スバルのフォレスターD型の中古での相場・E型との比較・評価
更新日:2024年10月22日
スバルフォレスターd型とe型との比較について
スバル・フォレスターは、独自の水平対向4気筒エンジンとシンメトリカルAWD(左右対称全輪駆動)システムによる、圧倒的な走破性に加え、舗装路での走行性能や乗り心地にも優れた、快適で高性能なクロスオーバーSUVとして、ユーザーから高い評価を受け、現在、世界中で大となっている車です。
新型が発表され注目度が高まるフォレスター
2018年3月28日(日本時間29日早朝)にアメリカ、ニューヨークで開催された「ニューヨーク国際自動車ショー」にて、フルモデルテェンジされた「新型フォレスター」が世界初公開され、大きな話題を呼んでいます。
初代から数えて5代目となる新しいフォレスターは、2018年秋に北米市場で発売し、その後、順次日本を始め各国で販売が開始されると発表されました。新型の発売まではまだ半年以上も間があるとの事で、フォレスターの購入を検討している人にとっては、非常に気になるところでしょう。
ほぼ1年ごとに改良され商品価値を高める
現行型のフォレスターは2012年に発表され、その後、約1年ごとに装備の追加や機能の改善、デザインの変更など改良を加えながら、その商品価値を変わらずに向上させていくという、ポルシェなどのヨーロッパ車に見られる手法を使って、マーケティングが行われています。
スバルではフォレスターを、2012年に登場した初期モデルを「A型」、その1年後に改良が加えられた車を「B型」、次に「C型」、「D型」、そして現行モデルの最終型として現在販売されている「E型」と、それぞれ改良を加えたモデルに、アルファベットの型番を付けて販売を行っています。
大幅な改良が施されたd型と最終モデルのe型
この4代目フォレスターの中でも、正式なマイナーチェンジと称して大幅な改良や機能の追加、内外デザインの変更などが行われたのが、2015年11月に発売された「フォレスターd型」で、従来モデルよりも性能が向上し、また装備の充実など魅力を増しています。
その次の2017年4月に販売が開始されたのが、同型の最終モデルとなる「e型」で、d型の性能や装備はそのままに、スバル自慢の安全支援装置「アイサイト」を全車に標準装備するなど、内容をさらに充実させています。
いつ購入すればよいのか迷ってしまう
スバルがフォレスターを1年ごとに改良を加え、d型、e型とさらなる進化を続けていることは、ユーザーの心をワクワクさせ、とても楽しみな反面、一体どの時期に購入するのが最善なのか、非常に迷うところでしょう。
このようなスバル・フォレスターについて、その成り立ちや魅力、d型とe型との比較や評価、またd型の中古車相場などを解説していきます。
世界のSUV市場で頭角を現すフォレスター
スバル・フォレスターは1997年に登場した、同社のCセグメントに属するコンパクトカー「インプレッサ」をベースに、オフロード走行を意識した最低地上高の高さと、一般路での走行性能や快適性を備えた「クロスオーバー型SUV(スポーツ多目的車)」で、北米市場を中心に日本国内やヨーロッパでもの高い車です。
フォレスターのの秘密は、時を遡ること1966年に、スバルが前輪駆動車に最適なエンジンとして開発した、独自の水平対向4気筒エンジンと、ジープ以外の乗用車では世界初となったスバルの4WDシステムをルーツとする、雪道や悪路での走破性と、舗装路での快適な走りを高度にバランスさせた、車としての潜在能力の高さでしょう。
スバル車中の販売台数を記録
現在販売されている4代目フォレスターは、2012年の登場から5年以上が経過しており、非常に熟成が進んだ車となっています。
この現行型フォレスターは世界中で高いを誇り、北米市場では同社のアウトバックに次ぐ二番目の販売成績となっていますが、欧州など他の国ではそれが逆転し、今やフォレスターは世界の自動車市場において、スバル車の中では最も販売台数が多い車となっています。
大幅に改良されたフォレスターd型
4代目フォレスターは、2015年に従来より大幅な改良が加えられた「フォレスターd型」へと進化します。
ボクサーエンジンをイメージしたLEDランプを採用
その内容は、まず外観デザインの変更で、d型では、スバル車のアイデンティティとして使われている「ヘキサゴン(六角形)フロントグリル」のデザインを改善し、より大型で迫力のある形状へと変更され、またna(自然吸気)エンジン搭載車では、フロントバンパーがよりワイドな形状へと改められます。
さらにd型のヘッドライトには、新たにボクサーエンジンのピストンをイメージして、外郭型LEDポジショニングランプを採用したスクエアな造形へと変更され、従来よりも野性的で存在感のある顔つきとなりました。また新装備として、ステアリングに連動してヘッドライトの光軸が左右に動く、「アダプティブ・ヘッドランプ」を初搭載し、夜間走行での安全性を高めています。
同時にテールランプも、ヘッドライトと同じスクエアな形状に加え、赤色レンズ部を上側に集約することで、SUVらしい躍動感のあるデザインへと変更されています。
より質感が高まり装備が充実したインテリア
フォレスターd型では内装にも改良が加えられ、インストルメントパネルにピアノブラック調とクロームのコンビ装飾パネルを採用し、ドアグリップとインパネセンタートレイに表革張りを追加するなど、従来型より質感を高めています。
また、d型のメーターパネルには、アイサイトやSIドライブの動作状況といった、運転に必要な情報が表示される、便利なマルチインフォメーションディスプレイを装備しています。
さらに、フォレスターd型のメーカーオプションとして、米国ハーマン・カードン社製オーディオシステムと、最新の音声認識機能を搭載したSDナビゲーションシステムが選択できるなど、魅力的な快適装備が新たに設定されています。
注目のアイサイトはバージョン3へと進化
また、フォレスターd型では、スバル自慢の二つのCCDカメラを使用した、安全支援装置「アイサイト」が、従来までのバージョン2からバージョン3へと進化しています。
これはバージョン2までのモノクローム映像を使用した、危険察知システムを改良し、バージョン3では新たにカラー映像による情報認識システムを搭載することで、より正確に交通状況を把握して事故の危険を予知し、自動ブレーキなどの安全装置を作動させる仕組みとなっています。
このカラー映像化による認知システムによって、従来のモノクローム映像と比較して、何と40%も認識能力が向上しているといいますから、これは驚きです。
確かにテレビや映画などを観ても、モノクロ画像に比べてカラー画像では、映像の立体感に圧倒的な差があるため、認識能力が大きく向上して、安全性が高まるのも納得できるでしょう。
静粛性が向上し快適性がレベルアップ
d型となったフォレスターについて、最も評価の高い改良点は、これまでの車に比べてエンジン、トランスミッションからの機械音や、ロードノイズといった走行時の騒音が低くなり、静粛性が向上したことです。
これはドアガラスの構造を見直し、ガラスの板厚を増加するとともに、ゴム製のシールを強化するなど改良を施し、またフォレスターに搭載されているCVT(無段変速機)にも、動作音を低減するなど改良を加えたことにより実現した物で、走行時の快適性がより高まり、一段とレベルの高い乗り味の車へと進化しています。
エンジンの燃焼効率・摩擦抵抗を改善
その他にも、フォレスターd型のna(自然吸気)エンジン搭載車では、エンジンの燃焼効率や摩擦抵抗を改善するなどの改良が施され、燃費が1ℓ当たり15.2㎞から16.0㎞へと向上しています。
さらに、d型ではフロントのクロスメンバーの剛性を高めてシャシーを強化し、スプリングやショックアブソーバーなどサスペンションのセッティングを最適化することで、コーナー進入時の挙動を穏やかにして、より安心感のある操縦性を獲得すると同時に、ステアリングのギア比の変更を行い、軽快なハンドリングと快適な乗り心地の両立を実現しています。
新たにアクティブ・トルク・ベクタリングを搭載
また、フォレスターd型では新たに、左右の車輪に個別にブレーキを掛けることで、コーナーリング時にタイヤが路面を捉える力を高めて、まるでレールの上を走るみたいに安定した操縦性を実現する、「アクティブ・トルク・ベクタリング」をターボエンジン搭載車に装備し、さらなる次元の高い走りが可能な車となっています。
このように、走りの性能にもさらに磨きをかけたフォレスターd型は、スバリストといった熱心なスバル車愛好家だけでなく、高性能に加えしっとりとした上質な乗り味のSUVを求めているユーザに、大いに注目を集めています。
フォレスターd型とe型の違いは?
現行の4代目フォレスターは、2015年に大幅な改良を受け、その魅力を高めて内容をより充実させたd型をベースにして、2017年4月3日に、安全支援装備の設定変更など一部に改良を受けたe型が登場します。
e型ではアイサイトが全車標準装備に
フォレスターd型からe型となった変更点は、まずd型で採用された「アイサイト・バージョン3」が全車種に標準装備となります。
それと同時に、バージョン3から追加された機能で、クルーズコントロールでの高速道路走行時に、搭載されたCCDカメラセンサーによって自動的にハンドルを操作し、車の走行車線をキープしてくれる、「アクティブレーンキープ」の作動速度域が、従来の時速65㎞/h以上から60㎞/h以上に拡大し、より装備の安全性が充実したことです。
e型ではその他に、フォレスターの特別仕様車「X-BREAK」に採用されていた、専用ボディーカラーの「タンジェリン・オレンジ・パール」と「デザートカーキ」を廃止し、代わりにフロントフォグランプカバーとサイドクラッディングに、鮮やかなオレンジ色のモールを配した特別装備車が追加されています。
d型よりも新型フォレスターとの選択に悩む?
このように、フォレスターd型とe型ではそれほど大きな変更点はなく、現在、購入を検討している人には「新車か、それとも中古車か」といった選択になるでしょう。
それよりも現行型の最終モデルとなるフォレスターe型は、2018年秋以降に発売となる、フルモデルチェンジされた新型、5代目フォレスターと比較して、どちらを選べば良いか大いに悩むところでしょう。
ひとクラス上の高級感を持つ新型フォレスター
新しくなった5代目は、プラットフォーム(車の土台)を一新したことで、車体のサイズはあまり変わらないもののホイールべ―スが延長され、従来型よりも室内スペースが拡大しているといい、より使い勝手が向上していると考えます。
またYouTubeにて配信されている広報動画を見ると、新型フォレスターは、一見すると先代とあまり印象が変わらないと感じますが、よく見ると全体のプロポーションが大きく変更され、確実に高級感が増しているでしょう。
また新型のインテリアデザインは非常に素晴らしく、プレミアムな雰囲気が漂う見事な造形美を持ち、これなら欧州車のメルセデスGLCやBMW・X3、アウディQ3といったライバルとも十分に対抗できるでしょう。
気になる新型フォレスターについては、価格など詳細はまだ不明ですが、熟成された現行モデルを今買うか、それとも新型の発売を待つか、きっと悩みは尽きないでしょう。
スバルフォレスターd型の中古車相場について
フォレスターd型の中古車相場について説明します。
2015年年11月から2017年3月まで販売されていた、d型の中古車は約200万円~270万円の価格で販売されています。
ほぼ全ての物件が「アイサイト」装着車となっており、中でも総排気量2,000ccの自然吸気エンジンを搭載した、2.0i・EyeSightと2.0i-L・EyeSightが圧倒的に多く、の程がうかがえます。またターボエンジン搭載の2.0XTでは、新車時の312万8,760円という価格から、中古車では200万円から販売されており、値落ち幅が大きいのが印象的です。
さらに特別仕様車のX-BRAKEや、上級グレードのS-Limitedはタマ数が少なく、販売価格もやや高めとなっています。
フォレスターd型の評価について
2015年に大幅に改良された、フォレスターd型の評価について説明します。
燃費
d型ではna(自然吸気)エンジンに改良が施されたことで、燃費性能が従来の1ℓ当たり15.2㎞から、16.0㎞へと改善されています。性能は素晴らしいが燃費が良くないと言われている、スバル車では、ユーザーにとって朗報といえます。
ちなみに、ターボエンジン搭載のXTグレードの燃費は、na車よりもずっと悪くなりカタログ値で13.2㎞/ℓといいますから、改善の余地があります。
フォレスターは2018年秋以降に、フルモデルチェンジとなる新型の発売が予定されており、何と待望のハイブリッド車の登場も噂されているといいますから、非常に興味深いでしょう。
テールランプ
フォレスターd型ではテールランプのデザインが変更となり、ヘッドランプと同じスクエアな造形が採用されるとともに、ランプの赤色部分を上側に集約したことで躍動感が増し、SUVらしいと高評価を得ています。
バックランプ
d型ではテールランプのデザイン変更に伴い、新たなスバル車のアイデンティティとなっている、ボクサーエンジンのピストンをイメージした、角の際立った外郭型LEDランプが、ヘッドライトと同じくバックランプにも採用されています。
これによりフォレスターの都会的かつ野性的なイメージがより強調され、存在感が高まったとして、ユーザーから好まれています。
乗り心地
フォレスターd型では、シャシーの強化やサスペンションのセッティングを改良したことで、従来型のゴツゴツ感の残る乗り味から、よりなめらかでしっとりとした、上質な乗り味になったと大変な評判となり、d型へのマイナーチェンジが行われて以降、現在までの要因の一つになっています。
ステアリングリモコン
フォレスターd型ではメーカーオプションとして、ハンドルから手を離さずに手元で操作が可能な、「オーディオ・リモートコントロールスイッチ」を左側のステアリングスポーク部に装着することができます。
これによってオーディオソースの切り替えや、選曲、音量調節に加え、ナビゲーション画面の現在地表示や、地図の縮尺を変更することができ、大変使い勝手が良いと、ユーザーの多くがこのオプションを選択しているといいます。
内装など
フォレスターd型では、内装の質感が向上したとして注目を集めました。
従来モデルからの変更点は、インストルメントパネルに追加された、ピアノブラックとクロームシルバーのコンビという、洗練された都会的な風合いを持つ装飾プレートと、インパネセンタートレー部およびドアグリップに表革張りが施され、よりインテリアの上質感が増したと好評です。
フォレスターd型のカスタマイズ例
マイナーチェンジで魅力が増したフォレスターd型のカスタマイズでは、操縦性や乗り心地を改善させるとして、アフターマーケット品の足回りパーツに交換するのがとなっています。
中でも多くの人に指示されているのが、やはりSTI(スバル・テクニカ・インターナショナル)製のパーツでしょう。が高いのがアルミ製のストラット・タワーバーで、装着することにより、ハンドリングと乗り心地が良くなるとして注目のカスタマイズパーツです。
フォレスターd型naとxtとの違いについて
フォレスターd型には、na(自然吸気)エンジン搭載モデルの2.0i、2.0i-L、2.0i・EyeSight、2.0i・EyeSight、特別仕様車X-BREAK、上級仕様のS-Limitedという6つのグレードに加え、ターボエンジン搭載の2.0XT・EyeSightというグレードがあり、計7つの車種から選択が可能です。
そのうち2.0iと2.0i-LというEyeSight非装着モデルのみ、6速マニュアルミッション車を選択可能で、他のグレードは全てリニアトロニックCVT(無段変速機)車のみの設定となります。
エンジンはna、ターボ共に総排気量2,000ccの水平対向4気筒で、na(自然吸気)エンジンが最高出力148馬力で、また直噴ターボのDITエンジンでは、最高出力280馬力という強烈なパワーを発揮しています。
フォレスターd型の発売日は
初代から4代目となる、フォレスターの正式なマイナーチェンジモデルとして登場したd型は、2015年11月2日に発売されています。
その後、2017年4月3日には、d型をベースにさらに装備の改善が加えられたe型へとバトンタッチしますが、マイナーチェンジによって、従来型よりも各部が大幅に改善されたd型は、中古車市場でもで、d型以前の車に比べて新車価格からそれほど値落ちせず、高価格で販売されています。
フォレスターd型を買うなら今が狙い時
スバル・フォレスターのd型について、その成り立ちや魅力、d型とe型との比較や評価、またd型の中古車相場などを紹介しました。
オフロードでの卓越した走破性と、舗装路での快適な走行性能にさらに磨きをかけて登場した、現行型4代目フォレスターは、2015年にマイナーチェンジされたd型からは、従来型の問題点の多くが改善され、大変魅力的に進化したことから、現在、世界中で大の車となっています。
d型は2017年4月3日にe型へと進化し、今や中古車でしか購入できませんが、e型と比べてほとんど装備に差がないため、中古車の価値は非常に高く、販売価格も高いですが、非常にがあります。
それでも新車を買うよりお買い得となっているため、状態の良い物を見つけたらぜひ一度試乗をして、購入を検討しましょう。あなたも予算や装備、色の好みなど希望に合った車を探して、賢い車選びを楽しみましょう。
初回公開日:2018年04月06日
記載されている内容は2018年04月06日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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