車の排気量の3|税金/違い/ナンバー
更新日:2024年10月06日
車の排気量で自動車税額が決まる
車を持っている人には一年に一度、自動車税が課税されます。自動車税は、対象となる車の用途や車種、排気量で税額が決定されます。主に個人がマイカーとして所有する乗用車では、排気量で基準が決まります。
車を所有する際には切っても切れない必須の維持費となりますので、どのように算出されるかはぜひとも知っておきましょう。
車の排気量を表す単位
車の排気量とは、エンジンのシリンダー容量のことです。シリンダー内でガソリンを爆発させてパワーを取り出すことで車を動かしています。排気量が大きいほど一度に多くのエネルギーを取り出すことが可能となります。
車の排気量を表す単位としてよく使われるのがリットル(リッター)とccです。どちらも体積を表す単位で、1リットル=1,000ccとなります。
車の排気量と自動車税の関係
乗用車の自動車税基準年額を一覧にします。ちなみに排気量が660ccの軽自動車は、自動車税の代わりに軽自動車税が発生し、現在自家用乗用登録では年額10,800円となっています。
この税額に対し条件に応じ、エコカー減税による減税率や、13年以上経過後の重課税率15%が加算されます。
総排気量 | 自動車税年額 ※減税、増税前基準額 |
---|---|
1,000cc以下 | 29,500円 |
1,000cc超1,500cc以下 | 34,500円 |
1,500cc超2,000cc以下 | 39,500円 |
2,000cc超2,500cc以下 | 45,000円 |
2,500cc超3,000cc以下 | 51,000円 |
3,000cc超3,500cc以下 | 58,000円 |
3,500cc超4,000cc以下 | 66,500円 |
4,000cc超4,500cc以下 | 76,500円 |
4,500cc超6,000cc以下 | 88,000円 |
6,000cc超 | 111,000円 |
1,500cc超2,000ccクラスの自動車税
一般的な乗用車において、最も主流な排気量が1,500cc超2,000ccクラスではないでしょうか。トヨタのプリウスやヴォクシーなどもこのクラスに該当します。
このクラスでの自動車税基準年額は39,500円となります。
4,500cc超6,000ccクラスの自動車税
基本的に1,000ccから500cc刻みで設定されている自動車税ですが、4,500ccを超えると、6,000ccまでは全て同一のクラスとなります。特に高級車や大型SUVなどが該当するクラスで、トヨタのランドクルーザーなどがあります。
自動車税基準年額は88,000円となり、2,000ccクラスと比べて倍以上の税額が設定されています。
自動車税の上限額と車の排気量
乗用車における自動車税の上限額は6,000cc超の場合で、自動車税基準年額は111,000円となります。貨物車などではここまで高額になることはなく、このクラスが自動車税の上限額といえます。
なかなか該当する車種はないのですが、シボレーコルベットやランボルギーニアヴェンタドール、ロールスロイスファントムといった超高級輸入車が該当します。
こういった車を所有できる人には、自動車税額は気にならないのでしょう。
車の排気量3
現在はダウンサイジングターボやハイブリッドシステムなどで車の排気量は小さくなっています。しかし、過去には現在では考えられないような途方もない大排気量の乗用車が存在していました。今回、その中でも特に排気量の大きかった車を3台紹介します。
第3位 キャデラック デビル
1970年代に販売されていた、キャデラックのフルサイズセダン、デビルが第3位です。V8エンジンを搭載しており、その排気量は約8,200ccという巨大さです。この時代のアメリカ車はマッスルカーと呼ばれる車が特にで、排気量6,000cc級や7,000cc級が多数存在していました。
第2位 ダッジ バイパー
第2位もアメリカ車です。こちらは比較的最近の車でダッジのスーパースポーツクーペ、バイパーです。搭載するV10エンジンの排気量は約8,400ccです。トレーラーに搭載するようなエンジンを2シータークーペにねじ込んだ、アメリカ車らしいけどやり過ぎともいえる車です。
第1位 ブガッティ T41ロワイヤル
第1位は第二次世界大戦前までさかのぼり、1920年代後半に登場したブガッティT41ロワイヤルというフランス車です。ブガッティは現在にもシロンという超高級、超大排気量スポーツカーを作っています。
ちなみにシロンも排気量8,000cc、1,500馬力でお値段約3億円という驚きのスペックと価格ですが、T41ロワイヤルの排気量はなんと12,763ccです。歴史上最も大きく、高級な乗用車と呼ばれており、王侯貴族でも手が出ず、世界でたった3台しか売れなかった車です。
車の排気量が維持費に及ぼす影響
自動車税額は車の排気量で決まるため、維持費には大きな影響を与えます。しかしながら、車の維持費は税金だけではありません。税金以外の部分においても、一般的に排気量が大きくなるほど車の維持費は高額になっていきます。
まず、単純に排気量が大きくなるほど、車そのものの値段が上がっていきます。車のメインとなるエンジンが大きくなれば、その分コストがかかるためです。
そして一般的に車の排気量が大きくなるほど、車の燃費は悪くなります。車重に対して排気量が小さすぎる場合も燃費は悪化しますが、車が大きくなるほど燃費が悪いのはこのためです。
車の排気量でナンバーは変わるのか
車のナンバープレートで、陸運支局名の隣にある2桁や3桁の数字を分類番号と呼びます。その一番左にある数字が、乗用車では「3」、「5」、「7」のいずれかになります。
このうち、「5」、「7」は意味に違いはなく、5でいっぱいになると7が付くのですが、「3」だけは条件が異なります。いわゆる3ナンバーと呼ばれていますが、条件として全長4,700mm超、全幅1,700mm超、排気量2,000cc超のいずれかが該当する場合が「3」となります。
つまり、排気量が2,000ccを超えた場合はナンバーが変わります。しかし最近の車は排気量が小さくても、全幅1,700mm超のため3ナンバーとなっている車も多く、一概に排気量で変わるとは言えなくなってきました。
車の排気量はどこを見ればわかるのか
車の排気量がいろいろな影響を及ぼしていくことは紹介してきましたが、肝心の車の排気量はどこを見ればわかるのでしょうか。
グレード名などで排気量を類推することができる場合がありますが、正確な排気量は車検証に記載されています。車検証記載の排気量を基に自動車税額が決定します。そのため、車検証に4.01L(リットル)と記載されていた場合は約4,000ccですが、自動車税額は66,500円ではなく76,500円になるため注意が必要です。
車の排気量と馬力の関係
車の排気量が大きくなると、一般的にパワーが上がります。しかし、単純に排気量と馬力が比例するわけではありません。小排気量でもターボなどの過給機を使って馬力を大幅に上げることも可能です。
現在ではダウンサイジングターボといって、従来搭載していたエンジンサイズを小型化し、過給機でパワーを補う手法をとっている車も多く見られます。ハイブリッド車もモーターによるアシストを使うことで、必要な排気量を低くすることができます。
しかしながら、ゆったりと余裕のある加速は大排気量車ならではです。排気量を低く抑えると、低回転域でのパワー不足はどうしても出てきます。そのため、走行中の回転数も高めになりがちで、ゆったりした加速は難しくなります。
最後は好みの問題です
排気量が大きくなると維持費はかさみます。しかし、余裕のある加速など、大排気量車ならではのメリットもあります。
自動車メーカーはそれぞれの車のキャラクターに合わせて排気量を設定しています。排気量で車を選ぶことはあまりないのではないでしょうか。車を維持する上でのシミュレーションとして考える部分ですが、別に小排気量、大排気量どちらかが優れているわけではありません。最後は各ドライバーの好みの問題です。
初回公開日:2018年02月02日
記載されている内容は2018年02月02日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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