スズキラパンの燃費は良い?悪い?タイプ別比較/燃費向上法
更新日:2024年07月23日
スズキ「ラパン」の燃費に迫る!
スズキのかわいい軽自動車「ラパン」の燃費に注目してみましょう。が衰えない理由に燃費も関係があるのでしょうか。それでは、ラパンをタイプ別、年式別に分けてみていきましょう。本記事で扱うのは、初代ラパン、平成14年式ラパン、平成15年式ラパン、平成16年式ラパン、新型ラパンとなります。
初代「ラパン」の燃費は?
初代ラパンに注目しましょう。ラパンは、スズキ自動車工業が2002年から生産販売しているハッチバック型の軽自動車です。
主力車種である「アルト」を支持するユーザーの多くが、高齢者ドライバーや男性ドライバーに偏ってきていたため、女性にもっと支持されるアルトを目指して開発されてのがラパンでした。
「自分の部屋にいるようなくつろぎと心地良さを感じられるような車を」というコンセプトのもと、丸みのある箱型のエクステリアに、家電や家具、雑貨をイメージしたデザインパーツを多用することで、女性の関心を引きました。
ラパンという車名は、フランス語で「うさぎ」を意味しており、それをモチーフにしたエンブレムがフロントグリルに組み込まれました。ボディーカラーにもこだわる女性のために、9色のカラーと、3種類のツートンカラーを用意していました。マツダにOEM供給され、「スピアーノ」という車名で販売されたのも初代ラパンでした。
心臓部には、VVT0.6Lの3気筒DOHC12バルブと、VVT0.6Lの3気筒DOHC12バルブICターボが積み込まれました。トランスミッションは、5速マニュアルと4速オートマチックで、駆動方式は、2WDと4WDがラインナップされていました。
燃費はどうなんだろう?
では、初代ラパンの燃費に注目してみましょう。まず、ターボ非搭載車ですが、スズキ公表のカタログスペック(10・15モード燃費)によると、2WD車が1リッターあたり19.0km、4WD車が1リッターあたり17.4kmと計算されています。続いてターボ搭載車ですが、2WD車が1リッターあたり17.4km、4WD車が1リッターあたり16.8kmと計算されています。
車両重量の重い4WD車の燃費が少し劣っていますが、当時の軽自動車としては、標準的な燃費数値と言えるでしょう。ただ、当時のラパンとアルトを比較すると、アルトに軍配が上がっています。
平成14年式「ラパン」の燃費は?
平成14年にスズキは、ラパンに特別仕様車を発売しました。モデル名は「モード」です。通常モデルと違う点は、落ち着いた質感高い内外装デザインを採用していたことです。エクステリアに目を向けてみると、専用デザインの丸形ドアミラーを採用したり、ドアミラーとフロントグリル、ドアのハンドルをメッキ化して高級感を演出していました。
インテリアでは、ウッド調で本革巻きのステアリングホイールが装着され、ベージュ色の専用ファブリックシートとドアトリム表皮を採用し、インパネを木目調にするなど、質の高さを強調したものとなっていました。また、抗菌処理とカテキンエアーフィルター付きのオートエアコンまで装備され、利便性も向上していました。
エンジンは、VVT0.6Lの3気筒DOHC12バルブで、トランスミッションは4速オートマチックが準備されました。駆動方式は、2WDと4WDが選択できました。
燃費やいかに?
では、平成14年式ラパン「モード」の燃費を見てみましょう。スズキ公表のカタログスペック(10・15モード燃費)を参照すると、2WD車は1リッターあたり19.0km、4WD車は1リッターあたり17.4kmと測定されています。通常モデルのラパンと同じ燃費数値となっています。
当時の軽自動車は、まだ省燃費対策などが進歩していなかったため、この燃費数値は標準的であったと言えるでしょう。
平成15年式「ラパン」の燃費は?
平成15年にスズキは、特別仕様車を多数発売しました。「バージョンV」「キャンバストップ」「ベネトンバージョン」です。
この中で特徴的なのが、キャンバストップです。ワンタッチでルーフが開く電動開閉式で、通常モデルとは一味違った、開放感たっぷりのラパンが味わえるというそんな車でした。快適性にも手抜かりはなく、ウィンドディフレクターという風よけ装置を装備し、ルーフのオープン時に、風の巻き込みを軽減することができました。
他にも、ブルーリフレクター式のヘッドランプの採用や、AM・FMラジオ付きMD・CDプレーヤーが装備され、ドライバーの爽快さと満足さのバランスがしっかり取れている車に仕上がっていました。
心臓部には、VVT0.6Lの3気筒DOHC12バルブエンジンが積み込まれていました。トランスミッションは4速オートマチックのみの設定で、駆動方式は2WDのみでした。
燃費やいかに?
では、ラパン「キャンバストップ」の燃費はどのようなものでしょうか。スズキ公表のカタログスペック(10・15モード燃費)によれば、1リッターあたり19.0kmと測定されています。軽自動車のキャンバストップは珍しく、燃費数値以上に関心を集めていました。
平成16年式「ラパン」の燃費は?
平成16年にスズキは、ターボ搭載車を除く2WD車全てにおいて「平成17年基準排出ガス50%低減レベル」三ツ星認定を取得し、同時に「平成22年度燃費基準+5%」を達成しています。この年には特別仕様車として、「Lリミテッド」「LリミテッドII」「アンセルバージョン」といった車が登場しました。
その中で特徴的なのが、アンセルバージョンです。車のドレスアップを手掛けるインテリアブランドの「アンセル」と、スズキがコラボレーションしたモデルです。一番の特長は、インテリアが明るいピンク色で統一されていることでしょう。インストルメントパネルもピンクでカラーリングしており、運転席や助手席座ってみると、全面ピンクのパネルが目の前に広がります。
さらに、シートファブリックとドアトリムクロスには専用のアイボリーとピンクのデザインが施されています。フロアマットにまで、専用のピンクのデザインがされているといったこだわり様です。まさに女性を意識した車でした。
心臓部は、VVT0.6Lの3気筒DOHC12バルブエンジンでした。トランスミッションは、4速オートマチックのみの設定で、駆動方式は2WDと4WDが選択できました。
燃費やいかに?
では、アンセルバージョンの燃費はどうでしょうか。スズキ公表のカタログスペック(10・15モード燃費)を参照すると、2WD車が1リッターあたり19.8km、4WD車が1リッターあたり17.4kmとなっています。通常のラパンと燃費数値は変わっていません。
「ラパンショコラ」の燃費は?
ラパンは、女性を主なターゲットとした車ですが「ラパンショコラ」は、さらに若年女性を強くイメージした車となっていました。
コンセプトは「一目で好きになるラパン」です。また、同じく女性をターゲットとした車として、ダイハツが生産・販売した「ミラココア」を強く意識した車とも言えるでしょう。そのためラパンショコラは、男性的な価値観を徹底的に排除してデザインされていました。
エクステリアは、ディスチャージヘッドランプとターンランプ、ポジションランプを組み合わせた丸目のヘッドランプが、とても愛嬌のあるデザインになっていました。フロントグリルもメッキパーツが採用され、リアコンビランプも、ラパンショコラ専用のクリアレンズが使われていました。
エンブレムも「ショコラ」、つまりチョコレートをウサギがかじったようなシルエットになっているのも特徴でした。インテリアでは、メーター内にマルチインフォメーションディスプレイが搭載され、かわいいウサギのアニメーションが、エコドライブ度を採点してくれる「エコスコア」が採用されていました。
心臓部には、VVT0.6Lの3気筒DOHCエンジンが積まれ、アイドリングストップ機構が搭載されていました。トランスミッションはCVTで、駆動方式は2WDと4WDが選択できました。
燃費やいかに?
それでは、気になる燃費を見てみましょう。スズキ公表のカタログスペック(JC08モード燃費)を参照すると、2WD車が1リッターあたり26.0km、4WD車が1リッターあたり25.2kmと測定されています。
アイドリングストップ搭載で燃費も良好と言えるでしょう。なお2WD車は、エコカー減税が免税となっていました。
新型「ラパン」の燃費は?
新型ラパンは、2015年から生産・販売が開始されています。三代目のラパンということになります。
ラパンは、女性を主なターゲットとしてデザインされてきましたが、三代目ラパンになってからは、男性ドライバーが運転する姿を多く見かけるようになりました。かわいさはそのままに、よりスタイリッシュなデザインが、より多くの年齢層にも受け入れられる要因となっています。
可愛いスタイルに加え、安全性にも手抜かりはありません。予防安全技術はスズキの最先端技術が集約されており、予防安全性能アセスメントで最高ランクを獲得しています。
エクステリアは、箱型でありながら丸みを帯びたデザインになっており、ボディーカラーも、薄いパステルカラーがラインナップされ、おしゃれで優しい印象を与えています。
省燃費対策も積極的になされています。「エネチャージ」搭載で、ガソリン消費を抑えて低燃費を実現したり、アイドリングストップで停車時の燃費を節約したり「ステータスインフォメーションランプ」で、低燃費走行の有無を色で見分けられるようにしたりするなどの工夫がされています。
エンジンは、VVT0.6Lの3気筒DOHC12バルブで、トランスミッションは、5AGSとCVTが準備されています。駆動方式は、2WDと4WDがラインナップされています。
燃費やいかに?
それでは、新型ラパンの燃費の注目してみましょう。スズキ公表のカタログスペック(JC08モード燃費)によると、CVTの2WD車は、1リッターあたり35.6km、4WD車は1リッターあたり33.2kmと測定されています。続いて5AGSの2WD車は、1リッターあたり29.6km、4WD車は1リッターあたり27.4kmと測定されています。
三代目のラパンから燃費は大きく伸びています。十分に満足のいく燃費数値と言えるでしょう。かわいくて、スタイリッシュで、安全で、燃費良好なら、売れないはずはありません。中古車市場でもラパンのは高く、高値で取引されています。
「ラパン」の実燃費はどれくらい?
では、新型ラパンの実燃費はどのようなものでしょうか。ラパンユーザーの声を集めてみると、1リッターあたり平均で、22km前後という燃費数値となっています。通勤などの市街地走行中心であっても、1リッターあたり20kmは下らないというラパンユーザーが多く、長距離高速走行では、1リッターあたり25km前後走ってくれるというユーザーの声も散見されます。
ハイパワーなエンジンではありませんが、非力感を訴えるユーザーが意外にも少ないという結果です。
「ラパン」の燃費を向上させるには?
ラパンユーザーは、少しでも燃費を向上したいと思うことでしょう。日頃のちょっとした心掛けで、燃費を節約できます。飛躍的な向上とまではいきませんが、ぜひ実行してみてください。
走る前の心掛け
まずは、走る前の心掛けです。使わない荷物はこまめに降ろしましょう。10kgの荷物を載せて50km走行するだけで、15ccのガソリンを消費するというデーターもあります。これが積もり積もっていけば、大きな浪費につながってしまうでしょう。
別の点は、カーナビゲーションや地図などを活用して、計画的なドライブをすることです。効率的なドライブルートを事前に確認しておけば、行ったり来たりといった運転や、目的地を探すのに迷ったりすることがなくなりますので、ガソリンを無駄にすることが少なくなるでしょう。
走る時の心掛け
次に、走る時の心掛けです。まず、発進する時はふんわりアクセルでスタートすることです。アクセルを強く踏み込むと、ガソリンを多く消費します。踏むというより触れるという感覚で発信するように心掛ければ良いのです。オートマチック車の場合は、クリープ現象を上手に活用して、自然な形でスタートできるでしょう。
別の点は、スピードを一定に保つことです。車間距離を十分に取り、速度計を見ながら速度をコントロールして走行すれば、スピードを一定に保つことができ、アクセルのオン・オフを繰り返す回数を減らせるでしょう。
他にも、エアコンを控えめに使用することや、減速時にエンジンブレーキを活用するなどの方法があります。試してみましょう。
メンテナンスの心掛け
日頃の車のメンテナンスも重要なポイントです。タイヤの空気圧は、適正に保たれていますか。少ない空気圧で走行すると、タイヤの転がり抵抗が大きくなり、エネルギーロスが発生して、燃費悪化につながります。
また、エンジンオイルの定期的な交換はできていますか。エンジンオイルが汚れると、エンジンの燃焼効率が低下してしまい、燃費が悪化してしまいます。メモなどを活用して、忘れずに交換しましょう。ターボ搭載車は、特に注意したいです。
さらに、エアークリーナーエレメントの清掃も大切です。エンジンに送られる空気をきれいにする働きがありますので、これが汚れると、エンジン内にホコリやチリなどが入り込み、正常な燃焼が妨げられる可能性があるからです。メンテナンスも忘れずに実行しましょう。
「ラパン」に乗ってキュートにドライブ!
本記事では、ラパンの燃費について迫ってきましたが、いかがでしたか。新型になって、燃費も大きく向上し、いっそう魅力的な車になりました。女性ドライバーだけでなく、男性ドライバーにも車です。ぜひ、次の愛車はラパンにしてみてはいかがでしょうか。
初回公開日:2017年10月06日
記載されている内容は2017年10月06日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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