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違反運転者講習の内容・4つの講習区分・違反者講習との違い

更新日:2024年04月10日

違反運転者講習という言葉を聞いたことがありますか。運転免許更新の際に耳にするものですが、どんな人がどんな講習を受けるものなのか、気になる方は多いでしょう。そこで、この記事では違反運転者講習について紹介しますので、ぜひ参考にご覧ください。

違反運転者講習の内容・4つの講習区分・違反者講習との違い

違反運転者講習とは

違反運転者講習とは、運転免許更新の際に受ける講習の区分の1つです。運転免許更新の際に受ける講習は、高齢者の受ける講習以外において違反歴や事故歴、運転歴などに応じて優良運転者講習、一般運転者講習、初回更新者講習、違反運転者講習の4つに分けられます。

運転免許更新者が多くいることから、4つの区分をすることによって更新手続の効率と交通安全への啓発の強化が図られています。

免許更新

運転免許証は、3年ごとに更新することになっておりますが、優良運転者、いわゆる「ゴールド免許」の人は5年ごとで良いとされています。ただし71歳以上の高齢者はゴールド免許であっても4年となります。

運転免許更新の通知として、その人の誕生日の35~40日前の時期に送付されます。なお、違反運転者講習の通知とは別として、違反行為により累積点数が6点になると公安委員会より「違反運転者講習」の通知が届きます。

4つの講習区分

運転免許更新の際には、講習を受ける必要があり、更新前のステータスによって4つの区分があります。

優良運転者講習、一般運転者講習、違反運転者講習、初回更新者講習の区分があり、それぞれ500円、800円、1350円、1350円です。時間もそれぞれ30分、1時間、2時間、2時間となっており、更新前の運転状況が良いとみなされた人ほど簡単に免許を更新できるようになっています。

違反運転者講習の対象者

それでは、どのような人たちが「違反運転者講習」の対象になるのでしょうか。対象となる人の説明としては「優良運転者、一般運転者、初回更新者講習受講以」とされています。

それでは、どのようなことをすると、また、どのような状態にあるとこれらの講習受講者から外れてしまうのでしょうか。以下に説明していきます。

更新期間満了日の年齢が70歳未満

更新期間満了日、つまり、免許証の期限が切れる時点で70歳以上の人は「高齢者講習」を受けることになるので、違反運転者講習の対象にはなりません。違反者講習の対象となるのは次の更新日まで70歳未満である人に限られます。

ちなみに「高齢者講習」は期限が切れる時点で70歳から74歳の間である人が対象となり、それ以上の年齢の人は免許証を更新することができなくなります。

運転免許継続期間が5年以上

違反運転者講習の対象になる人は、免許を初めて取得してから5年以上経過している人になります。初めての免許更新は、免許を取得してから2回目の誕生日がくる年になるので、2年から3年となり、その次に受けることになる一般運転者講習はその3年後となるためです。

初回更新のあとに違反を犯して対象になった場合も免許更新のタイミングになるので、「運転免許継続期間5年以上」という条件に当てはまります。

更新時誕生日の40日前から過去5年の違反行為

次の更新年の誕生日の40日前から過去5年の間に犯した違反行為が違反運転者講習の対象としてカウントされます。これは、免許更新は誕生日の1か月前からであるために通知が送付されるのがだいたい誕生日の40日前前後であるからです。

更新日までの間に犯してしまった違反行為はその次の更新日でカウントされます。その何カ月間の間に違反運転者講習の対象となるほどの点数を付けられた場合はすでに次の更新の種類が決まってしまいます。

4点以上の違反行為または事故歴がある

5年の間の違反行為がカウントされるとご説明しましたが、具体的には違反点数が4点以上で違反運転者講習の対象となります。違反点数がつけられるのは、違反行為または自動車事故です。

一時停止違反、信号無視、スピード違反など、軽微だと認識している人も多い違反でも積み重ねればすぐに4点という点数はオーバーしてしまいます。常に真面目な運転を心がけましょう。

3点以下の軽微な違反が2回以上ある

合計4点以上の違反がある場合は上記のように違反運転者講習の対象となりますが、これに加えて「3点以上の違反が2回以上ある」という条件があります。3点以上の違反が2回の場合、合計6点を超えるので違反運転者講習の対象ではなく他の講習を受けることになります。

例えば1点の違反でも2回繰り返してしまうと違反運転者講習の対象となります。この場合は4点を超えていませんが、常習的な違反者とみなされます。

違反運転者講習の内容

違反運転者講習では、どのような講習を受けることになるのでしょうか。以下にその内容について説明していきます。

運転違反者講習は、これから重大な事故を起こしてしまう可能性のあるとみなされた人向けの講習です。一度自分の運転態度を見直し、今後は危険な運転をしないように心がけましょう。危険因子の早期発見が重大事件・事故の防止策として最も有効です。

道路交通法に関する講義

違反運転者講習を受ける人には、道路交通法に関する知識が欠如している可能性があると考えられ、この内容をおさらいする講義を受けることになります。免許取得の時にしっかりと学んだはずが、運転に慣れて年月が経つことで忘れてしまっている人も少なくありません。

しかし、みんな当たり前のように守っているこのルールは人々の安全と命を守る重要な規則です。決して甘く見てはいけません。

動画による交通事情解説及び交通安全の注意喚起

現在の交通情報をわかりやすく説明するために、違反運転者講習では動画による講義も開講されます。免許取得時や、初回更新時にも見るのと同じビデオです。

生々しい事故の現実を再現したドラマなど、人によっては「怖い」と感じるほどの重くショッキングな動画です。しかし、これは実際に公道で起こっていることであると認識し、次回は違反運転者講習を受けないように心がけましょう。

最近の交通事故傾向

違反運転者講習では、動画よりももっと最新の交通事故傾向も講義として情報提供されます。優良運転者は、講義を受けずとも自分でこれを認識し、事故に巻き込まれないように注意できますが、違反運転者講習を受けに来る人にはこの能力が足りていないことを自覚しましょう。

どのような状況でどのような事故が起きやすいのか、知識として知っているだけでもかなり意識が変わります。危険察知能力はドライバーに必要な能力です。

交通事故時の対処法

なかには、交通事故に遭遇し、そのときの対処を誤ったために違反運転者講習の対象になってしまったという人もいるでしょう。そのような人は知識が足りていないことが原因ですので、対処法をしっかり学びましょう。

交通事故時の対処法をしっかりと認識しておくことは、事故の2次被害を防ぐためにも重要なことです。道路を安全に保つことは自動車運転者の義務です。

交通事故を防ぐための安全確認

交通事故にあわないためには、何よりもまず安全確認をしっかりとすることが求められ、違反運転者講習では安全確認のやり方を指導します。自分では気を付けていたつもりでも、その実まったく十分ではなかったことが違反行為の原因になっている可能性もあります。

自動車は便利な機会ですが、人を殺す能力もある諸刃の剣です。それをきちんと認識し、車を動かす人が安全を確保しなければならないことを再確認しましょう。

違反者講習との違い

「違反運転者講習」と「違反者講習」は、名前は似ていますが違う物です。違反講習の方は、免許更新のタイミングではなく、違反を起こしてから送付されてくる講習を受けるように通知が届き、届いてから1か月以内に受ける物です。

ここからは、違反者講習の特徴と、どのような人が違反者講習を受けることになるのか説明していきます。

3点以下の軽微な違反により累積点数が6点

違反者講習は、3点以下の違反を繰り返し、合計点数が6点を超えてしまった時点で受けることになります。つまり、4点以上6点未満の人は「違反運転者講習」ですが、6点になった時点で「違反者講習」の対象になります。

また、「軽微な違反」の繰り返しで6点になった人を対象とするということもポイントです。大きな違反をして4点以上の点数を一発でつけられた場合、行政処分になる可能性もあります。

過去3年間で違反者講習を受けたことがない

違反者講習を受けることになる人は、過去3年間で初めて基準に達してしまった人に限定されます。3年以内に別の理由で違反者講習を受けたことがある人が再度基準に達した場合、行政処分を受けます。

過去3年以内に免許停止(保留)処分を受けた者、免許取消(拒否)処分を受けた者、違反者講習の受講歴がある者、過去に「道路外致死傷」や「重大違反そそのかしなど」をした者が行政処分の対象です。

免許停止処分を受けたことがない

先の項目でも述べたとおり、過去3年間に違反講習の対象になったことがない人が対象となりますので、当然免許停止処分を受けたことがない人に限定されます。免許停止処分は一発で6点以上をとると受ける可能性があります。

免許停止処分を過去に受けたことがあり、再度違反講習の基準に達する違反を重ねた場合はやはり行政処分の対象になります。

違反者講習は累積点数がリセットされる

「違反者講習」を受けると、これまでに課されていた違反点数がリセットされます。これに対して「違反運転者講習」では点数のリセットはありません。

違反運転者講習は、過去5年間の違反点数を基準としています。通常の場合、講習から講習までは5年ですので、過去の点数を引き継ぐという状況は起こりにくいです。

違反運転者講習の対象にならないために

道路交通法は立派な法律であり、その内容は免許取得の際に覚えた内容だけではありません。また、最新の交通状況に合わせて変わっていくのが道路交通法です。

自分はきちんとわかっていると考えている人でも、その知識は一昔前のものである可能性もあります。常に最新情報を押さえておくことが重要です。「知らなかった」という理由で違反をつけられてはばかばかしいでしょう。正しく認識して安全運転をしましょう。

違反運転者講習の通知

自分が違反運転者講習の対象になっているかどうか、どのようにしてわかるのでしょうか。違反点数が基準なので薄々自分でも気づいているでしょうが、実際にどの講習を受けなければならないかは当然通達が来ます。

違反運転者講習は、免許更新の際に受ける講習の4タイプの中の1つという扱いなので、他の通知と同じように届きます。免許更新の講習を受けないと、のちのち面倒なことになるので忘れずしっかり受けましょう。

更新する年の誕生日の35日前までに

違反運転者講習の通達は、他の区分の免許更新通知と同じようにだいたいその年の誕生日の35日前には届きます。そして、免許更新の期限である、誕生日の一か月前から一か月後の2ヶ月の間に講習を受けましょう。

誕生日の35日前には自分が違反運転者講習の対象であることがわかるので、2時間の講習を受けることができる日を確保することは可能でしょう。絶対に「忘れていて受けなかった」という状況は避けましょう。

違反運転者講習の受講時間

違反運転者講習では、先に説明したように、かなり多くのコンテンツが含まれています。免許証を持っている人なら必ず受けたことのある「初回更新者講習」と同じ内容を受けることになります。

初回更新の際は長い時間がかかったということを覚えていらっしゃる方も多いでしょう。違反運転者講習でも同じ時間をかけて交通安全について学ぶことになります。面倒だと感じるでしょうが、安全運転をしていれば受ける必要はなかった物です。

2時間

違反運転者講習では2時間という時間をかけて道路交通法に関する講義、交通事故の動画講習、最新の交通状況、事故に対する対処法の講義を受けます。学生時代以来このような長い時間を要する講義を受けていない方にとっては煩わしく感じられるでしょうが、この状況になったのはすべて自分の責任であることを自覚しましょう。

このように長い時間を要する「面倒」な違反運転者講習を次回も受けないように気を付けて運転しましょう。

違反運転者講習にかかる金額

違反運転者講習では、通常の優良運転者講習や一般運転者講習よりも高額の受講費を支払う必要があります。これらの2つの講習よりも多くの講習を受けるのですから当然です。

免許更新にもお金はかかりますので、講習費が高いことで一回の免許更新にかかる金額はかなり嵩んでしまうことになるでしょう。優良運転者が支払うべき金額と比べるとかなり差が出ます。違反を犯すことは自分にとっても痛手になることがわかるでしょう。

更新手数料:2500円

運転免許の更新手数料は2500円です。この金額は、優良運転者、一般運転者、初回更新者でも変わらず一律2500円となっています。

2500円は現金で支払うのではなく、収入印紙によって支払うことになります。多くの運転免許センターでは収入印紙を購入することができますが、事前にインターネットや電話で調べておいた方が良いでしょう。

講習手数料:1350円

違反運転者講習の講習手数料は1350円です。これは初回更新者も同じ講習を受けるので同じ額となります。

しかし、優良運転者であれば500円、一般運転者でも800円であるということを考えるとその差はかなりあります。特に、優良運転者と比べると2倍以上の金額を支払うことになります。それだけ優良運転者には信頼があり、違反運転者の信用は失われてしまったということを示しています。

違反運転者講習に持って行くもの

それでは、違反運転者講習には何をもっていけばよいのでしょうか。忘れ物をしてしまうとその日は更新ができないという事態にも陥ってしまう可能性があるので、しっかりと確認しましょう。

わざわざ会場まで行って受けられないとなってしまっては時間の無駄ですし、次の講習を受けるためにスケジュール調整も必要となってしまいます。そんな無駄な労力を省くために以下の持ち物に注意しましょう。

運転免許証

免許更新は当然、「今持っている免許証を更新する」ことが目的ですので、あなたがどの免許証の持ち主なのか明確に示す必要があります。また、更新後、古い免許証は使えなくなるので適切に処理をしてもらう必要もあります。

そのため、今の免許証を忘れてしまうと更新ができず、違反運転者講習も当然受けることができなくなってしまいます。必ず原本を持参するようにしましょう。

運転免許更新の通知ハガキ

運転免許更新の通知のハガキも持参するようにしましょう。このハガキは、その受講者が適切な日に訪れているかどうか判断する材料になります。

通知ハガキは最悪なくても更新を受け入れてもらえる場合もありますが、持ってこなかった適切な理由を説明しなければなりません。ただ「忘れた」というだけでは受け入れてもらえない可能性もありますので必ず持っていきましょう。

料金

違反運転者講習だけに限らず、運転免許更新の手数料はすべて収入印紙で支払うことになっていることに注意しましょう。会場についてから収入印紙がないことに気づいても、現金では受け付けてもらえません。

運転免許センタでは多くの場合収入印紙を購入できますが、すべてのセンターでこのようなサービスがあるという保障はありません。不安な方は事前に郵便局で購入しておくか、センターに確認を取りましょう。

視力検査のための眼鏡またはコンタクトレンズ

運転免許は両目の視力が0.7以上であることが条件となっており、免許更新の際にもこの基準をクリアしているかどうか確認のため視力検査が行われます。この場合の「視力」は当然のことながらめがねやコンタクトレンズで矯正後のものでいいので、目が悪い人は必ず持っていきましょう。

ここで忘れてしまうと、視力という項目をクリアしていないとみなされ、更新をすることができなくなってしまいます。

記載事項に変更がある場合は住民票の写し

運転免許更新の際には、同時に住所や氏名などの記載情報の変更も行うことができます。変更を行うことを考えている場合は、変更内容を保証する書類を持参しましょう。

住民票の写しは一番確実な証明書となりますが、マイナンバーを含めないものを準備することに気をつけましょう。ただし、住所の変更だけであれば、新住所あての郵便物(消印付き)や、公共料金の領収書などを用いることもできます。

違反運転者講習を受けないよう安全運転をしよう

いかがでしょうか。違反運転者講習の対象になってしまうと、優良運転者や一般運転者と比べてかなり免許更新が面倒な物になってしまいます。交通ルールをしっかりと守り、違反運転者講習の対象にならないように日々気をつけましょう。

免許の仕組みをもっと知ろう

違反運転者講習のほかにも、免許を取り巻く決まり事はいろいろあります。知らずにいたためにそれらを犯してしまうということが起きないよう、適切な対処ができるように免許の仕組みについて知っておきましょう。

初回公開日:2017年11月06日

記載されている内容は2017年11月06日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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