ピラーの種類・役割・取り外し方・塗装の仕方|Aピラー
更新日:2024年10月02日
ピラーの種類
ピラーとは柱の事で、車のフロントガラスの両サイドに、4ドアの車ではフロントドアとリアドアの間、そして最後がリアガラスの両サイドにある柱をピラーと呼びます。
ピラーはルーフ(屋根)とボディー(車体)を繋ぐ柱として重要な役割を持っておりそれぞれのピラーにはその場所に応じた機能と役目があります。
Aピラーとは
車に限らず色んな物の名前の最初にアルファベットが使われていることが多いです。例えばS字カーブとかOリングやCリングなどですが、すべて物の形がアルファベットの形に似ている事から、アルファベットを文字の先頭に持ってきてその名前を表しています。
しかしAピラーのAは物の形を表しているアルファベットではなく、車のピラーの中で一番前に取り付けられているピラーなのでAピラーという呼び方をします。
Aピラーの役目は、フロントガラスと屋根の保持が主な役目で、Aピラーがなければフロントガラスは取り付けることはできません。
Bピラーとは
Bピラーはフロントから2番目にある柱なのでBピラーという呼び方をします。Bピラーの位置はAピラーの次の柱で、フロントドア後部とリアドア前部の境に取り付けられています。
Bピラーは屋根とフロアを支える役目があり、Bピラーを屋根に左右に走る骨格でBピラー同士をつないでいます。またフロアも同じように左右のBピラーを繋いでボディー補強しています。
Bピラーにはシートベルトが取り付けられてあります。またこのBピラーにコストを十分にかけてある車は非常に重厚な走りができるので、高級車のBピラーは非常に堅牢です。
Bピラーレスにする車の開発は、古くから行われていました。それは乗り降りがスムーズになる事から、1970年代ごろには4ドアでも多く存在しました。しかし安全性の理由から、衰退しその後初代レガシィからサッシュレスハードトップが一世風靡しました。しかしこれも防犯上の理由から今はありません。
Cピラーとは
Cピラーとはフロントから3番目にあるピラーで、Cピラーはリアガラスを保持する事が主な役目です。またCピラーはリアドアのキャッチが取り付けられており、ドアを閉めた後に保持する役目もあります。
Cピラーの中にはフローティングCピラーと呼ばれるものがあり、それはスーパーカーに採用される工法となっています。フローティングCピラーは、空気抵抗の低減やダウンフォースを増すことが目的で、フェラーリ599、マクラーレン570S、アストン・マーティンDB11、そしてNSXに採用されています。
NSXに関しては、エアインテークに空気を送り込み、エンジンルーム内の熱を効率よく逃がす役目も兼ね備えています。
ピラーレスとは
最近の軽自動車やミニバンでは乗り降りのしやすさや荷物の載せやすさを考え、スライドドアとフロントドアの間にピラーのないピラーレスを採用している車種が多くなりました。
ピラーレスは最近の国産車では多く見かけるようになりましたが、これは日本がミニバン大国でユーザーの利便性を追求した事が影響していると言えます。一方外車に目を移すとピラーレスの車はフォードのB-MAXくらいしか見当たりません。
ピラーレスにするということは、車をピラーが無くても頑丈にするために補強部材を多く取り入れる必要があり、コストがかかることと、重量増により燃費悪化が懸念されるからです。
車のピラーの役割
車のピラーは骨格の一部です。現在の車はモノコックボディとなっており、それぞれの鉄板が支えあい、車の強度を保っています。
その中で車のピラーは、屋根とボディーを繋ぐ重要な役目を持っています。また、簡単に屋根がつぶれないように強度を持たせており、それと同時に室内空間が左右からの力で押しつぶれないようにもしています。
車は走行中に多くの力が加わります。段差を乗り越えたり、カーブを曲がったり、ブレーキを踏めば車体には多くの力が加わります。ピラーがなければドアはカーブや段差のたびにきしみ、風切音が入ってきたりもするでしょう。
車の強度
車はモノコックボディーです。マッチ箱を想像してみると、全ての面で形を作り支えあっています。これと車は同じ構造です。
マッチ箱の高さの部分がピラーです。ピラーは屋根を支えているだけと勘違いしている方も多いですが、実はフロアの強度にも重要な役割があります。もしピラーが無ければフロアーは簡単にねじれてしまうでしょう。
この他にも車の横方向からの衝撃を吸収する役目を持っています。もしピラーが存在しなければ、横からの衝撃に弱く簡単に車はくの字に変形し乗員の保護はできないでしょう。
ピラーレス式スライドドアの危険性
ピラーレス式のスライドドアですが、乗り降りや荷物の出し入れには重宝します。
安全性は各自動車メーカーで衝突安全性の確認テストをしているので、それほど心配する事は無いと言われていますが、実際は違うと言えるでしょう。
車の衝突には無限にパターンが存在します。人為的に作り出さなければ同じ衝突など1つもありません。今ミニバンのピラーレス式スライドドアの問題点として言われている事は、前方からの正面衝突ではなく、車の横を強くこするような衝突です。
スライドドアはスライドして開くドアですから、スライドする方向の力には非常に弱くなっています。それはロックをしていても同じです。例えば2トン近い車両が車の横を前から後ろにかけて擦ると簡単にドアは開いてしまいます。そして恐ろしい事に乗員は外に放りだされてしまうでしょう。欧州で採用されないのは、こうした安全性に疑問があるからです。
ピラーレス式スライドドアの車種
ピラーレス式スライドドアを採用しているのはほとんどが日本車です。これは日本に需要があるからです。海外では日本のスライドドアははありません。
ピラーレス式スライドドアはフォードがB-MAXを販売していますが、日本で正規に購入する事はできないでしょう。
日本ではタントがピラーレスを販売していましたが、重量増により燃費悪化で2013年のマイナーチェンジで廃止にしました。その後部材の変更や骨格の配置変更で重量増を抑えミラクルオープンドアのタントを発売しています。
このようにピラーレス式は、骨格部材を効率よく配置することと、鉄板の素材をどうするかにより重量や強度に大きく影響が出てきます。ピラーレス式を購入を検討するのであれば、重量増の燃費を調べ、衝突安全性は横からではなく前からの衝突について説明を求めてから納得の上購入しましょう。
Aピラーの取り外し方
ピラーを外すことはオープンカーにしようと考えている方でしょう。その中でAピラーはフロントガラスを保持しているので、Aピラーを外してしまうと風防の役目であるフロントガラスが取り付けられないので、車を運転する際はゴーグルが必修となるでしょう。
Aピラーは実際には屋根からフロアまでつながっているのでそれを全て外すことは、車としての機能を果たせなくなります。
そこでAピラーを外すというよりは切断するといったほうがよいでしょう。屋根とフロントバルクへット部分で切り離せば、Aピラーは外すことはできますが、そのままでは走行はできません。また屋根が無いとそのまま公道を走らせることができませんから、構造変更しなければならないでしょう。
構造変更には、Aピラーを切り離すことで強度が落ちるので、その強度を何処で補っているかの説明や、その部分の強度計算書も必要になり、一般には難しいと考えるべきでしょう。
ピラーの塗装の仕方
ピラー部分の塗装は、屋根と鉄板は切れ目なく繋がっていることと、Cピラーであればクウォーターパネルとつながっているので、塗装にはボカシの技術が必要になります。
またピラーの下ではサイドシルとつながっており、サイドシルにエアロが取り付けておらずむき出しの車両では、サイドシルでボカシ塗装をしなければならないでしょう。
もしボカシ塗装をせずにピラーを塗装すると、屋根は全部塗装しなければならず、またフロントからリアクウォーターパネルまでドア以外の塗装をする必要があり、非常に手間と塗料代がかかります。
ピラーメーター
ピラーメーターとはAピラーにホルダーを使い後付けのメーターを取り付ける事です。取り付け方法にも色んな方法がありますが、メジャーな方法としてはメーターカバーを購入し、その中に追加メーターを入れて、ピラーにビスなどで確実に取り付ける方法でしょう。
メーターカバー
室内をレーシーにカスタマイズする方法として、メーターカバーを使用する方法があります。通常はメーターが1個しか入らないホルダーがほとんどですが、この3連メーターカバーであれば60φのメーターを同時に3個配置することができ、レーシーな雰囲気に室内を変えてくれるでしょう。
使えるメータもオートギア、Defiといったブランドはもちろん、あらゆるメーターに対応しているので、今持っているメーターをすぐに取り付けできます。
商品価格は1,817円とリーズナブルでしかもカラーは黒とカーボン調の2色を用意しているので、どんな車内色にもマッチするでしょう。
Defi
Defiのメーターはリンク式で、高価でなかなか手にできませんが、このメーターは独立式で無駄な機能を省き、本来必要とするブースト値の確認に重点を置いたモデルなので、Defiの中では比較的手に届きやすいモデルです。
まともなブース表示をしない低価格なブースト計が多い中、本当のブースト値を見てセッティングしなければならないようなチューンドカーには最適なメーターでしょう。
値段に釣られて、海外品のブースト計を同じくアマゾンで購入・・・・飾りには良いか?のレベルで。
出典: https://www.amazon.co.jp/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E7%B2%BE%E6%A... |
セットUPには全く役立たず再購入。
ノーマル状態の車でメーカー設定値をピタリと表示。流石の日本精機を感じました。
取付時に配線関係で悩んだ時もメーカーのカスタマーサービスで丁寧な対応。
下手にケチらず最初からこれを選んでおけば良かったです。
AutoGauge
オートゲージのメーターは、ステッピングモーターに信頼のおける日本製を使用した台湾製のメーターです。信頼性も高く、しかも値段は非常にお手頃です。
ワーニング機能やオープニング、エンディングセレモニー機能が付いて5,000円を切る価格はコストパフォーマンスは最高と言えます。
ターボ車でブースト計だけは絶対欲しいと思ってましてこちら購入しました。
出典: https://www.amazon.co.jp/%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%88%E3%8... |
精度は分かりませんが動きがよく、さらに運転が楽しくなりました。
モーター音は気になる人は気になるかもしれません。
結構満足しています。
車のAピラーの死角対策としてできること
曲がりくねった峠道でピラーが邪魔になり、体をよじって運転をした経験がある方も多いでしょう。特にスポーティーな車ではフロントガラスが傾斜していいるので、Aピラーが邪魔になる事は多々あります。
そんな中、トヨタは2017年8月にピラーが透けて見える特許申請をしました。これはミラーで周辺を屈曲させピラーが透けて見えるようにする技術です。
死角少ない
Aピラーの死角はピラーの太さにより変わってきます。ピラーの細い車両であればその死角は少なくすみます。しかしその反面ピラーが細いという事は、骨格としての強度が落ちるので、車の強度は期待はできないでしょう。
一般にスポーツカーのピラーは、運動性能向上のために太いピラーを使用しています。しかしピラーは、わかりやすい死角なのでピラーの死角ばかり意識せずに全体を把握する目視の徹底をして、ミラーだけに頼るような運転をしないことです。
死角を減らすにはセンサーを付けたり、CCDカメラを取り付けや小型ミラーを使って死角を減らすこともできます。
ピラーは車の大事な骨格です
今回はピラーについて解説してきました。ピラーは車にとって非常に重要な骨格となります。ピラーの種類にかかわらず、車のルーフとフロアを繋いでいますから、安易に切り離したり切ってしまう事は非常に危険でしょう。
ピラーは運転するうえで死角になり邪魔と感じてしまうことがありますが、役割をしっかり理解して、自分なりに補助的なミラーやモニターを増設するなど工夫をして、安全運転をしましょう。
初回公開日:2018年04月09日
記載されている内容は2018年04月09日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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