3ナンバーの車と5ナンバーの違い・税金・サイズ・維持費の目安
更新日:2024年10月28日
3ナンバーの車と5ナンバーの車の違いって?
車には一台一台固有のナンバープレートがあります。営業車でなく乗用車として使用している場合には軽自動車は黄色に黒の文字で、普通自動車は白地に緑色の文字で刻印されています。今回は、普通自動車の3ナンバーと5ナンバーの違いについてご紹介しましょう。
正式には3ナンバー車は「普通乗用自動車」、5ナンバー車は「小型乗用自動車」と呼ばれます。
3ナンバーの車の排気量って?
3ナンバーというと、高齢者の方には大きい車として意識されるでしょう。以前は3ナンバーの車は、総排気量が2500cc以上の高級車などに限られていました。現在では排気量の違いは無くなり、車幅(サイズ)で区分されるようになりました。排気量が2000cc以上であれば、サイズに該当すれば3ナンバーとなります。
排気量と総排気量って何が違うの?
排気量と総排気量とでは数字が違います。自動車税などは総排気量で税金が決まります。
排気量は一般的に呼ばれている車の排気量のことで1,500㏄や2,000㏄などと呼ばれ、車の購入に際して基準となる排気量です。対して総排気量は車のカタログなどに記載されている数字で実際に排出する数字を指します。
例えば、排気量が2,000㏄の車であっても実際の総排気量は1,998㏄という場合があります。四捨五入して桐のいい数字にしていると考えればよいでしょう。総排気量は車検証に記載されています。
3ナンバーの車のサイズって?
では、3ナンバーのサイズとはどのようなサイズを指すのでしょうか。下の表を見ると分かりやすいでしょう。
区分 | 基準 |
---|---|
全長 | 4,700㎜を超える |
全幅(ドアミラーのはみ出しを除く) | 2,000㎜を超える |
全長 | 2,000㎜を超える |
排気量 | 2,000㏄を超える |
車幅
3ナンバーの車の車幅は2,000㎜を超えるとなっていますが、これはボディーの幅だけに限りません。要は見た目の幅が2,000㎜を超えてしまうと3ナンバーになります。ミニバンなどに顕著な例となりますが、3ナンバー登録車と5ナンバー登録車があります。これはボディーに装着されているエアロパーツ(前後左右に樹脂製で取り付けるもの)があると5ナンバー枠から外れてしまうためです。
ルーフ部にルーフレール(キャリアなどを取り付けるベース)が装着されると同じことが起こる場合があります。ナンバー登録時にサイズが確定されますので、後付で装着する場合にはディーラー(販売店)に確認しましょう。
3ナンバーの車の税金の目安って?
3ナンバーの車は税金が高い、と考えている人が多くいるでしょう。車本体にかかる税金は大きく分けて2つあります。自動車税と自動車重量税です。この2つについてご紹介します。
自動車税
自動車税は、毎年1月1日時点で自動車を所有する人に対して課税されます。途中で車を手放したり、買い替えをした場合には還付される都道府県税です。では、3ナンバーの車にかかる税金はいくらなのでしょうか。
結論としては、自動車税の基準は総排気量にあります。先ほどご紹介したサイズとは異なりますので、注目しましょう。
総排気量 | 自動車税額(年額) |
---|---|
1リットル超1.5リットル以下 | 34,500円 |
1.5リットル超2.0リットル以下 | 39,500円 |
2.0リットル超2.5リットル以下 | 45,000円 |
2.5リットル超3.0リットル以下 | 51,000円 |
3.0リットル超3.5リットル以下 | 58,000円 |
3.5リットル超4.0リットル以下 | 66,500円 |
4.0リットル超4.5リットル以下 | 76,500円 |
4.5リットル超5.0リットル以下 | 88,000円 |
6.0リットル超 | 111,000円 |
総排気量でかなり違いがある
いかがでしょうか。1,000㏄クラスと6,000㏄クラスでは76,500円も違います。ちょうど4,000㏄クラスの車1台分です。かなり差があることがわかるでしょう。
外車などでは1,400㏄程度の排気量で3ナンバーのサイズの車も出回っています。3ナンバーではありますが、自動車税は34,500円となり、ちょっとお得感も感じるでしょう。
自動車重量税って?
次に自動車重量税ですが、これは新車を買ったときや車検を受けたときに課税される税金です。この自動車重量税のポイントは、自動車税のように総排気量ではなく、文字が記すように自動車の重さによって課税額が異なる点です。この税金は受益者負担として主に道路整備などに活用されています。また、低燃費のエコカーや身体障碍者用の車を購入する場合など、多様な減税があるのが特徴です。
3ナンバーの車の維持費って?
これまで見てきたように、3ナンバーの車といっても多様な組み合わせがあります。参考までに一例を挙げてみましょう。一般的な2,000㏄クラスの車で検証しましょう。自動車重量税や車検は1年に換算して算出しています。
種類 | 金額 |
---|---|
自動車税 | 39,500円 |
任意保険料 | 50,000円 |
自動車重量税 | 16,400円 |
車検 | 40,000円 |
合計 | 145,900円 |
他にも費用がかかる
いかがでしょうか。月換算では12,000円程です。これ以外にガソリンやオイル交換などの費用がかかります。通勤に高速道路を通行していればもっと費用が膨らみます。これは3ナンバーか5ナンバーかで大きな違いはありません。
3ナンバーの車の基準って?
さて、ここまで3ナンバーの車について触れてきましたが、いかがでしょうか。色々違いがあって頭が混乱している人のために、おさらいとして再度ご紹介します。
①3ナンバーの車は、車のサイズで決まり総排気量では決まらない
②同じ3ナンバーの車でも、総排気量の違いや車両重量により自動車税や自動車重量税に幅がある
この2点について覚えておきましょう。
3ナンバーの車って?
では具体的に3ナンバーで乗ることのできる自動車はどのようなものがあるでしょうか。
小排気量と高出力
自動車税の負担を減らすには、環境にもいいエコカーで排気量は少ない方がいいでしょう。加えて小排気量だとパワー不足で3ナンバーの大きな車体を操ることはできません。その矛盾する2つの点を両立させるモデルをご紹介します。
ホンダ ステップワゴン
ホンダで発売しているミニバンであるステップワゴンには、1,500㏄のターボエンジンが搭載されているモデルがあります。車体は3ナンバーサイズ(全長4,760㎜、全幅1,695㎜、全高1,840㎜)ですが、縦長のフォルムです。1,500㏄ですので自動車税は年額34,500円となり2,000ccのnエンジンを搭載したモデルに比べ、年5,000円10年間では50,000円もの差が出ます。
パワーも150psと2,000ccクラスと遜色ないもので、1,750㎏ある車体を引っ張るには十分です。
VW ゴルフトゥーラン
ドイツ車で有名なフォルクスワーゲンのゴルフトゥーランです。こちらもミニバンのカテゴリーに属します。3ナンバーサイズ(全長4,535㎜、全幅1,830㎜、全高1,670㎜)はステップワゴンと異なり、横にどっしりとしたフォルムとなっています。
エンジンは1,400ccのスーパーチャージャータイプのターボです。パワーは150PSとこちらも2,000㏄と遜色ない十分な能力を持っています。自動車税もステップワゴンと同じ34,500円です。
3ナンバーの車と4ナンバーの車の違いは?
話をもう少し進めてみましょう。3ナンバーの車と4ナンバーの車に関する違いです。4ナンバーは乗用として使用される自動車ですが、小型貨物自動車と呼ばれています。文字が示すように貨物を乗せる目的を持った自動車ですので、荷室が一定割合確保されています。
中には5人乗り、7人乗り、9人乗りなどがありますがシートは固定式ではなく折りたたむなどして荷室に変更ができる形状です。
内装も乗用車に比して簡素な内容になっているのが特徴です。ここで4ナンバーの車を一例挙げておきましょう。
4ナンバーは5ナンバーの小型乗用自動車とサイズ枠は一緒です。では、貨物自動車の3ナンバー枠はどうなるのでしょうか。正解は1ナンバーになります。4ナンバーや1ナンバーは自家用車であっても、貨物の載せるトラックとしての位置づけがあり、車検費用が毎年かかります。
ナンバーにとらわれない
以前は高級車の位置づけであった3ナンバーの車ですが、現在は車の車格で区分されています。小さな排気量でも3ナンバーを付けることができるようになりました。車選びの時には一つの基準になりそうなところですが、ナンバー以外に比較検討しなくてはならない多くのポイントがあります。
ライフステージが変わり、家族が増えたり減ったり高齢になったりと車を運転する皆さんの環境が変わると相応しくない車となる場合があります。日頃1人で乗っている車がミニバンであったりすると人によっては大きすぎて取り回しが面倒などといったこともあるでしょう。
ナンバーに捉われず、自分のスタイルに合った車を選択することが大切です。
初回公開日:2017年12月19日
記載されている内容は2017年12月19日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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