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アイドリングストップで燃費はどう変わる?燃費比較・燃費向上

更新日:2024年07月21日

「アイドリングストップ機能」は、近年標準装備されています。実際の燃費はどうなのか、5秒以内の停車ならアイドリングストップしない方がいいのかなど、アイドリングストップをすることのメリット、デメリットなど気になる内容を調べてみました。是非ご覧ください。

アイドリングストップで燃費はどう変わる?燃費比較・燃費向上

アイドリングストップで燃費はどう変わるの?

最近の車では、信号待ちやちょっとした用事を済ませる際に、自動でアイドリングストップしてくれる「アイドリングストップ機能」が標準装備されています。アイドリングストップすることの一番のメリットは、エンジンをストップさせることで無駄な排気ガスの排出を防ぐことができる点です。しかし、燃費の面ではどうなのでしょうか。

停車の都度エンジンを停止させるため、ガソリンを節約できそう気もしますが、発進時に再度エンジンをスタートしなくてはならないため、その分ガソリンが必要となり燃料費がかかってしまうようにも感じるでしょう。そこで今回は、アイドリングストップには燃費の効果があるのかどうかを調べてみました。

アイドリングの効果は?

前述の通りアイドリングストップ機能とは、信号待ちや停車時に自動的にエンジンを停止させてくれるものです。まず、アイドリングストップの一番大きな効果としては、燃料節約と排出ガス削減が挙げられます。アイドリングストップを行うことで、通常よりも約14%の燃費向上を実現することができます。

世界で初めてアイドリングストップ機能を搭載した車両は、トヨタの4代目クラウンとされています。近年の地球温暖化や環境問題を受けて排気ガス規制が改定されたことで、アイドリングストップ機能を搭載した車両が増えてきています。日産などではハイブリッド車との組み合わせた「S-hybrid」という技術も開発されています。

車種別アイドリングストップによる燃費比較

それでは、車種別にアイドリングストップによる燃費の比較をしてみます。今回は、660ccの軽自動車のダイハツタント、そして2,000ccの日産セレナ、1,500ccのホンダステップワゴンの三車種についてアイドリングストップによる燃費の比較を調べてみました。

ダイハツ タントの燃費

軽自動車の中では、必ず上位にランクインしているダイハツタントです。ダイハツでは「エコアイドル」という名称でアイドリングシステムを採用しています。新エコアイドルという機能が開発され、車が停止している時だけでなく時速7㎞⇒9㎞以下になると自動でエンジンが停止してくれるので、非常に低燃費なシステムとなっています。

タントの平均燃費は、リッター当たり約28キロです。4WD仕様車やタントカスタムは26キロと2キロほど落ちてしまいますが、軽自動車の中ではの車種です。アイドリングストップ機能をオンにして走行した時の燃費は、0.5キロ~1キロ程燃費が伸びたという結果が出ています。

日産 セレナの燃費

日産セレナは、ワンボックスカーの中でもがあります。乗車定員数も8名と広々とした室内空間でのある車種です。そんなセレナの燃費について調べてみました。カタログ燃費ではリッター当たり、約17キロという燃費となっています。

しかし、アイドリングストップ機能をオフの状態での実燃費平均は、リッター当たり12キロと約5キロほど落ちてしまいます。それでは、アイドリングストップ機能をオンにした状態での燃費はどれぐらいになるのでしょうか。

ハイブリッド車が増えてきている近年ですが、日産にも「S-HYBRID」と呼ばれる新技術が開発され、新型のセレナにももちろん搭載されています。S-HYBRID搭載車でエコモードをオンにし、アイドリングストップ機能もオンにした状態での走行で、約15キロという非常にカタログ燃費に近い数値が計測されました。

ホンダ ステップワゴンの燃費

ステップワゴンは、1996年に発売されて以来ホンダのロングセラー車としてが根強いです。大きなボディでありながら、5ナンバー(スパーダは3ナンバー)というナンバー区分での高い車種です。

ステップワゴンのカタログ燃費はリッター約17キロとなっています。実燃費は約11キロという燃費となっていますが、アイドリングストップ機能をオンにして走行した際には、約14キロとなっています。カタログ燃費には届かないものの、アイドリングストップ機能をオフにした状態での走行とでは、約3キロの差が出るという結果が出ています。

アイドリングストップで燃費は向上するか?

車の性能や年式や排気量や重量や大きさによっても大きく異なりますが、2,000ccクラスの車で調査した結果15分から25分程度アイドリングしているだけで、1リットルのガソリンが消費されたという実験結果も出ています。それでは、アイドリングストップ機能を使用した際のメリットとデメリットについて調べてみました。

アイドリングストップのメリット

アイドリングストップをするメリットとしては、「燃料の節約」「排出ガスの抑止」「燃費の向上」というメリットが挙げられます。まず燃料の節約ですが、エンジンを始動させる時に燃料を爆発させる必要があるため始動時にも燃料を消費しますが、その燃料消費量は5秒間アイドリングをする際の消費量と同じだと言われています。

以上より、5秒以上停止する際にはアイドリングストップをすることで燃費を向上させることができるといえるでしょう。10秒以上停止する場合には、アイドリングストップをすることで確実に燃費の向上につながることになります。

次に排出ガスの抑止です。アイドリングで排出される排気ガスは、10分間で約70~100gといわれています。その排気ガスを削減することができます。アイドリングストップの主な目的としては、燃料の節約と排出ガスによる大気汚染防止という環境保護のためのものです。その他にも、停車中のエンジン音がなくなることで、騒音も削減されるというメリットもあります。

次に燃費の向上ですが、毎日1時間アイドリング時にエンジンを停止することで、年間2~4万円の燃料代を節約することができます。毎日お仕事などで乗られる方や、週末にドライブに行かれる方などからすれば、年間で4万円の節約ができると考えると、非常にお財布にもいいということになります。

停車時間が長引きそうな時には、燃料の節約という面からもアイドリングストップする方が燃費への効果が期待できます。上記のようなメリットもありますが、デメリットも存在します。

アイドリングストップ機能のデメリット

燃料の節約に効果を発揮すると言われているアイドリングストップ機能ですが、運転の仕方や道路状況によっては逆に燃料を消費してしまう場合もあります。エンジンの始動時には多くの燃料を必要とするため、アイドリングストップで節約した燃料以上の燃料を消費してしまうこともあります。

そのため、アイドリングストップしている時間が「5秒以下」の場合は、アイドリングストップをしない方が燃費の節約になるという面も持ち合わせています。このように、普段の運転次第で左右されてしまうため、メリットだけではないということになります。

アイドリングストップは燃費にいいのか

いかがでしたでしょうか。今回はアイドリングストップ機能についてご紹介しました。

近年では、どのメーカーからもアイドリングストップ機能も標準装備されるようになっています。常に課題とされている燃費の向上や節約に対しても、非常に効果を発揮することができ、またアイドリングストップ機能を使うことで経済的な面でもプラスであると言えます。

しかし、車のサイズや排気量といった車両自体の差や街乗りや高速走行などにより状況が変化することもあり、運転者の心掛けと配慮も必要です。デメリットでも挙げたように、5秒以下の停車の際にはアイドリングストップをするとかえって燃料を消費してしまいます。

アイドリングストップ機能を利用して燃費の向上や燃料の節約をするには、日々の運転や停車の際の時間などに気を配ることが大切でしょう。

初回公開日:2017年09月30日

記載されている内容は2017年09月30日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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