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【地域別】有名な環状交差点・環状交差点の標識・通行方法

更新日:2024年06月25日

環状交差点とは、ラウンドアバウトともいわれている円形状の交差点です。日本では、2014年に普及し始めましたが、実際に通行したことがあるドライバーは、少ないのではないでしょうか。環状交差点のルールや標識、通行方法などとともに日本の有名な環状交差点をご紹介します。

【地域別】有名な環状交差点・環状交差点の標識・通行方法

日本の有名な環状交差点

環状交差点とは、ラウンドアバウトとも呼ばれている信号機のない円形状の交差点のことをいいます。環状交差点(ラウンドアバウト)は、イギリスで初めて取り入られた交差点です。当時は、交差点に進入する側が優先となっておりスピードを落とさず侵入することが可能で車が衝突してしまう事などが多く大きな事故に繋がってしまたこともありました。

そのために環状交差点は、一時減期減少してしまいました。しかし、1970年代に環状道路内優先というルールに変えられたことによってイギリスで再び環状交差点が復活しました。その後、欧米や諸外国で環状交差点は、数多く取り入れられています。日本では2014年に普及し始めました。2016年までに全国の52箇所で環状交差点が設置されています。

環状交差点とロータリー交差点の違い

日本でも円形の交差点を目にする機会は多いでしょう。しかし、その多くは、ロータリー交差点と呼ばれています。環状交差点とロータリー交差点の大きな違が交通ルールです。環状交差点では、内側を走行する車両に優先権があります。しかし、ロータリー交差点では、環状交差点とは逆でロータリー交差点に進入してくる車両に優先権があります。

ロータリー交差点は、環状交差点に比べ渋滞が起きやすいことが特徴でしょう。ロータリー交差点の代表格といえばフランスのパリにある凱旋門です。凱旋門は12本の道路と接している規模の大きなロータリー交差点です。そのため渋滞が起きやすくて走行する際は、周りの車両への注意が必要です。運転するのにとても難しそうという印象があるではないでしょうか。

日本の環状交差点

日本の環状交差点は、東北地方に多く導入されています。特に宮城県に環状交差点が多く存在します。環状交差点のメリットは、災害時に強いことが挙げられるでしょう。環状交差点には、信号が設置されておらず、地震などの自然災害発生時に交差点としての機能がストップすることが無いため車の渋滞や混乱を招く危険性が少ないメリットがあります。

日本では、2011年に東日本大震災があった際に多くの電力が制限されました。電力が制限されたことによって生活や交通に混乱が生じました。このことから信号交差点を環状交差点にすることで停電で車の混乱を招く不安がなくなります。実際に将来に発生することが予測されている東海地震の被害想定地域での環状交差点の関心が高まっています。

日本の有名な環状交差点

日本では、環状交差点という形状の交差点も言葉もまだ認知度は、低いでしょう。環状交差点を見かけた人もさほど多くないでしょう。しかし、最近では、アニメの一場面となったりと環状交差点は、徐々に知らてきています。現在では、島根県太田市の山陰道にて「ダブルラウンドアバウト」なるものが建設中です。今後、日本では、環状交差点が普及するでしょう。

埼玉

埼玉県で最初の環状交差点は、「須影環状交差点」です。須影環状交差点は、平成29年3月30日に開通された3差路の環状交差点です。警察官が地元の小学校で交通ルールを説明するなど地域が一体となって環状交差点に高い関心を持っています。信号がないために交通渋滞の解消やCO2の削減や騒音などが減るなどの効果も期待されています。

東京

東京都には、「桜ケ丘環状交差点」(住所:東京都多摩市桜ケ丘1-80)が存在します。桜ケ丘環状交差点になる前は、5差路の道路が集まってロータリーの形状の交差点でした。東京都で初めての交通交差点(ラウンドアバウト)に指定されています。また、スタジオジブリの映画で「耳をすませば」の舞台となったことでも有名なスポットです。

大阪

大阪府にある環状交差点は、堺市東区日置荘西町にあります。環状交差点になる前は、6差路の道路が集まってロータリーの形状の交差点でした。環状交差点内では、Uターンやスピードを出すことができないため大事故の減少に繋がっています。また、災害のときなど交通がスムーズに流れることや電力供給が少ないときでも交通に影響がでないメリットがあります。

新潟

新潟市初の環状交差点は、「西蒲区角田浜交差点」です。角田浜交差点は、以前から海水浴に訪れる人や角田山に登山や観光で訪れる車で混雑する道路だったため環状交差点を導入しました。変則的な道の繋がりだったこともあり、環状交差点することによって停止線による渋滞の解消や環状交差点の特徴でもある信号機がないため交通がスムーズになる効果があります。

愛知

愛知県豊田市では、東海環状自動車道鞍ヶ池スマートIC(国道475号)の新設にあわせて平成20年に設置されました。高速道路のインターチェンジを出た最初に設置されています。上り線と下り線分岐点に環状交差点があります。高速道路での逆走の防止などの効果も期待されています。また、東海環状自動車道の豊田藤岡ICの近くにも環状交差点があります。

広島

広島県広島市では、安佐北区可部東2丁目に環状交差点があります。車は、環状交差点に左折で進入して時計回りに徐行します。右回りのみの通行となり、正面衝突や右折車と直進車の事故も危険性が少なるでしょう。また、停電時に信号機が機能せずに事故や渋滞を招いてしまうことがなくなるというメリットがあります。

茨城

茨城県日立市では、常陸多賀駅前に環状交差点があります。駅前という立地条件から車の混雑などが解消される効果があります。また、歩行者も多く見られることから環状交差点の形状から車の減速が自然となされることから安全性が得られています。バスのターミナルや駅への車の送迎などの車を環状交差点を導入することで車の流れがスムーズになる効果があります。

静岡

静岡県の焼津市や浜松市、菊川市に環状交差点の指定を受けています。焼津市の環状交差点は、国土交通省の社会実験の対象となった環状交差点です。交通事故が多発していたために焼津市では、「山の手環状交差点」を社会実験して導入したところ大きな事故がなくなったという効果や交通の流れがよくなった効果が表れています。

石川

石川県には、多くの環状交差点が存在します。「白尾交差点」、「角田浜交差点」、「田上あじさい交差点」などの環境交差点があります。また、連立した環状交差点で有名な交差点が「大聖寺上福田町第1交差点」と「大聖寺上福田町第2交差点」です。2つの環状交差点は、道幅を狭くしたり、少しのカーブを入れて車のスピードが減速される構造で連立されています。

福島

福島県の県内初の環状交差点は、県道と町道が交わる釣師防災緑地の中心部になります。観光方面などにも防災緑地をアピールして景観の良さも印象づけることが期待されています。東日本大震災の津波被災地に整備された釣師防災緑地の環状交差点のために防災に強いことや交通事故の防止や渋滞などの緩和も期待されています。

環状交差点の標識とロータリーの標識

日本は、環状交差点の数もさほど多くないことから、環状交差点(ラウンドアバウト)の標識を実際に見たことのない人も多いのではないでしょうか。また、環状交差点に形状がよく似ているロータリーの標識もご紹介します。似ている2つの標識を見比べて再確認して見ることもいいのではないでしょうか。

環状交差点(ラウンドアバウト)の標識

環状交差点(ラウンドアバウト)の標識は、丸い青い色の標識に白い矢印が円を描くように記されています。環状交差点流入時は、一時停止をするか、速度を減速する必要があります。日本では、環状交差点の近くに止まれの標識がある場所とない場所があります。環状交差点内には、信号機がないことで交通の流れを妨げない効果があります。

ロータリーの標識

ロータリー交差点(円形交差点)は、四角形の黄色い色の標識に白い矢印が円を描くように記されています。ロータリー交差点は、必ずロータリー入口の場所に一時停止の標識が設置されています。また、ローターリーの交差点には、信号機が設置されていて交通を規制しています。必ず標識に従って一時停止などをしてロータリーに進入しましょう。

環状交差点(ラウンドアバウト)のルールとは

環状交差点は、円形状の信号のない交差点です。環状交差点には、通行する際にいくつかのルールがあります。まず、環状交差点の内側を通行している車が優先です。車を環状交差点に進入させる際は、車を左側に寄せながら徐行して環状交差点に進入するようにしましょう。

環状交差点の内側に入ったら時計回りに車を進行させましょう。環状交差点の端に近い部分に沿って徐行しながら運転しましょう。環状交差点から出る際は、左ウインカーを出して徐行して環状交差点の内の車の通行を妨げないように環状交差点から出るようにしましょう。

「ゆずれ」の法定外表示

日本では、環状交差点の入り口には、「ゆずれ」と書かれた法定外表示が設置されている場所があります。この「ゆずれ」の表示は、環状交差点内の車両が優先という意味です。もしも環状交差点内に車両が自分の方に向かってきていた場合は、決して一時停止をする必要はありませんが、速度を減速し環道内の車両に道を譲らなければなりません。

イギリスでは、「give way」、アメリカでは、「yeild」という標識が立っています。これはどちらも「ゆずれ」という意味です。決して一時停止する必要はなく環道内を走行する車両がいなければそのまま進入してもよいということです。

環状交差点での違反

2013年に道路交通法で環状交差点の走行方法が定められています。環状交差点がまだ身近な交差点の形状でないためにどのような走行が違反になってしまうか知らない人も多いのではないでしょうか。環状交差点での違反は、大きく分けて3つあります。

普通車の場合は、青キップで「環状交差点通行車妨害」反則金7,000円と違反点数2点、「環状交差点安全進行義務違反」反則金9,000円と違反点数2点、「環状交差点左折方法違反」反則金4,000円と違反点数1点があります。反則金や違反点数のペナルティもあります。周りの車に注意を払って、車のスピードを控えて環状交差点での運転を心がけましょう。

環状交差点の通行方法

環状交差点の通行方法を自動車と歩行者の視点からご紹介します。環状交差点での交通ルールはあまり浸透していないために初めてきちんと通行方法を認識しておくことは、重要でしょう。きちんとルールを把握していないと間違った通行をしてしまう恐れがあるでしょう。一時停止が定められている環状交差点を例として説明します。

自動車の場合

まず、交差点進入時に一度停止しましょう。横断歩道を渡る歩行者を確認します。次に、ウインカーを出し環状交差点内の右方向から来る車両を必ず確認します。環状交差点内では、環状交差点の中を走る車が優先です。そして、環状交差点内に減速して進入します。環状交差点の中に入ったあとは、出ていく道路の前でウインカーを出し通行します。

左折する場合にウインカーは、環状交差点に進入する前に1度だけ左ウインカーを出します。右折、直進するときは環状交差点に進入する前に1度、左ウインカー出します。また、環状交差点を出ていくときに1度、左ウインカーを出しましょう。

歩行者の場合

歩行者の場合は、通常の平面交差点と比べると歩く距離が長く、通行するのに時間がかかってしまう点が環状交差点のデメリットのひとつでしょう。横断歩道が分離島と重なっている場合は、歩行者は1方向のみの車を注意すればいいので安全な面もあります。また、平面交差点よりも車両の速度が抑制されているため大きな事故に繋がることは少ないでしょう。

自転車の場合

自転車の場合は、軽車両なので車と同じで環境交差点内を通行します。このときに車と接触しないように注意が必要でしょう。環状交差点は、円形の形状のため車の運転手は左を確認しづらい状況にあります。車や歩行者、自転車のすべての人が安全に通行するために環状交差点では、無理な横断などの危険が生じる通行方法は控えなければならないでしょう。

安全運転で楽しいドライブを

環状交差点(ラウンドアバウト)は、今後、ますます増えてくる交差点の形状でしょう。初めは、交通ルールに戸惑ってしまうでしょう。落ち着いてルールを把握して走行すれば安全です。環状交差点では、交差点流入時の速度が抑制される構造となってします。出会い頭の事故や重傷、死亡などの重大な事故に繋がりにくいため安心して車の走行することができます。

環状交差点に限らず、運転をするときは、交通ルールを守って車を走行することによって事故を起こすことや巻き込まれることも少なくなるでしょう。普段から交通標識をよく見ながら安全運転を心がけて楽しいドライブを楽しみましょう。

初回公開日:2018年02月14日

記載されている内容は2018年02月14日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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