新生児の車で外出はいつから大丈夫か・車に乗せるときの注意点
更新日:2024年07月06日
新生児の車での外出はいつから大丈夫?
赤ちゃんを連れての外出は、産院からの退院や里帰り、検診と、どうしても車で出かけざるを得ないこともあります。では、新生児の車での外出は、いつごろからしてよいのでしょうか。ここでは、そんな赤ちゃんとの車での外出の方法や、注意点について解説します。
車で退院するときの注意点は?
新生児の赤ちゃんがはじめて車に乗るのは、産院からの退院時という方も多いはずです。生まれたての赤ちゃんはまだ首も座っておらず、チャイルドシートなんかよりもママやパパが抱っこした方が安全、と考える方も多いでしょう。
でも実際には、チャイルドシートを使用した方が路面から受ける振動や衝撃を吸収してくれますし、万が一事故が起きた場合も致死リスクが20分の1に軽減されることが知られています。
もちろん法律でも、6歳未満の子供を車に乗せるときは、チャイルドシートの使用が道路交通法で義務づけられています。
1ヶ月検診を車で受けに行くとき
生後4週間までのいわゆる新生児の時期、赤ちゃんは一生懸命外の世界に慣れようと頑張っています。このため、大人ならば気にならないような気温の変化でも体調を崩すこともあります。この時期の外出はできるだけ必要な場合にのみ、短時間で済ませるようにしましょう。
その時期を過ぎた赤ちゃんが初めて外出する用事といえば、1ヶ月検診があります。1ヶ月検診に車で行く際の注意点としては、できるだけ短時間で済ませる、屋内と屋外の温度差ができるだけ少ない時間帯を選ぶ、などがあります。
1ヶ月を過ぎたとはいえ、新生児やママの体調は個人差も激しく、ふとしたことで体調を崩す原因にもなりかねません。事前に授乳やおむつ替えの段取りをしっかりとシュミレーションして、心にも余裕をもって外出しましょう。
新生児の保育園送迎について
女性の社会進出が進み、出産後すぐに職場復帰をする女性も増えています。新生児の段階で子どもを保育園に預ける方も多いでしょう。そんな保育園送迎を車でする場合の注意点について解説します。
まず注意が必要なのが、日射しです。チャイルドシートに寝かされている新生児にとって、窓から差し込む日射しは大人の想像以上に強烈です。サンシェードやカーテンで、しっかり日射し対策をしてあげましょう。
つぎに新生児のリズムに合わせる、ということです。保育園は登園時間などが決まっていますし、ママの出勤時間もあるでしょう。でも新生児の生活リズムが崩れることは、赤ちゃんの体調にも悪影響を及ぼします。最初は焦らずに徐々に登園のリズムを作っていってあげることが大切です。
最後に重要なのが、決して新生児を車内に置き去りにしないということです。気持ちよさそうに眠る赤ちゃんを起こしたくない気持ちは分かりますが、新生児を車に置き去りにすることは、さまざまなリスクを伴います。たとえ短時間でも、赤ちゃんを一人で車に残すのは避けましょう。
新生児を車に乗せるときの注意点
新生児への衝撃や振動の影響は?
新生児の赤ちゃんを車に乗せるとき、もっとも気になるのは振動の問題でしょう。走行中の車というのは、思いのほか衝撃や振動を乗っている人間に与え続けています。大人ならたいした問題とならないような衝撃や振動でも、新生児の小さな身体にとっては大きな負担となります。
ちょっとした段差やブレーキングの際の衝撃、カーブなどでも、新生児の脳や身体には深刻なダメージとなることもあります。
新生児の車の問題で避けて通れないのが「揺すぶられっこ症候群」です。揺さぶられっ子症候群とは、赤ちゃんの体を大きく、激しく揺らすことによって、眼底出血や頭蓋内出血などを起こしてしまうものです。
車の移動による振動や、急ブレーキの衝撃で発症することは稀ですが、それでも注意するにこしたことはありません。赤ちゃんの首が座るまでは無用な車での移動は避け、運転時は安全運転に心がけることが大切です。
長時間のドライブは大丈夫?
赤ちゃんを長時間、車で移動させることができるようになるのは、いつごろからでしょう。前述したとおり、車の振動や衝撃が小さな身体に及ぼす影響は大人よりかなり大きいものがあります。
やはり首座りだけでなく、腰もしっかりしてくる生後6ヶ月ぐらいまでは長距離の移動は避けるのが無難です。また、いきなり長距離にチャレンジするのではなく、短距離から徐々に慣らしていくことがが大事です。
では月齢も進み、徐々に車にも慣れてきた赤ちゃんと長距離を移動する場合の注意点にはどんなものがあるでしょうか。
長距離を移動する場合の注意点
まずはチャイルドシートの使用は必須です。法律でも規定されていますし、運転時の振動や衝撃、万一の事故の際も赤ちゃんを守ります。こまめに休息をとることも大切です。何度も言いますが、車での移動は赤ちゃんの身体にとってはかなりの負担です。大人以上にこまめな休息を心がけましょう。
車内温度についても注意が必要です。赤ちゃんの身体は温度変化にも敏感で、些細な変化でも不快感を抱きやすい傾向があります。エアコンをこまめに調節し、車内に差し込む直射日光にも注意が必要です。
長時間の移動を終えて帰宅した後、赤ちゃんの身体はぐったりと疲労しているはずです。抱っこしたり授乳したりして、ゆっくりと休ませてあげましょう。
チャイルドシートの選び方
新生児の車での移動にはチャイルドシートが欠かせないことは前にも書きましたが、それではチャイルドシートを選んだり使用したりするときの注意点には、どんなものがあるでしょう。
そもそもチャイルドシートといっても、子どもの大きさによって大きく2つに分けられます。まず一つめが、赤ちゃんを寝かせて乗せられるタイプのもので、乳児用チャイルドシートやベビーシートと呼ばれるものです。
そしてもう一つが、ある程度大きくなった子どもが、座った状態で乗ることができるジュニアシートと呼ばれるものです。
新生児から1歳児ぐらいまでをカバーする乳児期専用のものや、乳幼児期から学童期までをカバーするモデルもあり、それぞれに一長一短があります。使わなくなった人からのお下がりをもらえる機会も多いものですので、乗る頻度やライフスタイルに合わせて選ぶとよいでしょう。
チャイルドシートに新生児を乗せるときは、背もたれを斜め45度の角度にセットし、万一事故にあったときもはずれないよう、しっかりと身体を固定しましょう。また、チャイルドシートに座ったままの赤ちゃんは、すぐに退屈してしまいます。
歌をうたってあげたり、頻繁に話しかけたり、お気に入りのおもちゃを持たせるなど、赤ちゃんが退屈しないような工夫にも心を配りましょう。
チャイルドシート以外で車に乗せても大丈夫?
抱っこでも大丈夫?
まず言っておきたいのは、赤ちゃんを抱っこしたまま車に乗るのは道路交通法に違反します。違反キップを切られるということ以前に、シートベルトでは万一の事故のときに赤ちゃんを守れません。
路線バスやタクシーなどチャイルドシートの着用が免除される場合も、あるにはあります。しかし新生児の赤ちゃんにとって、危険であることに変わりはありません。よっぼどの緊急事態でもないかぎり、赤ちゃんを抱っこして車に乗るのは避けてください。
かごを使った移動は?
新生児を移動させるかご、いわゆるクーハンで車に乗せるのはどうなのでしょうか。たしかにチャイルドシートが義務化される以前は、車での移動時にクーハンを使用している人も多くいました。
しかし、この方法も、赤ちゃんの身体がしっかりと固定されていないため、危険であることは抱っこの場合と同じで、道交法違反であることも同様です。
乳児専用のチャイルドシートの中には、キャリータイプで取り外しできるタイプのものもあります。これを使用すれば、キャリーの中に赤ちゃんを寝かせたまま移動し、そのまま車のチャイルドシートに固定し移動できます。目的地に到着後も、そのままキャリーだけをはずして移動できるので便利です。
ツボを押さえて赤ちゃんとも楽しいドライブを!
ここまで新生児の車の移動について解説してきました。生まれたての赤ちゃんの初めての車での移動は、だれでも緊張を強いられます。正しいチャイルドシートの使用と、新生児の体調に合わせたスケジュールなどで、赤ちゃんとの快適なドライブを楽しみましょう。
初回公開日:2017年10月19日
記載されている内容は2017年10月19日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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