バンパーの割れのDIY修理方法・かかる費用・おすすめの業者
更新日:2024年08月19日
バンパーの割れのDIY修理方法
現代の車はフロントバンパーやリアバンパーの素材に樹脂を使っているので、バンパーをぶつけてしまうと割れてしまう事があります。
バンパーに使われている素材はおもにポリプロピレン(PP)が使われており、特徴としてはABS樹脂やFRP樹脂に比べ破損した断面が鋭利になりにくく、製造するにも成形しやすいので量産に向いているため、ほとんどのメーカーはこのPPでバンパーを制作しています。
PPバンパーの割れを修理するには、半田ごてを使い要らなくなったPPバンパーの素材を溶接するワザもありましたが、今では専用の接着剤やホッチキスのように溶着させるリペアキットがあります。
DIYで修理するには安く綺麗に直すことが求められるので、あまり高価な道具は購入できません。そこでバンパーを修理する際に最低限必要なコストパフォーマンスの高い道具を紹介します。
割れを接着させる方法
バンパーはPP製の樹脂なので一般に市販されている接着剤では接着することができません。しかも車のパーツは接着できても振動などで強度が足りずにまた割れてしまうでしょう。
そこでPPバンパーの割れを修理するには溶接するのが一番強度が出ます。半田ごてを使い100均で同じPP製のファイルなどを購入すれば、溶接することができます。
バンパーの割れた部分を数か所半田ごてを使い点付けで仮止めします。一度半田ごてを刺して貫通させてから貼り合わせる物同士をかき混ぜるようにして点付けします。40センチのキズで3か所ほど止めればよいでしょう。
次にファイルを細く切り出し半田ごてで部材を溶かしたらそのへこみに埋めるように切り出したファイルを溶かし込んでいきます。両方の部材とファイルを混ぜるようにしないと強度は出ないのでしっかり混ぜながら溶接します。
(STRAIGHT/ストレート) プラスチックリペアキット AC100V 17-620
他のプラスチックリペアキットが2万円を超しているなか、唯一11,800円と非常にリーズナブルな商品です。プラスチックの割れた部分を専用のピンを溶かしてホッチキスのように止めていきます。車のバンパーだけでなくあらゆるプラスチックの再生に使用できるので、DIYを行う方にはおススメの商品です。
出力調整は100℃から450℃まで3段階に調整できますから、ほとんどのプラスチックに使用できます。溶着ピンも付属されていますが、大きな傷を補修する場合は別途溶着ピンと合わせて購入するとよいでしょう。
これは便利ですし、重宝しますね。カウルの割れやエアロの割れ、ちょっとしたABSやプラスチック製品の補修に役立つこと間違いなしです。これで補修した上にパテを盛って成型してやれば完璧です。
出典: https://www.amazon.co.jp/STRAIGHT-%E3%82%B9%E3%83%88%E3%8... |
メグロ化学工業 メグミックスキット ブラック (黒・速乾性) 万能成形接着剤 120285
2液性の接着剤は数多くありますが、このメグミックスは専用ガンとミックスチップ、メグミックス黒のセット商品で10,850円と他の同じような商品に比べてリーズナブルでしかもどんなプラスチックでも強固に接着することができます。
PP樹脂には専用のプライマーを塗布すれば強度もでますが、使わなくても張り合わせることができます。グラスファイバーなどの補強シートを併用すると大きな傷を再生することができ、硬化すればプラスチックと同じなので、研磨して成形することも可能です。
ヘッドライトのブラケットの割れにも使用することができ、PPプライマーを塗布してよく乾燥させたのちにメグミックス黒を充填します。速乾性なので手早く奥の方まで充填し15分後には研磨作業ができます。完全硬化は1時間と非常に速乾性の優れた強度のある接着剤です。
いろいろ試しましたが、この接着剤は万能で安心して多用に使えます。
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下地処理について
バンパーの割れを修理する上で下地処理は非常に重要になります。バンパーの割れた部分の接着が完了したら表面の形成作業に入ります。
表面にパテを塗る前に旧塗膜を削り落とします。同時に半田ごてで溶かして飛び出した部分も削り落とします。この時にサンドペーパーの120番で研磨していきますが、PP素材が飛び出た部分はカッターナイフでそぎ落とすと良いでしょう。
120番のペーパーで修理する傷より大きめに研磨し、フェザーエッジを取ります。フェザーエッジとはバンパーに塗られている下地塗装、上塗り塗装の段付きを指で触ってもわからなくなるように、母材から上塗り塗装までが滑らかになるように研いでいくことです。
パテ付け
フェザーエッジができたら、バンパー用パテを盛っていきます。パテを付ける時には最初にパテベラでしごいて母材につけていきます。ただ盛ってしまうと空気がパテの中に含まれて、研いだ時に巣穴が多くできてしまうからです。
パテは2回から3回に分けて盛っていきます。パテ付けが修理箇所からはみ出ないように注意しながら付けていきますが、心配でしたらマスキングをして行えば余計な場所にパテを付けずに済むでしょう。
ぱてが完全硬化したら120番のサンドペーパーで形を整えて180番、240番、320番と番手を上げて一つ前のペーパー目を消していきます。平滑が出たあと最後に320番のペーパー目だけ残れば、次のステップに進むことができます。
3M 樹脂パテ一番 #8120
3Mの樹脂パテ一番は、PPバンパーの修理でもプライマーの塗布の必要がありません。パテ付けも滑らかで硬化後も研磨性に優れていますから、作業性は他の樹脂パテより格段に早くできるでしょう。また硬化後の柔軟性も良好ですから、バンパーの割れの修理には最適なパテとなります。
柔らかいが 意外と厚塗りもOK
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脱脂の重要性
パテ研ぎが終わりバンパーの割れた部分の形成が完了したら塗装の準備に入ります。最初の塗装は上塗り塗装の発色や密着をよくするためにプラサフを塗装します。
塗装の前には脱脂作業が欠かせません。パテ研ぎの終わった面にシリコンオフで入念に脱脂作業を行います。もし脱脂作業をせずに塗装してしまうと、塗る面に油分があれば塗料はハジキという現象が起きます。それはまるで油と水のごとく塗料が塗る面に付着することができません。
SOFT99 ( ソフト99 ) 99工房 シリコンオフ 09170 [HTRC2.1]
DIYで塗装をするには、カー用品店やホームセンターで手に入るソフト99のシリコンオフが300mlと大容量なので使いやすいでしょう。脱脂する面に缶をよく振ってからスプレーし、乾いた柔らかい綺麗な布で拭きとります。吹きかける時にはたっぷりと吹きかけるのが油分を確実に除去するコツです。
今までブレーキパーツクリーナーとか他ので代用してましたが、これを使うともう戻れません。とてもしっかり脱脂できるので、ちょっと貼り付けるものの位置を直したりできないくらいしっかりとくっつくようになります。
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下地塗り
バンパーの割れの修理も下地塗りまで終われば割れていた事さえ分からなくなっている事でしょう。
脱脂作業が終わったら、プラサフの塗装をします。プラサフは上塗り塗料との密着をよくする役目もありますが、プラサフを塗った時にパテ研ぎが不十分だとその場所を確認することができるので、上塗り前の修正ができます。
プラサフは一度に厚塗りせずに3回に分けて塗装します。まずは塗装面にパラパラと1回目の塗装をします。最初から厚塗りすると垂れる原因になるのと、この後の塗装の密着を上げる効果があります。
乾燥後2回目を下地が見えなくなるように塗装します。マスキングに付着したプラサフを指で触り指紋が付く程度まで2回目のプラサフが乾燥したら、3回目を塗装して完全乾燥させます。
乾燥後800番の水研ぎペーパーで足付け研磨して塗装の準備に入ります。この時に旧塗膜とプラサフの境の段付きを取ります。
SOFT99 ( ソフト99 ) ペイント ボデーペン プラサフ 08003 [HTRC2.1]
ソフト99のプラサフはボディーだけでなくバンパーの修理の際にも使えるストレートアクリル樹脂塗料です。塗装パターンも4つのタイプに変えられるので、小さい傷の修理から大きな傷の修理まで幅広く使用することができます。
重ね塗りのインターバルは10分間隔で塗装することができます。最初から厚塗りせずに10cmから15cmほど距離を取ってスプレーします。スプレーする場合は脇を締めて体ごと移動するように吹き付ければ、均一に吹き付けることができます。
塗装前のプラサフとして購入。付着感もよく塗装ものりやすくなりそうでよかったと思います。噴射の勢いもよく使いやすかったです。
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塗装
バンパー割れの修理も終盤になってきました。塗装が綺麗にできなければ今まで割れの修理で行ってきたことはすべて水の泡となります。修理が完璧にできなければ塗装時にその失敗もすべて表面に現れてしまうでよう。
プラサフの水研ぎが終了し、割れた部分にひび割れが発生していないか、パテのペーパー目や巣穴が空いていないか入念い確認をして、脱脂作業に入ります。シリコンオフはケチらずにたっぷりと塗布しましょう。
塗装はメタリック、パールであればベースカラー乾燥後にクリア塗装をします。
塗装方法は3回に分けて行います。基本プラサフと同じですが3回目には艶も出す必要があります。艶の出し方は垂れる寸前まで塗料を噴射します。これは缶スプレーのガスの状態や塗料の粘度で変わってくるので、どのくらい缶スプレーを離し移動速度はどの位なら垂れる寸前に塗装できるかを事前に練習すると良いでしょう。
ppバンパーなど
PPバンパーは非常に密着性の悪い素材です。PPを修理する場合は、素材と塗料の密着性を向上させるためにプライマーを使用するとよいでしょう。
パテを塗る前にPPプライマーを使用し、パテとの密着性を上げます。その後パテ研ぎで旧塗膜を研磨してPPの素材が出てしまった場合は、その部分にプラサフを塗る前にプライマーを塗布します。
PPに対して密着性の高いパテやプラサフを使用する場合は、プライマーを塗布しなくても密着性は得られます。
Holts(ホルツ) 補助ペイントロング バンパープライマー 420ml MH2366
Holts製のバンパー用プライマーは、ウレタンやPP素材のバンパーに塗装する際の密着効果を高めるバンパー専用のプライマーです。無色透明で作業環境の温度により20分から40分で乾燥する速乾タイプです。
PPやウレタン製のプラスチックパーツの修理に使用する事で、綺麗にはがれにくい塗膜を形成することができます。
FRPバンパーの修理方法は?
FRPバンパーは、社外製のエアロバンパーに多く使われている素材です。割れてしまうと溶接して修理することはできないので、FRP補修用キットを使うことになります。
修理方法は、割れたバンパーの裏側をベルトサンダーやディスクサンダーなどで荒らしてから、ガラスマットを適当な大きさに数枚FRP樹脂で張り付けていきます。この時にローラーを使い空気を押し出すように張っていいくことが綺麗に修理するポイントです。
FRPを研磨する場合は細かい粉を吸い込むと人体に悪影響が出るので、必ず集塵マスクをして作業しましょう。
車のバンパーの割れにかかる修理費用
車のバンパーが割れてしまった時に自動車修理工場に修理の依頼をすると、業者によってその金額にバラツキがあります。昔はどこの業者でも似たような金額でバンパーの割れの修理を行っていましたが、格安板金修理店が多くなってからは、料金と仕上がりも業者によってかなり変わってきます。
バンパーの割れの修理だと、ディーラーではほぼ100%交換となります。その修理金額は新品交換で5万円からで高級車などは10万円を超えるバンパーもあります。
バンパーの割れを交換せずに修理するとなれば、板金修理専門業者にお願いするとよいでしょう、修理金額は約25,000円~40,000円程度で済むはずです。このほか乗っている車両の流通量が多ければ中古バンパーを探すというのもよいでしょう。程度の良い中古バンパーなら高くても40,000円程度で購入できる可能性があります。
札幌
北海道札幌市では数多くの自動車板金修理工場があります。その中でバンパーの割れを修理する業者を探すのは非常に大変でしょう。そこでバンパーの割れを修理してくれる専門の業者のリンクを下記に貼りましたのでここから近くの業者をさがすことができます。
広島など
広島など中国四国地方で、自動車のバンパー修理や割れの修理をしている業者を検索できるサイトをご紹介します。
自分の住んでいるエリアと車の修理する場所を選択すれば、修理する場所に合わせた専門工場が検索できます。
バンパーの割れの修理におすすめの業者
バンパ―の修理をお願いする場合何処に出していいのか悩むのではないでしょうか。割れてしまうと大抵の工場で交換を薦められるでしょう。それはババンパーの割れの修理には手間と時間がかかる割に利幅が少ないので、どうしても交換作業を優先させるからです。
ユーザーにとって大事なのは、早く、綺麗で、安く修理できることが望ましいので、交換修理でも安く早く綺麗に仕上がれば問題ないでしょう。
一般的にディーラーでは交換修理を基本としていますので、どうしても新品の純正部品を使用しますから高額になりがちです。しかし仕上がりは自社の車であればノウハウがあるので、綺麗に仕上がってくるでしょう。
オートバックス
オートバックスでは小さな傷から、日数を要する大きな損傷まですべて修理をして貰えます。しかし同じオートバックスでも店舗により修理金額が決められているので、実際に見積もりを出さなければ修理金額はわかりません。
例えば小さなバンパーのキズをA店では3,000円~の修理金額でもB店では10,000円からの修理金額となります。バンパーの割れの場合、中古部品を選択すると相場により値段も変わってくるので新品価格との差も大きくなり、また同じ色が見つからずに色替えする場合は同色の中古バンパーより高くなってしまいます。
このようにバンパーの修理には、割れを補修する場合と交換するアイテムの状態、そして車の色により価格は大きく変わってきますから必ず数社に見積もりを取りましょう。
カーコンビニなど
カーコンビニ倶楽部はもともと自動車板金工場であった場所が、フランチャイズでカーコンビニ倶楽部に変わっていることがほとんどです。価格面は安くなっているのと、早く修理するために専用の紫外線硬化パテを使っています。塗料はもともと使われていた塗料を使用していることがほとんどですから、元の板金工場の技術が高ければ問題ないでしょう。
修理費用に関しては、部位ごとに損傷程度を当てはめると概算の見積もりができるサイトがあるのでそこで調べるのが良いでしょう。そこである程度納得できる金額が出れば、店舗に実際に見積もりに持っていきましょう。
自動車板金工場
自動車板金修理工場であれば、どんな修理方法にも対応してもらえるでしょう。予算や修理後のクオリティーをお店の人に伝えて修復するのか、交換するのかをじっくり話して決めることができます。
腕の良い板金修理工場を自宅近くで見つけることができ、信頼関係が築くことができればディーラーなどに修理を依頼するより安く早く修理してもらえるでしょう。
バンパーの割れの修理にかかる期間
バンパーの割れを修理する場合交換であれば1日も必要なく修理ができます。部品調達を日数に加えても国産のメジャーな車でしたら1日で部品は到着するので2日もあれば十分でしょう。
バンパ―の割れを修復する場合は、割れの大きさに関係なく、概ね2日~3日程度の日数をみればよいでしょう。しかしあまりにも早い修理期間の場合は、その仕上がりにも影響しますから修復なのに当日仕上げなどと謳っている業者は信頼性がないでしょう。
納得いく修理方法を選びましょう
バンパーが割れてしまった場合のDIYの修理方法について解説してきました。割れてしまうと交換が簡単ですが、自分で修理することができれば、コストを大きく下げることができます。
業者にお願いする場合は、修理する内容が同じでも費用はお店により大きく変わるので、多くの業者で見積もりを取ることが大事です。
バンパーが割れた場合の修理には多くの修理方法があるので、予算に合わせて納得できる修理方法を選びましょう。
初回公開日:2018年02月16日
記載されている内容は2018年02月16日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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