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法律上でのチャイルドシートの使い方・罰則・何歳まで必要?

更新日:2024年01月01日

法律で6歳未満の子供に使用義務が定められているチャイルドシートですが、正しく使用する事はできていますか?この記事ではチャイルドシートの種類や、法律でチャイルドシートの使用が免除される条件や違反した場合の罰則など、さまざまな情報をご紹介いたします。

法律上でのチャイルドシートの使い方・罰則・何歳まで必要?
目次
  1. 法律上での幼児用チャイルドシートの使い方
  2. チャイルドシートの使用に関する法律
  3. 新生児が退院する時のチャイルドシートは?
  4. 抱っこをして乗用車に乗るのは危険です
  5. 助手席でチャイルドシートを使用する際に気を付けることは?
  6. 法律では何歳までチャイルドシートが必要なのか
  7. 6歳を超えたらチャイルドシートを使わなくて良い?
  8. 法律上でのチャイルドシートからジュニアシートへの変え時
  9. 法律でのタクシーでのチャイルドシートの使い方
  10. 法律でチャイルドシートの使用義務が免除される時
  11. 元々シートベルトが付いていない車などチャイルドシートを固定できない構造の場合
  12. 車の大きさに対して子供の乗車人数が多く人数分固定できない場合
  13. 病気や怪我などの理由で療養上使用が適さない場合
  14. 著しい肥満など身体的な理由から使用するのが困難な場合
  15. 授乳やオムツ替えなどのお世話を行っている場合
  16. バスやタクシーに乗車する場合
  17. 法律でのチャイルドシートでの授乳の仕方
  18. 友達の子供を急に乗せたい時のチャイルドシートはどうする?
  19. チャイルドシートの使用率はどのくらい?
  20. 法律に沿わないチャイルドシートの使い方をした場合の罰則
  21. チャイルドシートはどこで買える?
  22. チャイルドシートを使用せずに交通事故に遭った場合どうなる?
  23. チャイルドシートは正しく使用されていないと効果を発揮できません
  24. チャイルドシートは赤ちゃんや子供の命を守るためにあります

法律上での幼児用チャイルドシートの使い方

チャイルドシートとは、法律上では幼児用補助装置または幼児拘束装置(CRS)と呼ばれるもので、自動車に乗っている時に起きた事故の衝撃から赤ちゃんや子供を守るために座席に取り付ける乗員保護装置の事です。市販されているチャイルドシートの種類は、大きく分けて以下の3つがあります。

なお、法律上ではそれぞれのシートを使用する時期は特に指定されていません。また、これらのチャイルドシートで設定されている月齢や年齢はあくまで目安です。実際にはチャイルドシート毎に使用できる身長と体重が指定されていますので、使用する際には必ずチャイルドシートの使用対象を確認し、子供の成長に合わせたものを用意しましょう。

ベビーシート(乳幼児用ベッドタイプ)

ベビーシートは、新生児~生後約10か月頃までの乳児に使います。大抵のベビーシートは後ろ向きで取り付けるようになっているのが特徴です。

乗っている時の赤ちゃんの姿勢については法律で定められてはいませんが、低月齢の赤ちゃんはフルリクライニングのベッドのように寝かせた状態で乗せてあげるものが主流で、特に首の据わっていない赤ちゃんには専用のクッションが用意されている商品もあります。

ベビーシートの中には、取り外してクーファンやラック代わりにできるようになっているものや、ベビーカーにセットしてそのまま連れ出せるようになっているものなど、さまざまなタイプが発売されています。

チャイルドシート(幼児用シートタイプ)

チャイルドシートは生後約10か月~4歳頃までの乳幼児期に使います。チャイルドシートはベビーシートと違い前向きに取り付けるようになります。

また、使用する時期は法律では定められていませんので、中には新生児期から4歳頃まで使えるロングユースなチャイルドシートも数多く販売されています。成長に合わせてチャイルドシート自体を付け替えるものや、シート部分が回転して後ろ向きにも前向きにも使えるようになっているものまでさまざまなタイプが販売されています。

チャイルドシートはほとんどのものが5点式のハーネスタイプのベルトになっており、動きたがる幼児でも抜け出しにくい作りになっています。

ジュニアシート(学童用シートタイプ)

ジュニアシートは、4歳頃~10歳頃までの子供に使います。ベビーシートやチャイルドシートとは違い、ジュニアシートは大人用のシートベルトを使って子供を固定します。
 
ジュニアシートの形に法律上の決まりはありませんので、座布団のように子供の座高の高さを調節するだけのものや、背もたれやテーブルなどが付いた多機能なものまで、さまざまな種類のものが販売されています。

チャイルドシートの使用に関する法律

道路交通法の第七十一条の三の3項で、「自動車の運転者は、幼児用補助装置を使用しない幼児を乗車させて自動車を運転してはならない」と定められています。この「幼児」とは6歳未満の子供の事をさしていますので、法律上でチャイルドシートの使用義務があるのは6歳未満です。6歳未満の子供を自動車に乗せる時には、必ずチャイルドシートを使用しましょう。

新生児が退院する時のチャイルドシートは?

道路交通法上、6歳未満の子供を自動車に乗せる時にはチャイルドシートの使用義務があります。そのため法律上、生まれたばかりの新生児にもチャイルドシートの使用義務が発生します。

もしも新生児をチャイルドシートに乗せないまま自動車を運転してしまうと、法律違反となり点数が1点加点されます。また、もし交通事故が起きた場合には新生児の赤ちゃんを危険な目に合わせてしまう事になります。

しかし、生まれたばかりの赤ちゃんがチャイルドシートに乗せられるのを嫌がって大泣きしてしまうケースや、初めての子供で大人がチャイルドシートの使用に慣れていないケースなどでは、赤ちゃんをチャイルドシートに乗せるのにどうしても手間取ってしまう事があります。

新生児が退院する前にやっておくべきことは?

赤ちゃんが退院する前にはチャイルドシートを用意しておくのはもちろんの事、必ずチャイルドシートの取り扱い説明書をよく読み、装着方法を練習しておくようにしましょう。素早くチャイルドシートを装着する事ができれば、赤ちゃんがぐずるリスクを減らす事ができます。

また、どうしてもチャイルドシートの装着に自信がない場合には、タクシーで帰宅するという方法もあります。法律上、タクシーにはチャイルドシートの使用義務はありませんし、プロのドライバーに送迎をお願いした方がより安全に帰宅できると言えるでしょう。

タクシーが無理な場合はバスを利用するという手段もあります。バスもタクシーと同様に、法律上チャイルドシートの使用義務はありません。

抱っこをして乗用車に乗るのは危険です

子供をチャイルドシートに乗せずに大人が抱っこしていた場合も当然、法律違反となり点数が1点加点されます。

また、交通事故が起きた際に大変危険です。時速40kmで正面衝突した場合でのエネルギーは30Gもあると言われており、体重が10kgの子どもではおよそ30倍の約300kgの力が加わってしまいます。そうなると、力の強い大人でも子供を守る事は不可能です。

シートベルトをしていた大人だけが助かり、抱っされていた子供が車外放出されてしまった交通事故の例もあります。子供を抱っこして自動車に乗るのは絶対にやめましょう。

助手席でチャイルドシートを使用する際に気を付けることは?

チャイルドシートを助手席で使用することは法律上禁止されておりませんので、取り締まり対象外です。しかし、チャイルドシートを助手席で使用するには危険な点が多く、注意が必要です。

交通事故の際に最も危険な座席は助手席!

政府の統計によって、乗用車で衝突などの交通事故が発生した際には、運転席よりも助手席に座っていた人の方が死亡する確率が高い事が分かっています。もしも助手席で子供がきちんとチャイルドシートに座っていたとしても、後部座席よりも助手席の方が危険度は高いと言えるでしょう。

助手席の子供に気を取られてしまいがち

特に小さな幼児を乗せている場合では、子供が大きな声で泣き叫んでしまったり運転手の服を引っ張ったりなど、どうしても運転に集中ができなくなってしまう事が多々あります。また、わき見運転の原因にもなりかねません。

必ず助手席側のエアバッグをOFFにしておく

エアバッグは事故の際に人の命を守る安全装置の一つですが、あくまで標準的な身長や体格の大人を想定したつくりとなっています。そのため、子供の使用には適しません。

勢いよくエアバッグが開いた際、子供ではその衝撃に耐えられない場合があります。また、エアバッグと座席に頭部が圧迫されて窒息する恐れもあります。

もしも事情があってチャイルドシートを助手席で使用する際には、必ず助手席側のエアバッグをOFFにしておきましょう。

チャイルドシートは運転席側の後部座席で使用するのがベスト!

法律上ではチャイルドシートの取り付け場所に規定はありません。しかし、交通事故になってしまった時に一番生存率が高いのは、運転席側の後部座席です。チャイルドシートの取り付け場所を考える際には必ず念頭に置いておきましょう。

法律では何歳までチャイルドシートが必要なのか

車に乗車中の交通事故での衝撃から赤ちゃんや子供を守るチャイルドシートですが、法律で新生児から6歳未満の子供を乗せる時には必ず使用する義務があります。従って、法律上では6歳以上の子供にはチャイルドシートの使用義務はありません。

6歳を超えたらチャイルドシートを使わなくて良い?

法律上6歳以上の子供にはチャイルドシートの使用義務はありませんが、安全を考えれば6歳以上であってもチャイルドシートを使用した方が良いと言えるでしょう。

乗用車に取り付けられている一般的なシートベルトは、身長約140cm以上の体格の人が使用する事を想定して作られています。6歳ですとまだ身長が140cmに到達していない子供の方が多く、チャイルドシートなしではシートベルトを安全に使用する事ができません。

身長140cm未満であればチャイルドシートを使用した方が安全!

身長が140cmに達していないと、シートベルトの肩ベルトが子供の首に、腰ベルトが子供のお腹のところに来てしまいます。その場合、交通事故の時に子供の首が圧迫されて骨折してしまったり、内臓が損傷してしまうなど、重大なダメージを負う事になりかねません。例え法律上では使用義務はなかったとしても、子供の安全を第一に考えるならば身長が140cmを越えるまではチャイルドシートを必ず使用した方が良いでしょう。

法律上でのチャイルドシートからジュニアシートへの変え時

法律上、チャイルドシートからジュニアシートへの変え時は定められていません。ジュニアシートは子供の年齢や体格で使用するかどうか判断します。

まずほとんどのジュニアシートは、3歳頃で体重15kg、身長100cmくらいからの使用が推奨されています。しかし、もし年齢が3歳であったとしても、体格がジュニアシートに設定されている身長や体重に満たない場合は安全が確保されませんので、大きくなるまでは引き続きチャイルドシートを使用するようにしましょう。

また、ジュニアシートには座面の高さを上げるだけのものや背もたれの付いたものなど、さまざまなタイプがあります。近年では2歳頃から使えるものも発売されました。もしもチャイルドシートからジュニアシートへの変更を考えているのであれば、ジュニアシートの使用年齢に法律上の決まりはありませんので、子供の体格にあったものを用意してあげるようにしましょう。

法律でのタクシーでのチャイルドシートの使い方

道路交通法施行令第二十六条の三の二の三項で、タクシーやバスに乗る際には法律上チャイルドシートの使用義務は無いと定められています。しかし、プロのドライバーの運転であっても防げない交通事故があるのは事実です。あらかじめ長距離をタクシーで移動する事が分かっている場合などでは、事前にチャイルドシートを準備しておいた方が良いでしょう。

タクシーに乗車する際に自分で用意したチャイルドシートを使用したい時には、必ず事前予約する時にタクシー会社に一度確認を取っておきましょう。また、タクシー会社によってはチャイルドシートの貸し出しを行っている場合もあります。その点も、事前予約の際に確認を取っておくと良いでしょう。

法律でのレンタカーやカーシェアリングでのチャイルドシートの使用義務は?

法律上、レンタカーやカーシェアリングではチャイルドシートの使用義務は発生します。6歳未満の子供を乗せる際には必ずチャイルドシートを準備しましょう。

また、レンタカーの会社によってはチャイルドシートの貸し出しを行っている場合があります。必ず一度確認を取っておきましょう。なお、カーシェアリングでは貸し出しは行っていない会社がほとんどですので注意が必要です。

法律でチャイルドシートの使用義務が免除される時

法律上、チャイルドシートは6歳未満の子供に使用義務がありますが、法律によって一部の条件下ではチャイルドシート使用の免除が認められていいます。

元々シートベルトが付いていない車などチャイルドシートを固定できない構造の場合

古い年式の乗用車で元々シートベルトが付いていないなど、構造上チャイルドシートが取り付けられない車であれば、法律上チャイルドシートの使用が免除されます。しかし、法律上では免除されていても交通事故の際に危険な事には変わりはないので、新しくシートベルトを取り付けたり車自体を買い替えるなどして、可能な限りチャイルドシートを使用するようにしましょう。

車の大きさに対して子供の乗車人数が多く人数分固定できない場合

チャイルドシートは場所を取りますので、子供の人数が多すぎるとチャイルドシートが乗り切らない場合があります。その時には乗せられるだけ多くのチャイルドシートを使用していれば、残りの子供のチャイルドシートの使用が法律上免除されます。

なお、車に乗車できる子供(12歳以下)の数は法律上、「(車の定員数-大人の数)×1.5」人までです。5人乗りの車であれば運転者の他に子供が6人、8人乗りの車であれば運転者の他に子供が10人です。それ以上の人数を乗せてしまうと法律違反となってしまいますので注意しましょう。

病気や怪我などの理由で療養上使用が適さない場合

子供が大怪我を負っていたり、病気を患っていてチャイルドシートに子供を乗せるのが困難な時は、法律上チャイルドシートの使用が免除されます。なお、怪我や病気の時でもチャイルドシートを普通に使用できる場合は法律上チャイルドシートの免除の対象となりませんので、子供の様子を見ながら可能な限りチャイルドシートを使用するようにしましょう。

著しい肥満など身体的な理由から使用するのが困難な場合

子供が著しく肥満体型な場合など、チャイルドシートを安全に使用できない場合は法律上チャイルドシートの使用が免除されます。チャイルドシートを使用する事によって健康を害してしまう可能性があるのが大きな理由の一つです。

授乳やオムツ替えなどのお世話を行っている場合

乗用車が走行中に、やむを得ず授乳やおむつ替えを行わなければならなくなった時には、法律上チャイルドシートの使用が免除されます。しかしそれは本当にやむを得なかった場合のみで、可能であれば乗用車を駐車もしくは停車した後での授乳やおむつ替えが推奨されています。

また、法律上は問題ないとしても安全を考えれば停止した車内でお世話をしてあげるのがベストですので、赤ちゃんが泣いてしまった時には安全に停車できる場所をすぐに探すようにしましょう。

バスやタクシーに乗車する場合

路線バス、貸切バス、タクシーなどの乗り物は法律上「一般旅客自動車運送事業」と設定されていて、それらに子供を連れて乗る場合にはチャイルドシートの使用は免除されます。しかし、法律上は免除されていたとしてもチャイルドシートなしでは交通事故の際に危険な目に合わせてしまいます。走行中はもしもの時のために、大人は子供から目を離さないでしっかりと支えてあげるようにしましょう。

赤ちゃんとバスに乗る時はどうすればいい?

法律での決まりはありませんが安全上、赤ちゃんとバスに乗る時にはできるだけ抱っこひもかベビーカーを用意するようにしましょう。路線バスにはシートベルトは付いておりませんので、大人が座席に座れた時には膝の上に赤ちゃんをしっかりと抱いて乗せてあげます。高速バスにはシートベルトが付いていますので、大人がシートベルトを締めて赤ちゃんは膝の上で抱っこしてあげます。

もし路線バスで大人が座席に座れなかった時は、大人はつり革や取っ手に掴まって倒れないように立ち、赤ちゃんは抱っこひもに入れてあげましょう。

ベビーカーで乗るのであれば、路線バスのシートに付いているベビーカーを固定するためのベルトにベビーカーのタイヤを固定させます。固定させないままですと、万が一バスが急ブレーキや急ハンドルを行った際にベビーカーが転がって行ってしまいます。

赤ちゃんとタクシーに乗る時はどうすればいい?

法律での決まりはありませんが、赤ちゃんとタクシーに乗る際には大人がシートベルトを締めて赤ちゃんは膝の上でしっかりと抱っこしてあげましょう。抱っこひもに入れてあげるのも良い手段です。

タクシー会社によってはタクシーの事前予約の際にチャイルドシートを貸し出ししてくれるところもあります。貸し出しを希望する際には一度タクシー会社に確認を取りましょう。また、タクシー会社によっては自分で用意したチャイルドシートを取り付けさせてくれる場合もあります。その場合でも、可能かどうか必ず事前に一度タクシー会社に確認を取りましょう。

国交省の許可を得た特定非営利活動法人(NPO法人)等が運送を行う場合

特定非営利活動法人(NPO法人)などが運送を行う場合も、法律上チャイルドシートの使用が免除されます。例えば、災害時に派遣されたミニバスやいわゆる過疎バスなどがこれに当たります。なお、法律上ではチャイルドシートの使用が免除されていますが、その分子供の安全には十分に配慮して乗車するようにしましょう。

医療機関や官公署などへ応急救護のために緊急搬送する場合

救急車などの緊急車両や自家用車で医療機関や官公署などへ応急救護のために緊急搬送する場合も、法律上チャイルドシートの使用が免除されます。例えば夜中に急に子供が発熱して自家用車で救急外来へ向かう際や、迷子の子供を保護して警察署へ向かう際などにも、法律上チャイルドシートの使用義務は免除されます。

しかし、法律上はチャイルドシートの使用は免除されますが、その分子供の安全には十分に配慮するようにしましょう。

大人用のシートベルトを適切に使用できる体格である場合

大人用のシートベルトは身長140cm以上の人が使用する事を想定して作られていますので、例え6歳未満であっても身長が140cm以上あり大人用のシートベルトを適切に使用できるのであれば、法律上チャイルドシートの使用が免除されます。またその場合は、必ず大人用のシートベルトを装着して乗車するようにしましょう。

法律でのチャイルドシートでの授乳の仕方

法律上、乗用車が走行中であってもやむを得ず授乳をしなければならない時は、運転者以外がチャイルドシートから赤ちゃんをおろして行っても良いという事になっています。しかし、安全の面で考えれば走行中の授乳は大変危険ですので、なるべく安全な場所で駐車もしくは停止してから行うようにしましょう。

なお、「赤ちゃんがぐずってあやすため」というのはやむを得ない理由にはなりませんので、法律上チャイルドシートは引き続き使用義務があります。もしも乗用車の走行中に赤ちゃんがぐずってしまった時には、すぐに安全に駐車や停車できる場所を探すようにしましょう。

友達の子供を急に乗せたい時のチャイルドシートはどうする?

「友達の子供を急に乗せる事になった」などの状況下であったとしても、免除される条件を満たしていないのであれば法律上チャイルドシートの使用義務はありますので、必ずチャイルドシートに乗せるようにしましょう。

友達の子供を乗せるのであれば友達にチャイルドシートを用意してもらったり、自分の子供を友達の車に乗せてもらうのであればチャイルドシートを持参したりと臨機応変に対応しましょう。

チャイルドシートに乗せていない状態で乗用車を走行させた場合、法律違反となり運転者に罰則が科せられます。またもしも万が一交通事故にあった場合、子供にも大人にも大きなダメージを負う事になります。必ず法律を守って、チャイルドシートを正しく使用するようにしましょう。

チャイルドシートの使用率はどのくらい?

2017年に日本自動車連盟(JAF)と警察庁が共同で行った調査によって、法律上チャイルドシートの使用が義務付けられている6歳未満の子供全体でのチャイルドシートの使用率は64.1%で、前年よりも使用率が減っている事が分かりました。

また、1歳未満でのチャイルドシートの使用率は87.1%なのに対して、5歳でのチャイルドシートの使用率は40.9%でした。このように、年齢が高くなるにつれて使用率は低下する傾向にあります。

法律で6歳未満の子供にチャイルドシートの使用義務があるのは、子供たちを交通事故の危険から守る目的があります。子供を乗せて乗用車を運転する際には、必ずチャイルドシートを使用するようにしましょう。

法律に沿わないチャイルドシートの使い方をした場合の罰則

法律に沿わないチャイルドシートの使い方をした場合、もしくはチャイルドシートが必要なのに使用しなかった場合、法律の「幼児用補助装置使用義務違反」となり違反点数は1点、罰金(反則金)はなしの罰則となります。また、車にチャイルドシートを取り付けていたとしても、子供が着座していなければ当然法律違反となり違反点数が1点加点されます。

なお、1点でも違反点数が加算されるとゴールド免許ではなくなります。また6点で免許停止、15点で免許取り消し処分となります。必ず法律を守ってチャイルドシートを正しく使用するようにしましょう。

チャイルドシートはどこで買える?

チャイルドシートの購入方法についての法律での規定はありません。チャイルドシートはベビー用品店や大型スーパー・デパート、カー用品店などの実店舗で購入できるのはもちろんのこと、Amazonや楽天などのネットショップでも購入する事ができます。

実店舗であれば見本を実際に見て購入する事ができ、通信販売であれば豊富な種類の中から商品レビューを参考にして購入できるなど、それぞれのメリットがありますので自分にあった方法で購入をするようにしましょう。

また、チャイルドシートをあまり使う機会が無いのであればレンタルをするという手段もあります。しかし、チャイルドシートはオムツ漏れや飲み物をこぼしたりなど汚してしまうことが多いので、使用頻度が高いのであればチャイルドシートはレンタルするよりも購入をした方が良いでしょう。

中古品の購入は安全基準の満たしたものを

国土交通省で定められているチャイルドシートの安全基準の「Eマーク」は、2012年6月30日以前と以降で安全基準が異なっています。中古品を購入する際には、生産年数と2012年7月以降のEマークがあるかを必ずチェックするようにしましょう。

また、可能であればチャイルドシートを使用していた乗用車での事故歴の有無を確認しておきましょう。もしも事故があった場合、チャイルドシートの衝撃吸収材の効果が弱まっている可能性があります。

チャイルドシートにはそれぞれ適合車種があります

法律上の決まりはありませんが、チャイルドシートにはそれぞれの商品に適合車種があり、適合しない車にはチャイルドシートを正しく取り付けられない可能性があります。また、同じ車種でも年式によっては取り付けられない場合など、さまざまなパターンがありますので、必ずメーカーのホームページやチャイルドシートの取扱説明書を確認してから購入をするようにしましょう。

特に、外国製のチャイルドシートであったり車が外国産のものである場合は適合車種が限られてくる可能性がありますので、購入する前に必ず確認しておくようにしましょう。

チャイルドシートを使用せずに交通事故に遭った場合どうなる?

これは、日本自動車連盟(JAF)が行ったチャイルドシート不使用の場合の衝突実験の動画です。ダミーの赤ちゃんは後部座席で大人に抱っこされていましたが、衝突の衝撃で大人の腕から飛び出し、前の座席にぶつかってしまいました。跳ね返された様子から、相当な力(G)が加わっているのが見て取れます。

このように小さな体の赤ちゃんであっても、抱っこでは事故の衝撃から赤ちゃんを守ることはできません。必ず法律を守って、チャイルドシートを正しく使用するようにしましょう。

チャイルドシートは正しく使用されていないと効果を発揮できません

これは、日本自動車連盟(JAF)が作成したチャイルドシートの正しい使用方法についての動画です。これを見れば、チャイルドシートが正しく取り付けられているかどうかや、ベルトの正しい位置などが分かるようになっています。

日本自動車連盟(JAF)と警察庁が共同で行った調査により、チャイルドシートを正しく設置している乗用車は全体のわずか40.7%だという事が分かっています。およそ3台に2台は間違っているという結果です。正しく取り付けられているかどうか、もう一度取扱説明書をよく読んで確認してみましょう。

また、正しく着座していた子供は全体の48.1%でした。特に1~3歳ほどの幼児ですとチャイルドシートから出たがってベルトを肩から外してしまったりします。それではチャイルドシートの効果が発揮できませんので、例え法律違反ではなかったとしても、必ず正しい使用方法で座らせるようにしましょう。

チャイルドシートは赤ちゃんや子供の命を守るためにあります

日本で6歳未満の子供にチャイルドシートを使用する義務が法律で定められたのは、2000年の4月1日でした。それ以降チャイルドシートの使用率は上がり、2002年からは幼児の死亡重傷率は減少傾向にあります。

法律でチャイルドシートの使用義務が定められていますが、それよりもチャイルドシートは赤ちゃんや子供の命を守るためのものだという事を忘れず、子供を乗用車に乗せる時には必ずチャイルドシートを使用するようにしましょう。

初回公開日:2017年11月09日

記載されている内容は2017年11月09日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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