となっています。比較すると、新型水陸両用車の方が格安になると言われています。

今後高まる水陸両用車の需要

離島防衛などの観点から、水陸両用車の需要が高まっている。背景には、中国の海洋進出などにより日本からインドにかけての中国周辺諸国では、水陸両用作戦遂行能力の必要性が高まっており、この作戦に必須な水陸両用車へ関心が影響しています。

今後は、さらにアジア太平洋地域を中心に需要が高まる予想がされています。

新型車をアメリカと共同開発か?

アメリカ軍、自衛隊で現在主流で配備されているのが、aav7水陸両用車です。誕生してから、50年と老朽化が進んでいます。特に、改善点として指摘されているのが水上速度が遅い事です。時速13キロと人が歩く程度の速度しが出ません。水上では、敵に姿を晒したまま無防備になるので非常に不利になります。

これに対して、三菱の開発している車は、水上速度は40キロを超える能力があるとされています。アメリカ軍は、約1300両のaav7を運用していますが、この水上速度不足の問題点もあって実際には、水陸両用車としてはあまり使われていません。

この、自衛隊の新型車両について、アメリカと共同開発かと話題になるほど、アメリカに興味をもたれています。

水陸両用車の価格の目安

水陸両用車に、一度でいいから乗ってみたいと考えれいる人は多いのではないでしょうか。名前のとおり、陸と水上を両方走行することができる夢のような車です。さまざまな研究がされて、今日に至ってますが軍事用から一般向けにまで販売されるようになりました。

そうなると、どうしても気になってくるのが、価格ということになります。水陸両用車は、一般車のように普及されていないため高価のイメージがありますが、決してそんな事はありません。なんと、60万から300万円前後で購入ができます。

購入代理店も、いくつかあり比較的に容易に購入ができます。もっと、販売台数が増えれば価格も下がるようになるでしょう。この機会に、販売店を調べて実際の車をご覧になってはいかがでしょうか。

水陸両用車に必要な免許

水陸両用車を、水上で運転するには、車の運転免許以外に小型船舶の免許が必要となります。小型船舶の免許は、水陸両用車の排水量が20トン未満であれば1級,2級です。ちなみに、水上オートバイの免許は、小型特殊免許です。この免許では、水陸両用車は操縦できません。

小型船舶免許は、とう級により航海できる距離が限られています。2級小型船舶であれば、沿岸から9km以内となっています。

2級小型船舶免許は、身体検査、学科、実技で試験が行われます。

小型船舶免許とは

小型船舶操縦士免許とは、日本国内でのレジャーやスポーツなどで使うエンジン付き小型船を操縦するために必要な免許です。主な小型船には、プレジャーボートやエンジン付きヨット、水上オートバイなどがあります。

小型船舶操縦士免許は、とう級で分類されています。以下に、操縦士免許の区分を紹介します。

免許の種類操縦できる船の大きさ航行区域取得可能年齢
一級小型船舶操縦士総トン数20トン未満、全長24m未満制限なし満18歳以上
二級小型船舶操縦士総トン数20トン未満、全長24m未満平水区域および海岸から約9km以内満16歳以上
特殊小型船舶操縦士水上オートバイ海岸から、3.7km以内満16歳以上

小型船舶免許所得するには

小型船舶操縦士免許を取得する選択肢は2つあります。国家試験受験コースと国家試験免除コースに分けられます。

国家試験受験コースは、ボート免許スクールに参加して、座額と実技講習を受け、後に本試験に臨む方法です。この方法が、一般的な取得方法です。

国家試験免除コースは、小型船舶教習所へ入校して取得するコースです。水産、海洋系高校や海上技術学校、民間の養成所などがあり、一定期間通学して資格を取得します。

小型船舶免許所得までの流れ

前項では、小型船舶取得の方法や国家試験について、ご紹介しました。この項では、実際の取得までの流れについて見てみましょう。

免許の取得方法を決めましょう

免許の取得方法は、3つあります。どれかを選択しましょう。

1.小型船舶教習所コース

小型船舶船舶教習所で、所定の学科や実技の教習を受け、終了試験を受けます。学科実技共に、規定の課程をすべて履修しなければなりません。終了試験に合格すると、国家試験が免除されます。

2.免許スクールコース

免許スクールの講習を受講し、国家試験を受験するコースです。免許スクールは、試験合格に向けて、独自の内容や時間で講習を行います。講習日程や講習料金はさまざまです。

3.自分で勉強コース

独学で勉強して、国家試験を受ける方法です。この方法では、学科試験はなんとか可能ですが、実技試験は、独学ではとっても難しいです。実技教習だけ、免許スクールでの受講をお勧めします。

教習所や免許スクールへ申し込み

それぞれの免許取得方法が決まったら、免許スクールや教習所への問い合わせと入校などの申し込みを行います。それぞれ、全国にスクールなどが存在していますので、都合の良いスクールを選んで実施しましょう。

学科、実技教習を受ける

各教習所やスクールでの、学科教習と実技教習を受講して、国家試験または終了試験を受けます。教習は、小型船舶操縦士免許の種類毎に行われますのであらかじめ、どの免許を取得したいか決めておきます。

試験合格後、操縦士免許の申請

国家試験、終了試験に合格したら、小型船舶操縦士免許の申請を行います。その後、操縦士免許証が交付されます。自動車運転免許証と同じで、水陸両用車を運転する場合には、絶えず携帯しておかなければなりません。

小型船舶操縦士免許の更新

自動車運転免許と同じで、小型船舶操縦士免許にの更新があります。更新期間は5年間で、更新を行わず有効期限が過ぎた場合には失効してしまいます。有効期限が満了する1年前から、更新手続きを行う事ができます。

水陸両用車

aav7

アメリカ合衆国で開発された、水陸両用車の機能を持つ装甲兵員輸送車となります。アメリカ海兵隊では、アムトラックの愛称で呼ばれています。水上での推進力は、ウオータージェット推進で、時速13kmの水上走行を可能とします。

しかし、現実問題は、aav7のような装甲車両は車両重量やサイズなどの問題でナンバーを取得するのは難しいです。

離島防衛の水陸機動団に導入

陸上自衛隊は、離島防衛ために水陸機動団を新設します。そのため、水陸両用車の「aav7」をアメリカから導入されます。離島奪還などの作戦では、航空機と合わせて要とされています。近年、アジア諸国をめぐる中国の海洋進出を受けて、自衛隊でも離島防衛の必要性が高まっています。その状況を考慮して、このような部隊の新設となりました。

aav7の歴史

aav7は、1971年より、アメリカ海兵隊に配備された装甲兵員輸送車です。本来は、上陸作戦時に艦船より兵員を揚陸するために使用しています。

しかし、aav7は、キャタピラも装備されており、陸上でも輸送車両としても使用されています。近年では、アフガニスタンなどでも作戦で起用されており、高い信頼性を得ています。

aav7の性能

aav7車両は、通常の装甲より分厚くするなど、改造を施しています。元々は上陸作戦において、艦船から浜辺などへと強襲する目的で導入されましたが、近年は陸上でも用いられています。主な性能は以下のとおりです。

全長:8.1m
車幅:3.2m
高さ:3.3m
速度、地上:時速72km、水上:時速13km
乗員:3名プラス兵士25名
物資:4.5t

aav7大量導入は

陸上自衛隊は、aav7を52両導入して水陸機動団に配備する予定です。アメリカでは、導入後45年も経っている水陸両用車を52両も導入することに、異議が多くあるのは事実ですが、後継車両の開発が遅れている以上は仕方ないとの意見もあります。

付け焼刃的な感じは拭えませんが、長きに渡ってアメリカで運用されている実績が評価されたのでしょう。今後は、アメリカ海兵隊も導入しているaav7の運用を通して、水陸両用揚陸作戦の能力を修得していくのでしょう。このことは、離島防衛において、オスプレイなどとともに、作戦の要となることでしょう。

アーゴ

カナダODG社製水陸両用車アーゴはARGOJAPANが輸入を行っている車です。日本での販売は、この代理店のみです。この水陸両用車の特徴は、多様な使い方が可能となっています。災害復興支援、人命救助、物資輸送とすぐれた能力を有しています。

最近では、災害時用に配備する自治体が増えています。

アウトドアで満喫

オフロードでは、バギーカー感覚でアウトドアを満喫できます。また、オプションのキャタピラーを装着すれば、雪山やスキー場などで、スノーモービルとしても使用できます。

湖に浮かべて、フィッシングボートとして利用できます。まさに、アウトドアライフの幅が広がります。

山間部の工事現場で

ダムの建設現場や河川工事などの足場が悪い場所でも、活躍しています。最大512kgの積載能力と818kgの牽引能力を持っているので、大量の資材を運搬する作業には最適です。

四駆のトラックよりコンパクトで、安価のため好評を得ています。

災害現場での活躍

災害現場での、人命救助や支援物資の運搬、復旧活動など道路が寸断されたり、橋が流されたりあらゆる状況に対応できます。瓦礫の上、ぬかるみでも支障なく走行できる能力はすばらしいものがあります。また、流木の撤去などにも、威力を発揮しています。

河川氾濫や、地震、津波による災害が多発する昨今では、各自治体や町内会などにも導入が検討されています。もし、災害が発生した場合には、自分達の町は自ら守る心構えが芽生えているのでしょう。

水陸両用車を満喫しよう

水陸両用車の用途、種類、価格などについてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。まず、お勧めしたいのが、各観光地などで走行している水陸両用バスへの乗車です。水陸両用車を実感するのは、この方法が一番ではないでしょうか。東京、大阪などで運用されています。その後、ご自分で楽しみたいと感じられたら、購入への検討をされて良いでしょう。

この記事でもご紹介しましたが、水陸両用車を操縦する前提に、小型船舶操縦士免許取得が必要となります。費用と期間がかかりますので、この点も慎重に検討が必須です。免許の条件がクリアされれば、始めて水陸両用車の購入検討となります。

最初は、中古車から始められるのが良いでしょう。小さめの水陸両用車ならば、70万前後で販売されていますので、入門編としてはこのクラスが向いているでしょう。アウトドアライフを楽しむツールとしてご使用になれば、遊びの幅もきっと広がるでしょう。

初回公開日:2018年02月08日

記載されている内容は2018年02月08日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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