の軽自動車のハイブリットカー・燃費・価格・維持費
更新日:2024年07月31日
の軽自動車のハイブリットカー一覧?
そもそもハイブリッドの軽自動車ってあるの?
ハイブリッドカーと言えば、トヨタの「プリウス」に「アクア」を筆頭に、普通自動車型のハイブリッドカーばかりが目立ちます。むしろ、ハイブリッドの軽自動車なんて見当たりません。しかし、実際には、希少ながらも、ハイブリッド軽自動車は、少なからず存在しています。そんな日の当たらないハイブリッド軽自動車について紹介いたしましょう。
ホンダのハイブリッド軽自動車?ホンダBXって?
現行軽自動車規格の660㏄が制定された1998年よりも遥か昔、軽自動車「馬力競争」の火付け役とも呼ばれたホンダ「N360」が発売されたのが、今からちょうど半世紀も前の1967年です。
1967年当時、高性能で低価格をコンセプトにしてを得た、わずか360㏄エンジンのホンダ「N360」ですが、2012年に、その個性的なフォルムを継承した「ホンダBX」が、ハイブリッド軽自動車として販売されるという話題で、ホンダへの開発の期待が一気に高まりました。しかし2017年の現在、残念ながら、いまだその夢の実現には至ってはいません。
現在のホンダは、ホンダBXではなく、「軽自動車」という決められた制限の中で、極限まで空間確保を追求した「N-BOX」で、軽自動車第1位の道を歩んでいます。気まぐれでも、困難でも、ホンダの「本気」に期待して、「N360」スピリッツの復活の日を、気長に待ちましょう。
スズキ
軽のスズキからのハイブリッド?
軽ワゴンと言えば「ワゴンR」の名は、容易に思い浮かぶことでしょう。価格の限界でしょうか?実際は完全なるハイブリッドカーでは無いのですが、軽ワゴンの中でも「マイルドハイブリッドカー」として登場したのが、同クラストップ低燃費の33.4km/L(JC08モード)を誇る、ワゴンRのHYBRID FX(52馬力)です。
Sエネチャージと、ストイックに効率を追求したアイドリングストップ機能を搭載して、税込み価格117万7200円の低価格と、クラス最高峰の低燃費の達成は、「ワゴンR」史上、魅力の1台と言えます。さらにパワーと速さを求めて、64馬力を備えた「ワゴンRスティングレーHYBRID T」もラインナップにあるのですが、その代償となる価格は税込み165万8880円です。
ところで、スズキは2003年に初の軽自動車ハイブリッドカーとされる2人乗りの「ツイン・ハイブリッド」を販売しています。お世辞にも恰好良いとは言えない個性的な外観フォルムに対して、カタログ燃費は34.0km/L(10・15モード)で、現在は中古車相場で65万円程度で販売されています。
どこか物足りなさを感じる「ツイン・ハイブリッド」の可愛らしいフォルムに比べて、洗練された車の「ワゴンR マイルドハイブリッド」の完成度が、際立って目に映ります。低燃費だけを押し出した「ツイン」に対して、「ワゴンR」のマイルドハイブリッドには、現行規格内での安全性能と、ゆったりの移動空間が装備されています。
トヨタ
トヨタのハイブリッド軽自動車?
プリウスやアクアをはじめとして、日本だけにとどまらず、世界に向けても、ハイブリッドカーを送り出しているのがトヨタです。しかしながら、軽自動車のハイブリッドカーだけは、一向に見当たりません。ハイブリッドカーのパイオニアであり、初代プリウスから10年も先行する技術を持って、その王道を突き進むトヨタだというのに、軽自動車でハイブリッドカーを製造しないということには、必ず「理由」があるはずです。
販売でを行くトヨタは、軽自動車ハイブリッドカーのマーケットに参入するほどのことではないのでしょうか?というより、むしろ、軽自動車のハイブリッドカーは(普通車に比べて)採算が合わない、ということの証なのでしょうか。
マツダ
アクセラやロードスターなど、純粋に「車らしさ」と「Good Design(グッドデザイン)」を提供し続けているのがマツダです。Rxシリーズのロータリーエンジンもさることながら、ガソリンエンジンの可能性をとことん追求した「Skyアクティブ」シリーズのエンジンで知られるマツダからは、「フレア」というマイルドハイブリッド軽自動車が販売されています。
「フレア」のカタログ燃費は30.4~33.4㎞/L(JC08モード)で、価格は税込み価格117万7200円の「HYBRID XG」と、スポーティな「HYBRID XS」税込み価格135万円をリリースしています。ハイブリッドカーの王道トヨタや、ムーブシリーズで知られる軽自動車のトヨタ的存在のダイハツ市場で、マツダは真向から勝負しています。
ハイブリッド軽自動車の4WD?
完全なハイブリッド軽自動車が存在しない軽自動車市場において、希少とも言えるハイブリッド市場の中で、さらに4WDとなると、本当に見つけるのが困難です。見渡す限り、現在のところ、該当するのはスズキの「ワゴンR HYBRID」マイルドハイブリッドシリーズしか見当たりません。
さらに、同じくスズキの「マイルドハイブリッド」軽自動車の2WD仕様と比較すると、「HYBRID FX」でカタログ 燃費は30.4㎞/L(JC08モード) に下がる一方、税込み価格は129万8160円へと上昇しています。ハイブリッド軽自動車が好きというファンでありながらも、4WDが必要という、かなり限られた消費者向けの自動車としか言い表せません。
ハイブリッド軽自動車の新車市場
新車の軽自動車市場では、軽い車体に身を任せてか、税込み販売価格も、軽く150万円を超えてしまうハイブリッド軽自動車ですが、高性能以前に、販売価格の難しさが目立ちます。税金優遇処置に守られて、そもそも価格帯が低い軽自動車市場においては、ハイブリッド軽自動車の存在は、普通車型のハイブリッドカーの陰に隠れてしまうのも、むしろ自然の流れに思えます。
ハイブリッド軽自動車の中古市場は?
新車でダメなら、中古市場はどうかというと、100万円代から高くて120万円代のハイブリッド軽自動車が見られます。新車にして10万円程度から、中古では20万円程度の目に見える価格差を、燃費とバッテリー故障のリスクに換算してみると、消費者の購買意欲が下がるのも否めません。本来は付加価値となる価格が、ハイブリッド軽自動車では、むしろ「足かせ」に感じます。
軽自動車のハイブリッドカーが生きる道
ところでマイルドハイブリッドとハイブリッドの違いって?
そもそもハイブリッドカーが、通常走行にも電気モータを利用するのに対し、マイルドハイブリッドカーでは、走行は常にガソリンエンジンが行います。つまり、電気モーターはガソリンエンジンをアシストするだけであることが、二つの方式の大きな違いです。そして、電気自動車の駆動は、当然ながら電気モータのみです。
とにもかくにも、方式の違いはあるにせよ、マイルドハイブリッドシステムが、軽自動車の大幅低燃費の実現に、大きく貢献していますが、「マイルド」として登場したように、価格に限界を感じるハイブリッド軽自動車が「売れる理由」があるとすれば、ガソリンエンジン軽自動車と「全くの同価格」か、法的にハイブリッド軽自動車しか製造できない環境になることを「祈る」しか、残された道はなさそうです。
あるいは、販売価格以上の飛躍的な低燃費の実現も難しそうです。むしろ、販売台数増加に伴う普通車型ハイブリッドカーの価格引き下げや、税制優遇の方が現実的です。
では軽自動車の未来はどうなる?
軽自動車ならではの選択とは?
小さいエンジンだからこそ、軽さを武器とする軽自動車が進むべき道があるとすれば、これまで培ったガソリンエンジンを「ばっさり」と切り捨てるといった道もありそうです。近年は、もともと排気ガス規制からは程遠い存在の「電気自動車」の技術革新に、目をみはるものがあります。
ところで、アメリカには格好良いスポーツカーとして、高級な電気自動車を製造・販売している、大手のTESLA(テスラ)という会社があります。経営者イーロン・マスク氏の名を耳にしたことがあるのでは?そのシリコンバレーにある広大な大きさを誇る工場の敷地には、かつて、トヨタのアメリカ工場があった場所です。
ガソリンエンジンから、電気モーターへのシフト
話は戻りますが、ガソリンエンジンが不得意な低回転域において、むしろ停止状態からでも強烈な加速性能を生み出す電気モーターの特性。また、ガソリンエンジンの燃焼工程のような「高温」が不要な電気モーターの特性。
電気モーターは、法においても従来のガソリンエンジン規制に縛られず、自動車素材の重い金属が必要とされる理由である「高温」にさらされ難い電気モーターに付随して、構成部品素材の軽さも武器となり、電気モーターは優れたエンジンになる要素でいっぱいです。
電気自動車が魅せたインパクトと課題
実際、スポーティなガソリンエンジンに家電的な電気モータを追加したハイブリッド軽自動車に比べて、軽の電気自動車としてデビューを飾った三菱のi-MiEV(アイ・ミーブ)のトルクパワーや、やっちゃえ日産のフレーズで知られる「ノートe-Power」の加速力と減速力の方が、上品なハイブリッドカーよりも、ずっと強烈なインパクトがあります。しかしながら、走行距離とインフラの問題で、バッテリーにはまだまだ課題も見られます。
ハイブリッドカーと電気自動車の未来
バッテリーに課題を持つ電気自動車の現状に、ガソリンエンジンで発電ができるハイブリッドカーは、相思相愛のとても良い関係に見えます。しかしながら、電気を蓄えるバッテリー自身の重量や、金属部品を軸とするガソリンエンジンの重量は、本来の「車」が移動する際のエネルギーロスの原因になっています。
まして、小さなエンジンで規制された軽自動車にとって、エネルギーをロスする自動車自身の「重量」は致命的な要因となり得ます。だからこそ、無理をして詰め込んで、結果的に価格を上昇させてしまう「ハイブリッドカー」としての構造を取るのでは無く、無限の可能性を秘めた「電気自動車」を選択する道を選ぶことが、軽自動車には自然の流れに沿っているように思えます。
現状から未来はもう見えている?
これまで、エネルギーを使って移動する自動車の燃費効率のカギとして、その車重を軽くする事は重要で、いかにガソリンエンジンの金属素材を薄くして、いかに軽くするかという努力がこれまで重ねられてきました。でも、電気モーターには重い素材は必要ありません。
かつてシリコンバレーにあった、今の「ガソリンエンジンカー」や「ハイブリッドカー」の王道を行くトヨタのアメリカ工場に変わって、「電気自動車」を軸としているTESLA社のアメリカ工場に既に生まれ変わったことは、これからの、それぞれの未来の変革を示しているように思えます。
初回公開日:2017年11月21日
記載されている内容は2017年11月21日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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