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車の暖房が効かない原因・燃費との関係・暖房の付け方

更新日:2024年11月18日

真冬にエンジンをかけて車の暖房を入れたのに、いつまで経っても冷たい風しか出てこないことがあります。寒い冬の朝に肝心の暖房が効かないようでは、車の運転もままなりません。そこで今回は、車の暖房が効かない原因と、その理由や暖房の使い方についてご紹介します。

車の暖房が効かない原因・燃費との関係・暖房の付け方

車の暖房が効かない原因は?

真冬の寒い日に、冷え切った車内に乗り込みエンジンをスタートさせて、さあ温めようとエアコンのスイッチを入れたのに、なぜか温風が出ずに暖房が効かないことがあります。車の中では、ほかの暖房も使えないため、ヒーターやエアコンが使えないと本当に困ります。

そこで、暖房が効かない冬場の緊急事態を避けるため、暖房が効かない原因と対策についてご紹介します。

暖房が効かずに送風口から冷たい風が出る理由は?

車の暖房は、エンジンの熱を利用して車内を暖める仕組みになっていますが、その仕組みのどこかに不具合がある場合、温風が出なくなります。実は、車に装備されているエアコンは、家庭に設置されている室内用の冷暖房エアコンと異なり、クーラーとして冷やすことしかできません。

では、車の送風口から温風が出ずに暖房が効かないのは、どういう原因があるのか、詳細にご紹介します。

車の暖房の仕組みはどうなっているの?

エンジンは、燃料を燃焼してエネルギーを取り出し、車が走る仕組みになっていますが、この時かなりの高熱を発します。この熱を冷やさないと、エンジンは熱を帯びすぎて動かなくなります。つまり、オーバーヒート状態です。

そこで、エンジンの周囲を包み込むように冷却する液体(クーラント)が循環する構造にして、エンジンの熱を奪い、ラジエターという放熱器にクーラントを循環させて、熱を発散させる冷却システムになっています。

車の暖房は、エンジンの熱を利用する構造で、エンジンの熱で温まったクーラントをヒーターコアという部品に送り、そこに空気を当てて、温まったエアをブロアモーターという送風機で車内に送り込むシステムになっています。

暖房が効かない原因はこれ?

このエンジンで発生した熱をやり取りするシステムの中で、どこかで不具合が生じると、車内に暖かい空気が送られなくなり、車の暖房が効かない状態になります。主に考えられる不具合は、以下の項目になります。

・サーモスタットの不良
・冷却水漏れ、ヒーターコアの故障
・ブロアモーターの故障

サーモスタットは、冬場などでエンジンを早く温めるため、クーラントの通路を閉じるパーツです。循環するクーラントが適正な温度になれば、バルブを開きクーラントを循環させますが、このバルブが故障して開いたままだと、冷えすぎの状態が続きます。

これを、オーバークールといいますが、ヒーターコアに温かいクーラントが循環しないため、車内の暖房が効かなくなります。

修理にいくらかかる?

ラジエター循環システムのどこかでクーラントが漏れて、ヒーターコアに十分な温水が回らない場合も暖房は効きません。同様にブロアモーターの故障も、温風が送り込めずに暖房が効かない状態です。ヒーターの故障は、車種や故障箇所によって異なりますが、上記の3つの故障の場合、修理代はいくらになるか一般的な価格をご紹介します。

修理内容修理代
サーモスタット交換10,000円前後
クーラント漏れ+ヒーターコア交換50,000円以上
ブロアモーター交換15,000円〜20,000円

また暖房が効かない場合、もっとも故障が疑われるのはサーモスタットの不良です。車が停車している状態なら水温計は上昇するのに、走行するとすぐに水温が下がり、暖房も効かなくなる時は、ほぼサーモスタットのトラブルです。修理代もそれほどかからないので、暖房が効かないと感じたら早めの修理をします。

車の暖房と燃費との関係は?

エアコンは、車内に吹き出すエアの湿気を取り除くので、ウィンドウの曇りを除去する機能があります。ただエアコンは、コンプレッサーという装置を、エンジンのパワーを用いて作動させるため、余分なエネルギーを消費します。夏場にエアコンを作動させると、燃費が落ちるのはそのためです。

夏は、車内のエアコン設定温度と、外気温にかなりの差があります。それだけ、温度差を生み出すために大きなエネルギーを消費するので、夏場にエアコンを使用すると、燃費は10%から20%ほど悪化します。

冬は、エンジン熱を効率良く利用するため、エアコンを入れてコンプレッサーを作動させても、燃費は夏ほど悪化せず、一般的に数%から10%以下とされます。

車の暖房の付け方とは?

車の暖房は、車内を暖めるだけでなく、車の走行全体にかかわる重要な役割も担っています。使い方次第で、安全運転や快適なドライブができるため、暖房の便利な使い方についてご紹介します。

ウィンドウが曇ったらどうするの?

車はヒーターから温かい空気が送られることで、車内を暖めます。しかし温かい空気は、湿気もたくさん含まれていることがあり、ウィンドウを曇らせます。そこで活用したいのは、エアコンです。

車のエアコンは、クーラーとしての機能しかないとお伝えしましたが、空気中の湿気を取り除く機能があります。つまり、車内のウィンドウが曇った時は、エアコンを作動させれば曇りを除去できます。もちろん、エアコンの温度設定を高くして、車内が冷えないようにして使用します。

雨の日や湿度の高い時は?

冬場でもエアコンを作動させれば、余計なエネルギーを消費することにかわりありませんが、雨の日や湿度の高い時や、さらに人の発する湿った呼吸でウィンドウは曇りがちになります。

そのような時は、エアコンのスイッチを入れ、車内に吹き出す温風の湿度を下げることをします。ただ乾燥しすぎるので、まめにエアコンのオンオフを切り替え、調整して使うよう心がけてください。

車の暖房で曇る場合の対策方法はあるの?

ウィンドウが曇る理由は、車内湿度が高いためです。そのため、エアコンを使い乾いて温かいエアで曇りを解消しますが、それでもウィンドウの曇りが十分に除去できないことがあります。ここでは、その対策をご紹介します。

ウィンドウデフロスターやデフォッガーを使う

車内のウィンドウの曇りで特に困るのは、フロントウィンドウが曇っている場合です。エアコンを入れても曇りが取れない時は、空調パネルのウィンドウデフロスタースイッチをオンにします。ウィンドウデフロスターは、エアコンで最大限にフロントウィンドウの曇りを除去する設定にされていて、乾いた温風がフロントウィンドウに集中して送風されます。

車内の空気を車内循環に設定していても、強制的に外気導入に切り替わり、より乾燥した車外の空気で車内の曇りを除去します。同様にウィンドウデフォッガーは、リヤウィンドウの曇りを、ガラス内部の電熱線でリヤウィンドウを暖め曇りを除去します。どちらも前方と後方の視界をクリアにするため、冬場の安全運転に欠かせない装置です。

曇り止めは拭き取りとケミカルグッズで!

ウィンドウの曇りは、空気中の水分が車内のホコリに付着して発生します。そこでウィンドウの内側をきれいに拭いておくと、曇りにくくなります。

対策方法として丁寧な水拭きでも可能ですが、フロントウィンドウに使用する油膜取りのケミカルスプレーを噴射して拭き取ると、より高い効果が得られます。

車の暖房の温度は?

ヒーターやエアコンの効き具合は、車によって大きな差があるため、設定温度も異なります。また、冬でも日射しの強い状況下で閉鎖された車内は温室状態になり、時にエアコンで冷やす場合もあります。

温かいも寒いも個人差があり、一概にいえません。ただ、冬場の車内の設定温度の目安として、25℃設定で快適な状態を探る方法があります。雨や雪が降ると湿度が高くなるので、曇り対策も含めて、エアコンとヒーターをうまく使い分けることで、快適な車内環境を心がけます。

車の暖房が臭い原因と対策方法とは?

冬場にエンジンをかけヒーターを入れた時、臭い温風が吹き出てくることがあります。この臭いニオイの原因を探り、解消する方法をご紹介します。

暖房で臭くなる原因を探ると?

夏に室内エアコンのスイッチを入れてかび臭いと感じることがありますが、車の煖房やエアコンの嫌なニオイも多くの場合はカビが原因です。カビが繁殖しているのは、フィルターやエボパレーターというエアコン内部の部品など、湿気が発生しやすい場所です。そこで対策として、フィルターやエボパレーターの交換がもっとも効果的です。

車内用消臭材を利用する方法もありますが、一時的な対策なので、パーツ交換がもっとも効果的な対処方法といえます。

暖房が効かない時は早めの対策で快適なカーライフにしよう

冬に車内暖房が効かないと、寒さで運転どころではなくなります。暖房が効かない理由は、簡単なパーツ交換で解消されることもあります。また暖房とエアコンが効かないと、曇り対策もできません。暖房やエアコンの効きが悪いと感じたら、早めの対策が快適なカーライフの最大の近道になります。

初回公開日:2017年12月22日

記載されている内容は2017年12月22日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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