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初心者の雪道運転|コツとテクニック・タイヤについて・注意点

更新日:2024年03月25日

初めて雪道を運転するけど雪道の運転方法がわからない方は必見です。雪道を安全に走るために何が必要なのか、じょうきょうべつではどのように走ればよいのかを解説していきます。また雪道はどのようなタイヤを選べばよいかなど、初めて雪道を走るうえで必要なことがわかります。

初心者の雪道運転|コツとテクニック・タイヤについて・注意点

初心者の雪道運転のコツとテクニック

雪道を運転したことが無い人は、雪道で車がどのような動きをするのか想像ができないでしょう。雪道の運転は、通常の運転方法とは全く違う感覚での運転が必要です。

一般的に急の付く下記の運転は雪道では禁物です。

①急発進。

②急ハンドル。

③急ブレーキ。

このような運転をすると車はどのような挙動をするのか解説していきます。

急発進

車を雪道で急発進させると、駆動輪が空回りし前に進みません。またリア駆動車は、急発進させるとリアが左右に振れて車の制御が難しくなります。FF車で急発進させると、ハンドルをしっかり握っていてもハンドルが左右に振られます。

急ハンドル

急ハンドルを雪道で行えば、車は曲がる方向に進めずにそのまま真っ直ぐに進むか、リアがハンドルを切った方向と逆に振り出されスピンするでしょう。

急ブレーキ

最近の車はABSが標準装備となりました。ABSの仕組みは、タイヤがブレーキによりロックするのを感知して、タイヤがロックしたらブレーキを緩める操作をして、停止距離を短くする装置です。

しかし雪道で急ブレーキを踏むと、このABSが制動距離を伸ばします。圧雪路面や凍結路面のような低摩擦路面では、ABSの介入が入りっぱなしになります。それによりタイヤの回転がいつまでも止まらず、結局は停止距離を非常に長くする現象が発生します。

雪道運転講習

雪国の地域の中には、雪道やアイスバーンでのドライビングレッスンを開催します。北海道や新潟県、長野県などでは、実際に車を走らせて雪道やアイスバーンの体験ができます。

全国のJAFでも雪道の対策や、運転方法についてネットにて情報を発信しているので参考にするのがよいでしょう。

FF車の雪道運転

FF車は雪道での発信は、FR車より優れています。しかしコーナリングは少しテクニックが必要になります。

FF車で雪道のカーブを曲がる際、アクセルを踏みながらハンドルを切ると、車が前に進もうとする力が曲がる力より勝ってしまい、思うように曲がることができません。そこで、カーブ侵入までに十分に速度を落とし、アクセルから足を放した状態でハンドルを切っていくと曲がることができます。曲がらないからとアクセルを踏んでしまうと、逆効果で全く曲がらなくなります。

速度

最近の車は色々なドライビングアシスト機能が付き性能が良くなりました。またスタッドレスタイヤの性能向上で、直線道路を走っていると意外に安定した走りができるので、スピードが思った以上出ていることがあります。しかし、スピードが出てれば、とっさの時に急ブレーキを踏んだり急ハンドルになる可能性が高くなり、車の挙動が安定せずにスピンをしてしまいます。また、スピードが出ていると、雪のギャップでハンドルを取られて慌てることにもなりかねません。

雪道で、制限速度までスピードを出すことは非常に危険です。重要なのは雪道ですぐにとまれる速度以上は出さない事です。走っている積雪路の雪の状態で出せるスピードも変わってきます。

圧雪路より凍結路の方がより滑りやすいので、出せるスピードは圧雪路の半分以下です。路面状況は刻々と変化しますので、無理なスピードは出さないことが安全運転の基本になります。

わだち

雪が多く降るとわだちができます。雪の降った当日はわだちを外さないように走るのが良いでしょう。わだちを外れれば、ハンドルを取られたり、積雪が多いと雪にはまり動けなくなります。

翌日以降、路面が凍結してきた場合は、わだちは危険になります。特に寒冷地では雪が日中溶けて夜間に凍結するので、わだちが凍結路面になる事が多いです。わだちが凍結している時は、その周りの柔らかい雪の上を走るとグリップしてうまく走れます。真ん中の車の走っていない部分や、路肩の部分を走ると良いでしょう。しかし、側溝には注意てください。

さらに日にちが経つと、寒冷地ではわだちがすべて凍結して、車がズルズル滑る事があります。このような場所は特に大きな建物などの日陰に多く見られます。このような場所では、最徐行で車の動きに注意して走ります。車が予期せぬ方向に滑ったときでも慌てずに、直ぐに止まれるようにしましょう。

:坂道

雪の坂道を運転する場合、上り坂と下り坂では運転方法は違います。

上り坂では、途中で止まると再度発進できない事があります。特にこれはFR車で多く起こる現象です。FF車でも積雪が深い場合や、凍結していたり、勾配が急な場合は坂の途中で止まると、再度発進できなくなります。

坂の途中に信号機がある場合は、勾配が緩い場所で止まるようにして、発進ができるようにするか、赤信号が見えていたらゆっくり走り、青になるタイミングを見計らって坂道を一気に登るようにします。狭い道では、常に道路の先を確認して対向車がきても慌てずにすれ違いができる場所を先読みしながら走りましょう。

下り坂では、車のスピードが非常に出やすくなりますから、低いギアにシフトチェンジしてゆっくり下ります。ブレーキをいつでも踏めるようにしておきます。一度滑り出すとなかなか止まれず、車はソリのように滑り落ちます。速度の出し過ぎは、ハンドルもブレーキも効かなくなりますので、雪道の下り坂は慎重に運転しなければなりません。

一般に4WD車は雪道に強いと言われます。それは4つのタイヤが地面を蹴り進むことができるからです。発進や上り坂には非常に強い4WDですが、それは駆動させ車を進ませる事に強いだけで、下り坂や止まる時にタイヤがグリップを失うことは他の車と何ら変わりがないので過信は禁物です。

エンジンブレーキ

下り坂を運転していて、速度を落とす時にブレーキと併用でエンジンブレーキを使います。

雪道の下り坂で、いきなり低いギアに入れてしまうと、タイヤが路面を掴み切れずに一瞬駆動輪が止まる現象が起きて滑ります。また、マニュアル車だとエンジンが止まってしまうことがあります。

雪道でエンジンブレーキを使用する場合は、下り坂に入る前にシフトダウンをしておきましょう。下り坂の途中では、シフトチェンジせずにフットブレーキでスピードを落とします。

サングラス

雪道を走行しているときに、周り全てが白いので道の境目がわからなくなり、とても危険です。またギラギラとまぶしく、太陽による路面からの反射光もあり運転しにくくなります。

そこでサングラスを着用しての運転が快適です。サングラスも色々なタイプがありますが、偏光サングラスを選ぶのが良いでしょう。偏光グラスはギラギラした光を除去するので周囲を把握でき、目の疲れを軽減できます。

雪道運転のタイヤについて

雪道を運転するには、それに合ったタイヤを装着する必要があります。スタッドレスタイヤ、スノータイヤ、オールシーズンタイヤが雪道で走行できますが、その中でもスタッドレスタイヤが雪道に一番適応したタイヤとなります。

ノーマルタイヤ

ノーマルタイヤは夏用タイヤです。乾燥路面や濡れた路面では、性能を発揮して走行できますが、雪道や凍結路面では全く役に立ちません。
冬の高速道路で、チェーン規制を行い料金所などでタイヤのチェックをしていますが、スタッドレスタイヤを履いているのか、それとも夏用タイヤなのかを見ています。夏用タイヤのまま積雪のある高速道路を走れば、車は制御不能となり大事故につながるからです。

夏用タイヤは雪道に全く対応できませんので、夏用タイヤで雪道を走ることは非常に危険です。少しの雪で走れるからと過信すると取り返しのつかない事になります。

スタッドレス

スタッドレスタイヤは、雪道や凍結路を走れるように専用に開発されたタイヤです。タイヤの溝の数が多く、タイヤのゴムが非常に柔らかいのが特徴です。

雪道や凍結路で滑る原理は、雪や氷とタイヤとの間にできた水の膜により滑りが発生します。雪や氷の表面にある水の膜を取り除くこと、または掴む事でタイヤをグリップさせています。

スタッドレスタイヤは雪道ではその性能を発揮できますが、乾燥路面では夏用タイヤよりグリップ性能が劣ります。乾燥した路面では制動距離が長くなりますから、スピードの出し過ぎに注意が必要です。

チェーン

タイヤチェーンは、夏用タイヤにもスタッドレスタイヤにも使用することができます。夏用タイヤでは急な降雪時に非常に重宝するでしょう。また勾配のきつい坂道ではスタッドレスタイヤにチェーンを装着すれば、安心して上り下りできます。ただし、タイヤチェーンを付けての走行は、スピードに注意しなければなりません。一般に鉄のチェーンは30Km/h以下で走行しないとチェーンが切れます。また乾燥路面になったら早めに外さないとチェーンは切れてしまいます。それぞれのタイヤチェーンに使用方法があるのでしっかりと熟読して使用しましょう。

いまは簡単装着のタイヤチェーンも販売されており、冬のドライブに1セットを車に乗せておけば安心です。

雪道運転の注意点

雪道の運転はゆっくりとした操作が大切です。雪や氷は非常によく滑りますからスタッドレスタイヤだからと過信しないことが重要です。いかに滑らないようにゆったりとした運転をするか、そしてもし滑ったらどう対処するか、運転をしながら車からのサインを、感覚を研ぎ澄ませて感じ取ります。

運転操作はすべてゆっくりとしたもので、急の付く運転は控えるようにします。発進は1速ではなく2速発進でスムーズになります。ブレーキはABSが付いていても、何回かに分けてブレーキを踏んで止まるようにすれば、後続車にも止まる事を伝えられ追突防止にもなります。ブレーキは普段より手前から慎重に踏むようにしましょう。

障害物があった時も、ABS付きの車両でしたらブレーキを踏んだままステアリング操作ができますから、慌てずに対処する心構えが必要です。

雪道の運転は慎重になるほど良い

雪道の運転は、通常と違い神経がすり減ります。慎重になり過ぎて悪いことはありません。周りがどんな運転をしていても、マイペースで自分の運転を守ることです。

最近の車は性能が良くなり車を滑らせないための制御が数多く取り付けられていますが、最終的に操作するのはドライバーです。どんなに性能の良いスタッドレスタイヤでも、運転方法で車は制御不能になることを忘れないようにしましょう。ゆったりと、急のつく運転をしないことが雪道を安全に走るコツです。

初回公開日:2017年11月01日

記載されている内容は2017年11月01日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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