軽自動車の海外の反応は?メーカー別海外向け・公道を走れない
更新日:2024年07月10日
軽自動車への海外の反応は?
日本では軽自動車にがあり、街でもよく見かける車になっていますが、海外ではほとんど知られていません。そもそも「軽自動車」という規格があるのが日本のみのため、わざわざ軽自動車を選択する必要はないと考える人が多いためです。日本では「軽自動車」を選択することで車の価格や税金が安くなるなどのメリットがありますが、海外ではそういったメリットはないのです。
海外でがある?ない?
海外でもコンパクトカーはがあります。海外セレブもスマートなどのコンパクトカーに乗っていたり、乗ってみたいと言う人も多いです。とくに注目されているのは値段でしょう。軽自動車は普通自動車よりも安価であるわりに性能も良いということで、販売されたら欲しいという声をはたくさんあります。もしも軽自動車を海外で普通に販売できたら、一定の需要はありそうです。
ただ、アメリカのような車社会で長距離を走るのには向かないとも言われています。コンパクトであるために日本人と体格の違う、体の大きな外国人には狭すぎるのではないか?という意見もあり、その乗り心地を心配する声も多いです。
販売
アジア圏においては、小型車として製造・販売されています。インドにおいてスズキの乗用車生産販売子会社マルチ・スズキ・インディアが生産していたマルチ・800は、安価なことと性能から250万台以上の累計販売台数を記録しています。
輸出
インドの南東に位置するスリランカでは、日本から輸出された軽自動車が大で売れているそうです。しかしメーカーが直接輸出している訳ではなく、輸出業者が販売を行っているということで本格的にメーカーが直接軽自動車を海外で販売する、という展開にはなっていないようです。
中古車
日本国内で軽自動車のはずっと高いのですが、中古屋にいってもそれほど多くなかったりします。とくに軽トラックなどはアジアやアフリカで大のため、中古車となった軽トラックの多くがそれらの国に販売されていっています。とくに新興国で、日本の軽トラックの需要は高い模様です。
軽自動車のスポーツカー
軽自動車の軽スポーツカーもまた、海外でがあります。古くはカプチーノやAZ-1、アルトワークスなどがありますし、現在でもホンダのS660やダイハツのコぺんなどががあります。スポーツカーといえば高価だという印象がありますが、軽自動車の軽スポーツカーならばそこまで高くはありません。スポーツカーとしての性能も良いため、欲しいという方が多いようです。
海外での軽自動車の評価は?
海外では軽自動車に対して、エンジンをもっと大きくしたらいいのに、とか安全基準に疑問が持たれているという面があります。しかし、軽トラックなどは専門の輸入販売業者もいるというくらい、があります。
軽トラックは、日本の軽自動車の規格に合わせて作られた普通よりも小型のトラックのことになります。日本ではいろいろな会社で実用車として、使用されていることが多いです。海外でもアメリカでは多くの州で軽自動車は公道を走ることはできませんが、軽トラックは敷地内で使用するには小型で小回りがきき、非常に乗り回しやすい軽自動車としてがあるのです。日本車であるため故障も少なく、エンジンも静かでコンパクトな車体が評価されています。
軽自動車はかわいい?
日本の狭い国土に合わせたかのような、普通車よりもずっと小さくコンパクトというのが軽自動車です。そのコンパクトさが海外では「かわいい」と評価を得ています。小さいものを「かわいい」と感じるのは日本に限らず、海外でも同じなのでしょう。
また、軽自動車のオーナーには女性が多いこともあり、軽自動車の内装がとくに「かわいい」という声もあります。日本では、女性の車の所有者の半分は軽自動車を保有しているという調査結果があるほどなので軽自動車もかわいらしい内装だったり、あるいは家族向け仕様にしたりといろいろな種類があります。
海外での需要は?
需要はあります。もちろん、海外ではとくに欧米ではエンジンの大きさに不満を持たれたり、その安全性能にまだそこまでの信頼感はないのですが、それでも軽自動車の価格の安さと車体のデザイン、日本車としての安心感から欲しいという人は多くみられます。
海外で軽自動車が公道を走れない理由
安全基準という課題
海外、例えばアメリカなどでは一部の州では軽自動車も公道を走れるのですが、軽自動車の公道での走行が禁じられている州が多いです。海外の公道が走れない理由は、日本の軽自動車規格で作られた軽自動車では、海外の安全基準を満たせないことがほとんどだからだと言われています。
しかし、中にはスズキのように海外の公道を走れる軽自動車を供給している自働車会社もあります。軽自動車を海外に輸出する際に安全基準に配慮して、日本とは仕様を変えている場合もあります。これは海外の方が日本よりもスピードを出せることや、安全基準が厳しいことが挙げられるでしょう。日本では安価であることが軽自動車のの理由の1つでもあると考えられることから、安全基準を上回るほどの耐久性を確保して価格を上げることにメーカーが消極的なのではないか、とも言われています。
海外でも農場や構内のみ走行可能
海外では安全基準の問題で公道を走れないことが多いと書きましたが、それなら公道でなければ走行することはできるのです。
実際、海外でのある軽トラックなどは、アメリカの広い農場や敷地内を走行することに非常に向いています。コンパクトで車体が小さいことも、限られた敷地内で走行するならばメリットでありデメリットにはなりません。そんなにスピードを出す必要もなく、事故の危険も少ない農場などで積極的に軽トラックが受け入れられるのは、そういった事情があるからでしょう。
メーカー別海外向けの軽自動車
スズキ
スズキの海外向け軽自動車といったら、まず「アルト」でしょう。インドで生産され、マルチ・800として大で1983年から2014年まで生産され続けました。現在でも、パキスタンではスズキ・メヘランとして製造・販売が続いています。インドではその後ワゴンRのインド仕様車などが製造・販売されています。
ホンダ
ホンダは軽のスポーツカーS660が日本でがありました。しかし海外では規定外となり海外展開できず、実質日本のみだったこの車をS1000として海外向けに生産、販売しようとしています。S1000は普通車になるようですが、日本の軽自動車のプラットホームをコンパクトカーとして海外でも新興国向けに展開するなどの、グローバル展開をしていっています。
欧州での軽自動車
日本国内では軽自動車に対する増税という動きがありました。海外では、2017年7月、日本と欧州連合(EU)の交渉でEUが課している自動車関税10%が協定発効から7年で撤廃されることになりました。このため、欧州への自動車の輸出が増えていくのではないかと期待されています。欧州の基準を満たせば、軽自動車も輸出されるのではないでしょうか。
海外での軽自動車
現在では、海外でも欧米などではわざわざ日本の軽自動車に乗りたいという人たちが、輸入業者を通じて料金を上乗せしながら輸入して個人の敷地などで乗っていることが多いようで、軽自動車は日本のように一般的ではありません。しかし潜在的な需要はありますので、価格が安く海外の安全基準を満たす軽自動車があれば、海外でもコンパクトカーとしてシェアを獲得するのではないでしょうか。
また、安全基準の差に不安になる方もいらっしゃるかもしれませんが、そもそも海外と日本では最高速度に差があります。高速道路でも日本は100kmまでなのに対し、海外では130kmだったり、住宅地以外の一般道路なども80~100kmという最高速度の差が影響していると考えられています。日本で走行する場合には、日本の安全基準で十分なのでしょう。
初回公開日:2017年10月16日
記載されている内容は2017年10月16日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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