バイクの燃費比較一覧紹介・計算方法・燃費改善方法
更新日:2024年07月12日
バイクに必要な燃費ってどれくらい?
バイクに使用するガソリンの消費量は、経費上、気になる事でしょう。バイクは、ガソリンを燃やす事で走ります。そのガソリンをエンジン内に送り込む機能によってもガソリンの燃費は変わります。
最近は「FI」という「フューエル・インジェクションシステム」のバイクが主流です。こちらは、コンピューター制御でエンジンが求める必最小限のガソリンを常時エンジン内へ送る事が出来る燃費向上を図った最新の装置です。
昔は「キャブレター」、通称「キャブ」というアナログな機械形式でエンジン内へガソリンを送っていました。こちらは、季節や気温、湿度の変化に随時対応しておらず、その都度手動でセッティングをしないとエンジンの調子が悪くなります。しかし、その独特の味わいある乗り味が今でも多くの愛好家を持つアナログな構造です。
そのどちらの形式によるかに依って、ガソリンの消費量は大きく変わります。では、その燃費が具体的にどれくらいかかるのかを排気量別に分析した上、一覧形式にて分かりやすくご説明いたします。
110ccや125ccの場合では?
<110ccの場合>
排気量110ccのバイクではどのような燃費となるでしょうか。小さな排気量のバイクは、駆動力が小さい分、沢山のガソリンを使わずに走る事ができますので、概ね1L当たりのガソリン消費量は良い傾向があります。中でも、最新のインジェクションを用いたバイクであれば、乗り方によって1L当たり約30㎞~40㎞走る事も可能でしょう。
<125ccの場合>
125ccではどうでしょう。15cc程排気量が大きなバイクですが、同じくガソリン1L当たりの燃費は大きく変わりません。しかし、同じ排気量のバイクでも、そのエンジン型式によって使うガソリンの量が異なります。バイクのエンジン型式には2種類あります。「2ストローク」と「4ストローク」という型式です。
エンジン内部で起こす爆発を2回のストロークで行うのか、4回のストロークで行うのかの違いです。2ストロークのエンジンの場合は高回転型のエンジンの為、高いスピードは出やすい分、消費するガソリン量は必然的に大きくなります。
150ccや200ccの場合では?
排気量が150ccでの燃費ですが、メーカー・車種・モデルや年式によって異なる場合もありますが、前項の排気量と比べても同じ距離を走る際に数十リットルもガソリンの量が異なる事はありません。200ccの場合も然りです。
ですが、大きく異なる点で言えば、排気量が150ccを超えるバイクは、高速道路を走る事ができます。その為、高速道路を利用する場合に使うガソリンの量にも大きな影響を与えます。
下道ですと、信号待ちや上り坂、カーブ、そして渋滞にも遭遇します。止まっては走るという動作の繰り返しになるでしょう。実は、この連続した動作がガソリンの消費を悪化させる要因です。
しかし、高速道路では信号がありません。上り坂や大きなカーブもありません。エンジンの駆動を止める事無く、スムーズに安定して走れる状況がエンジンにとって、ガソリンが最適な量で使われます。その為に最も負担が少なく、結果として同じ距離を走っても下道とは燃費が大きく異なってきます。
250ccや400ccの場合では?
250ccや400ccの場合でも同じく高速道路を走れる大きさです。下道を走る時にはない、スムーズな走行が燃費の向上に一役買ってくれます。しかし、バイクは排気量が大きくなると必然的に車両の総重量が重くなります。重い車両は、構造上仕方ありませんが、どうしてもガソリンを多く必要とします。
例えば、人間が何も持たずに軽装でランニングする場合と、10㎏の負荷を背負ってランニングするのではスピードや走行距離、そして疲労度が異なります。こちらが、いわゆるバイクのガソリン消費量と同じ事です。250ccや400ccのエンジンは、各部品のパーツも大きい為、車重が嵩みます。その為、小さな排気量のバイクよりは、1L当たりのガソリンの燃費が約数㎞変わります。
排気量別の燃費一覧
具体的なガソリンの燃費量を排気量別一覧形式で見ていきましょう。
<ガソリン1L当たりで走れる距離の排気量別の一覧>
<1>110cc⇒20㎞~35㎞
<2>125cc⇒18㎞~30㎞
<3>150cc⇒17㎞~28㎞
<4>200cc⇒15㎞~25㎞
<5>250cc⇒15㎞~23㎞
<6>400cc⇒13㎞~20㎞
メーカー・車種・年式やモデル、個人の走り方によっても消費するガソリンの量は異なります。
ガソリンの消費量は排気量の違いによる?
以上の一覧のように、排気量が小さいほど1L当たりの走行距離が変わる事はお分かり頂けた事でしょう。バイクは、その車重が大きく燃費に影響しますので、少しでも燃費を抑えたい場合は小さな排気量のバイクを購入する事が良いでしょう。
ですが、先に述べた通り高速道路を利用できるのは150cc以上の排気量です、これにより使うガソリンの量も大きく変わります。その用途別にじっくりと検討をしてから、バイクを購入することをいたします。
ガソリン消費量の計算方法とは?
具体的な燃費量を常に目で見て知りたい場合もあるでしょうが、バイクには基本的に燃費を表すメーターは搭載していません。それにはメーカーの消費者への販売価格を少しでも抑えるという意図もあります。
身体1つで乗るのが2輪車ですので、ガソリンの残量も把握しながら乗る事も楽しい事ですが、場合によっては不憫を感じる場面もあるでしょう。その為、スマホで簡単にバイクの燃費量を計算できるアプリがあります。
ガソリンが無くなれば、エンジンはかからずに走る事もできません。最悪の場合は、レッカー車を依頼して余計な出費と時間、労力を掛けてしまう場面も出てくるでしょう。そういった状況を事前に避ける為、常にガソリンの残量や消費量を把握しておきましょう。
アプリで簡単に計測できる?
ガソリン使用料に対する走行距離を記録できるアプリで「ReCoCa・レコカ」があります。こちらは「折れ線グラフ」で見る事ができますので、永い期間に費やす平均燃費を算出する事が容易です。
ただ、その為には正確な走行距離を測るメーターがバイクに付いていないと意味を成しません。燃費とは、走行距離に対して何リットルのガソリンを使用したがが分からないと正しく算出する事は難しいでしょう。
メーターがカスタムされている場合は、作動していても正確な距離数を示していない場合があります。その際はショップにて修理や、正確に計測可能なメーターへ交換をしてからアプリを活用しましょう。
燃費計
2輪車にはガソリンの残量メーターが最初から付くモデルもありますが、燃費計が付く車種は多くはありません。ですが、任意での後付けで燃費計を付ける事ができます。燃費計を紹介いたしましょう。
「TECHTOM」燃費マネージャーFCM-NX1。という商品です。こちらは、取り付けも簡単です。専用のコネクターに差し込むだけですぐに使えます。ガソリン使用量のデータを取る為、正確な情報を得るまでに半年程かかりますが、適正なガソリンの消費量が把握できるので、分かり易い便利な燃費計です。
ガソリンの消費量を節約する走り方とは?
少しでも経費を抑えて走行できれば、経済的にも嬉しい事でしょう。では、ガソリンの消費量を抑えるコツと方法をご説明いたします。
●速度に合ったギアを選んで走る
●上り坂ではギアを1段落とす
●むやみな高回転で走らない
●余計な荷物は積まない
●急発進・急停止は避ける
●各ワイヤー類の交換を定期的に行う
●各所のオイル交換を定期的に行う
●タイヤの空気圧が低く、劣化している場合は随時交換する
●赤信号が見えたら、スロットルは回さず惰性速度で走る
●キャブレター車の場合は、季節に合ったセッティングを正しく行う
●駆動チェーンの張り状態を確認して、劣化があれば新品と交換する
●スパークプラグを綺麗な状態に保ち、劣化があれば随時新品に交換する
スクーターからクラッチ付きの全ての2輪車に当てはまります。以上の条件を踏まえれば、自ずとガソリンの使用量は抑える事ができます。
風防を付けるとバイクは快適?
風防とは車両のの前面に付ける、言わばシールドです。車で言う所のフロントガラスと同じ役目の部品です。風はバイクにとって強い抵抗を与えます。
風防は、その風の抵抗を抑える事ができるので、ガソリンの使用量が減り、エンジンへの負担も軽減して結果としてガソリン消費量を抑える事ができます。風防の大きさも大・小と様々ありますので、使いやすいサイズの風防を装着しましょう。
バイクの燃費が悪い原因とは?
燃費が悪い場合は、往々にして日頃のメンテナンスを怠っている場合がほとんどです。先に述べた項目を正しくメンテナンスする事で、飛躍的にガソリン消費を抑えられ、経済的にも助かる事でしょう。
バイクは金属製です。日頃から稼働部分に油を差すといった簡単な事でも各部の金属摩耗を抑えてスムーズに駆動します。
その結果、エンジンや走行時に負担が掛からず、消費ガソリンも最小限で走る事ができます。エンジンオイルを定期的に新しく交換する事で、常に稼働している機関への負担は軽減できます。メーカー指定の距離を走行した後や、オイルの劣化が目に見ても著しい場合、早目の交換をする事で良い効果が得られます。
バイクにゆとりの心で乗る
バイクの燃費と一口で言っても、その改善や原因は多様にありました。少しでも改善を望む際は、日頃から意識をする事で、より良い快適な維持ができるでしょう。機械は人間の手を加えなければ、いずれは朽ちてしまう物です。ほんの少しの心掛けで、機械はスムーズに反応を示してくれるでしょう。
ガソリンの消費も経済的に影響する事ですが、全ての費用を抑えようと狭い視野になってしまうと楽しみで乗るバイクライフの在り方も半減するでしょう。事前にしっかりとした計画を立てながら、大きな心のゆとりを持ち、そして何よりも安全運転を行う事が最も重要な事です。この安全意識を怠る事が、大損害となるでしょう。ぜひ、バイクの点検と安全運転の継続を心掛けましょう。
初回公開日:2017年10月11日
記載されている内容は2017年10月11日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。