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マツダCX-5の燃費は良い?悪い?|燃費向上方法・実燃費

更新日:2024年07月17日

マツダCX-5は、マツダが誇るSKYACTIV技術を初めて全面的に採用したSUVです。燃費に優れたクリーンディーゼルエンジンのSKYACTIV-D2.2、ガソリンのSKYACTIV-G2.0と2.5を搭載したこれらの燃費性能について解説します。

マツダCX-5の燃費は良い?悪い?|燃費向上方法・実燃費

マツダCX-5の燃費は良い?悪い?

CX-5は、2012年に登場したマツダのSUVです。「SKYACTIVエンジン」「SKYACTIV-DRIVE」「SKYACTIV-シャシー」「SKYACTIV-ボディ」とマツダの最新技術が初めて全面的にCX-5に採用されました。

エンジンラインナップはディーゼルとガソリン、ディーゼルにはスバル一押しのクリーンディーゼルエンジンであるSKYACTIV-D 2.2をラインアップしました。一方の、ガソリンエンジンは、2.0Lと2.5LのSKYACTIV-Gを搭載し、さまざまなユーザーのドライブフィールに対応しています。

2017年2月にCX-5はフルモデルチェンジされましたが、エンジンラインナップは初代から変わらず、2L、2.5Lのガソリンと2.2Lのクリーンディーゼルが搭載されています。初代CX-5と2代目CX-5を区別して呼ぶ場合には型式で呼ばれることが多く、初代は「KE型」、2代目の現行車が「KF型」と呼ばれます。

次に、マツダCX-5の各エンジンラインナップ毎に特徴と燃費性能を見ていきます。

ディーゼル

マツダのディーゼル技術の粋を集めたクリーンディーゼルエンジン SKYACTIV-D 2.2を搭載したCX-5のディーゼルモデル。「XD(クロス・ディー)」「XD PROACTIVE」「XD L Package」の3つのグレード構成です。すべてのグレードで2WD/4WDを選択可能ですが、トランスミッションは6EC-ATのみの設定となります。

公称燃費性能は以下のようになっています。

マツダCX-5 XD 2WD JC08モード燃費: 18.0km/L
マツダCX-5 XD 4WD JC08モード燃費: 17.2~17.6km/L

25S

CX-5のガソリンエンジンラインナップの1つがこの25Sに搭載されるSKYACTIV-G 2.5です。高圧縮比を実現したレギュラーガソリン仕様の直噴エンジンで、燃費性能も優れています。

「25S」「25S PROACTIVE」「25S L Package」のグレードが用意され、上位グレードである25S L Packageのみ2WDが選択可能です。

公称燃費性能は以下のようになっています。

マツダCX-5 25S 2WD JC08モード燃費: 14.8km/L
マツダCX-5 25S 4WD JC08モード燃費: 14.6km/L

車両重量は4WD化のために数十kg重くなっていますが、公称燃費の数値はほとんど変わらず0.2km/Lの差となっています。

20S

2.5Lモデルである25Sの他、ガソリンモデルにはSKYACTIV-G 2.0を搭載したモデルも存在し、グレードは「20S」「20S PROACTIVE」の2ラインナップ。こちらは2WDモデルのみの設定です。

公称燃費性能は以下のようになっています。

マツダCX-5 20S 2WD JC08モード燃費: 16.0km/L

マツダCX-5のセンシング機能

マツダCX-5には、i-ACTIVSENSEと言われるセンシング技術が全車標準で搭載されており、先行車や歩行者との衝突の危険性を自動的に判断して自動ブレーキを掛けることができます(アドバンストSCBC: アドバンスト・スマート・シティ・ブレーキ・サポート)。

また最近の高齢者ドライバーの増加に伴う社会問題になっているのが、AT車のペダル踏みちがえによる誤発進です。マツダはこの問題にもいち早く対応し、前後方向の誤発進防止機能をCX-5全車に搭載しました。

このようなセンシング系機能を標準装備する車両では、全車速対応のクルーズコントロールも全車標準となるのが普通ですが、マツダCX-5の場合にはPROACTIV系とL Package系グレードのみに、MRCC: マツダレーダークルーズコントロールが装着されています。

また、LAS(レーンキープアシストシステム)も同様にCX-5のPROACTIV系とL Package系グレードに標準装備されており、高速道路でのロングドライビングや渋滞時にもドライバーへの負荷をを大幅に軽減します。

その他の共通仕様

マツダCX-5は、マツダのフラッグシップであるアテンザ同様、価格を抑えながらも高級輸入車並みに装備が充実しています。いくつかその機能と特徴的な機能について紹介します。

・Gベクタリングコントロール
マツダCX-5を紹介する上で忘れてはならない技術がこのGベクタリングコントロールです。ドライバーのハンドル操作に対応して、エンジンから伝わる駆動力を変化させ、運動方向の加速度をコントロールします。その結果、ハンドル操作に対する応答性の向上や安定性の向上にも貢献しています。

・フルオートエアコン(運転席/助手席独立コントロール機能+花粉除去フィルター付)
左右独立で温度設定ができるようになっており、個人の体感や体調に合わせて設定が可能です。リアシートへのベンチレーター(吹き出し口)もCX-5全車に標準装備されます。

・ステアリングヒーター
3時・9時位置にヒーターを内蔵しています。寒い冬などに、無駄に室内温度を上げなくとも手を温めることができます。CX-5のL Packageに標準装備されます。

・電動パーキングブレーキ(オートホールド機能)
スイッチ操作だけでパーキングブレーキのON/OFFが可能です。また、上り坂の坂道で信号待ちで停止したときなど、ブレーキペダルを離しても車が動き出さないように自動的にパーキングブレーキを掛ける機能も装備されています。さらにアクセルペダルを踏むことで自動的に解除されます。これらの機能もCX-5全車に標準装備されます。

・パワーリフトゲート
キーに付いているスイッチの操作で、リアゲートのオープンが可能です。クローズはゲートについたタッチセンサーで操作可能。大きな重いリアゲートですが、どんな方でも簡単に操作が可能です。CX-5のL Pakcageに標準装備されます。

・リアシートリクライニング
CX-5に全車標準で、リアシートの背もたれ角度の調節機能が搭載されています。

マツダのこだわり

マツダがこだわる仕様のひとつが、オルガン式アクセルペダルです。ペダルの下端が床に固定され、足裏と同じアクションで踏み込まれるように設計されたものです。アクセルはブレーキと異なり、かかとを床に付けた状態で操作しますので、操作中にかかとがずれにくく、ペダルが踏みやすい特徴があります。

また、ペダルポジションにもこだわりがあります。通常、運転席右側のタイヤハウスのでっぱりにより、左よりにレイアウトされがちなアクセルペダル。これをきちんとドライバーの正面に配置されるようなものとし、まっすぐな姿勢で運転できるペダルレイアウトとしています。

このような人間工学的な取り組みとこだわりが、CX-5をはじめとするマツダの車のいろいろなところに詰まっています。

マツダCX-5の燃費向上方法とは?

マツダCX-5の燃費性能は、エンジン性能だけでなくさまざまな周辺技術によって総合的に実現されています。その主な技術や機能について解説します。

SKYACTIV-G技術を搭載したガソリンエンジン

CX-5の20Sおよび25Sに搭載されるエンジンは、高圧縮比13を達成した高効率エンジン技術であるSKYACTIV-Gを搭載した4気筒の直噴NAエンジンです。

ガソリンエンジンにおいて、圧縮比を上げることで燃料効率があげることができるのはわかっていたのですが、耐ノッキング性能の改善などさまざまな問題が発生するためになかなか実現することができずにいました。マツダの地道な研究開発によってこの低圧縮比技術が実現され、量産化されました。

SKYACTIVE-D技術を搭載したクリーンディーゼルエンジン

CX-5の主力モデルとして搭載されるのが、このクリーンディーゼルエンジンです。クリーンディーゼルとは、粒子状物質(PM)や窒素酸化物(NOX )の排出を抑制したクリーンなエンジンです。もともと燃焼効率がよいとされるディーゼルエンジンですが、マツダは低圧縮比にすることに着目し、さまざまが技術改良を行いました。

いままで高圧縮比で燃焼されるディーゼルエンジンは、頑丈で重くなってしまう傾向がありましたが、SKYACTIV-D技術による低圧縮比化により大幅な軽量化が達成されました。

また、従来のディーゼルエンジンで用いられる尿素を用いる排ガス浄化装置も、燃焼性能の改善により不要とすることで低価格化にも貢献。高回転まで軽く回るディーゼルエンジンの実現は、燃費性能だけでなくさまざまなメリットをCX-5に与えてくれました。

SKYACTIV-DRIVE

現在世の中で普及しているトランスミッションは「CVT: 無段階変速機」「DCT: デュアルクラッチトランスミッション」「ステップAT」の大きく3種類です。マツダの開発陣は、これらの特徴となる利点をすべて組み合わせたトランスミッションの開発に注力しました。

そしてステップATをベースとし、全域ロックアップによるダイレクト感の向上と燃費の向上を追求して完成したのがこのSKYACTIV-DRIVE技術です。この技術を搭載した6EC-ATが、マツダCX-5の全車に搭載されています。

空力特性

CX-5では、エアロダイナミクスを追求したボディデザインはもちろん、フロア下の空気の流れも追求した空力特性を追求。これによって安定した走行性能だけでなく、燃費性能にも貢献しています。

i-stop

マツダCX-5全車に標準装備i-stopは、信号待ちなどの停止時にアイドリングを即座に停止させることによって、無駄な燃料消費を抑制する技術です。アクセルペダルから足を離すことにより即座にエンジンを始動して復帰するため、ストップ&ゴーの多い都心部での走行もわずらわしさを感じることなく走行が可能です。

始動にかかる時間はガソリン車で0.35秒、ディーゼル車で0.40秒と非常に短時間で復帰します。暖気の状態などさまざまな条件に応じて自動的にコントロールされますので、ユーザーは特に気にすることなく燃料の節約が可能です。

i-DM(インテリジェントドライブマスター)

車両速度やステアリングの舵角信号を利用して、燃費向上につながるしなやかな運転かどうかを診断し、運転技術の向上を支援するシステムです。

CX-5に搭載されるこの機能は、コーチング機能によって普段の運転状態をモニタリングして状態を表示し、ティーチング機能で運転後にスコアが発表されます。揺れが少なく燃費にも考慮した運転ができるようにドライバーを導いてくれます。

CX-5の燃費走行

マツダCX-5は、上記のような機能を搭載し良好な燃費性能を達成しています。ドライバーはこれらの機能をうまく活用することで、実際の走行でも良好な燃費で使うことができます。ドライブモードは、「スポーツ」モードも選択可能ですが、燃費を伸ばしたい場合には「ノーマル」モードを選択、i-DMのコーチング機能を使います。

この機能によって運転が評価され、ホワイトランプ(体が揺れる運転)、ブルーランプ(しなやかな運転)、グリーンランプ(やさしい運転)が点灯します。普段からグリーンランプがつくような運転を心がけることで、実燃費燃費性能も改善されます。

マツダCX-5の燃費情報はみんカラ

日本最大級のSNSサイト「みんカラ」には、投稿されたさまざまな車種の実際の走行燃費に関する情報が集まっています。マツダCX-5を所有しているユーザーをはじめ、それぞれのモデルを所有するユーザーからのたくさんの投稿情報が整理されていますので、さまざまな車の燃費傾向を知ることができます。

また、燃費に関する投稿情報が、ヒストグラムで表示されていますので、その1つ1つの燃費情報が多数なのか少数なのかも見てすぐにわかります。燃費に関する口コミ情報はみんカラです。

マツダCX-5の実燃費はどうなの?

マツダCX-5の実走行燃費の投稿をいくつかみんからからピックアップして紹介します。新型KFの投稿が全体からみるとまだ少ないため、基本的には同じエンジンを搭載したKE型も含めた実燃費情報を含めて紹介します。

みんカラの実燃費情報

マツダ / CX-5 XD Lパッケージ(AT_2.2) (2017年)
燃費
4000km弱でトータル11.5kmくらいです。
ほとんど数キロ圏内を走っているだけなので、ディーゼルには厳しい条件ですね。高速乗るとやはり20km近くはいきます。
まぁ満足です。

出典: http://minkara.carview.co.jp/car/mazda/cx-5/review/detail... |

マツダ / CX-5 XD プロアクティブ(AT_2.2) (2017年)
燃費
高速や自動車専用道路では、20km/ℓ超えも夢ではないとのこと。無給油で1,000km走ったとの報告あり。

出典: http://minkara.carview.co.jp/car/mazda/cx-5/review/detail... |

マツダ / CX-5 XD プロアクティブ(AT_2.2) (2015年)
燃費
市内:15.5km/L、郊外:18.5km/L、長距離郊外:20km/L、高速道路:15km/Lくらい。
冬場はどうしても燃費が落ちるが、それを含んでも18km/Lくらいを維持できているので上出来。
メディアでは高速燃費が20km/Lをこえるようなことが書いてあったりするけど、多分85km/hくらいの速度設定なんだろうと思う。
100km/h以上だと残念な燃費に。

出典: http://minkara.carview.co.jp/car/mazda/cx-5/review/detail... |

マツダ / CX-5 20S プロアクティブ(AT_2.0) (2017年)
燃費
高速のみで15km/l、街乗りで9km/lと、このサイズのガソリン車として十分な値だと思います。

出典: http://minkara.carview.co.jp/car/mazda/cx-5/review/detail... |

このようにみんカラでは、その車のオーナーが実際に感じた内容のレビューとともに、実燃費情報も数多く投稿されています。これらの投稿をディーゼルモデル、ガソリンモデルに分けて平均したところ、結果は以下のようになりました。

CX-5 ディーゼルモデル(XD)の平均燃費値は 13.61 km/L (投稿数約3万件)
CX-5 ガソリンモデル(レギュラー)の平均燃費値は 11.79 km/L (投稿数約 3千件)

クリーンディーゼルモデルの方が、公称燃費の傾向と同じく1割ほどよい燃費性能を発揮しています。また、実際の数値だけでなく軽油の方がリッター当たりの価格も安いので、ランニングコストもずいぶん安くなります。

高速

上記のいくつかの投稿の中から、高速走行時に実燃費情報に注目すると、15km~17km/Lの燃費値をマークしています。かなり大柄なボディでありながら、高速での燃費値は平均値からだいぶ伸びが見られます。公称値であるJC08モード燃費の数値に近い値を示しており走り方によって大きく燃費が変わることがわかります。

街乗り

街乗り燃費の投稿を見てみますと、悪い場合で10km/Lくらいから平均値を少し上回る15km/Lくらいの数値を示しています。「総合平均燃費」=「街乗り燃費」と考えればディーゼルモデルの街乗り燃費はおよそ13~14Km/Lと、このクラスにしては良好な実走行燃費です。

総合燃費評価

みんカラのCX-5実燃費情報のヒストグラムをみてみますと、ディーゼルモデルの平均燃費が13km~14km/L、そしてガソリンモデルが少し下がって11~12km/Lの値を示しています。ディーゼルエンジンの燃費効率がガソリンに比べても高く、やや安価な軽油を燃料としていることも考えますと、非常に燃費性能に優れた車であることがわかります。

ガソリンエンジンも、ディーゼルモデルに比べればやや数値は低いものの、車両のクラスを考えれば、1世代前のコンパクトカークラスの燃費性能を十分に達成しています。マツダが世に送り出したSKYACTIV技術は、これらの燃費性能に大きく寄与しています。

マツダCX-5の燃費性能に多くの人が満足!

マツダCX-5に搭載されたクリーンディーゼルをはじめとするSKYACTIV技術により、このクラスの車の燃費性能は格段に進歩しました。

マツダの開発陣は、エンジン性能に関係するさまざまな要因を1つ1つ根底から見直し、地道に開発を進めSKYACTIVE技術を開発。ディーゼルでは低圧縮比を、ガソリンでは高圧縮比に着目して開発されたそれぞれのエンジンは、公称燃費性能だけでなく実走行においても高い燃費性能を発揮しています。

先日、SKYACTIVの第2世代技術として開発を進めているSKYACTIV-Xについての発表が行われました。ガソリンエンジンの燃費性能を格段に向上させる圧縮着火技術(HCCI)についての発表です。ガソリンエンジンの燃費性能を全域で10%、最大30%向上させるというこの技術、マツダのクリーンディーゼルに続き、やがてガソリンエンジンもマツダの大きな柱となって、2019年以降に量産車に採用予定です。

今後のマツダからは、目が離せません。

初回公開日:2017年10月25日

記載されている内容は2017年10月25日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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