スロットルボディの洗浄の方法・交換の方法と料金の目安
更新日:2024年08月08日
スロットルボディのメンテナンスをする方法は?
車やバイクのエンジンにとって、スロットルボディは大切な役割があります。スロットルボディが正常に作動しなければ、エンジンの不調などのトラブルに繋がってしまいます。そのため、スロットルボディも定期的にメンテナンスすることが必要になります。
自分でできるスロットルボディのメンテナンスには、スロットルボディの洗浄があり、定期的にスロットルボディを洗浄することで、調子の良い状態を保つことができます。そこで今回は、スロットルボディを洗浄する方法や、自分でスロットルボディを交換する方法などについてご紹介します。
スロットルボディの役割は?
スロットルボディとはエンジンに関係する部品で、アクセルの踏み込む量に似合った空気をエンジンに取り込みます。
エンジンに取り込まれる空気量が一定になってしまうと、アクセルを踏んでも燃料を十分に燃焼させることができなくなってしまいます。そうなると、スロットルボディが正常に作動しなくなり、エンジン不調に繋がってしまいます。
また、スロットルボディには、アイドリングに必要な空気を取り込む役割があり、アクセルを踏んでいないときでもエンジンに空気を送っています。スロットルボディは燃料を燃焼させるための空気を調整する重要な部品のため、定期的にメンテナンスすることが重要です。
どうしてスロットルボディは汚れるのか
スロットルボディの手前にはエアクリーナーというものがあり、このエアクリーナーで大気中に含まれる埃や砂を取り除いています。そのため、正常な車であれば、スロットルボディが砂や埃で汚れることはありません。
スロットルボディに付く汚れは、主にカーボンやススなどで、エンジン内部から燃焼カスがスロットルボディにまで吹き返してくることでスロットルボディが汚れます。そのため、スロットルボディを洗浄するときは、カーボンや燃焼カスを綺麗に落とすことができる洗浄剤で綺麗にします。
汚れたスロットルボディはどんな悪影響がある?
スロットルボディに汚れが溜まってしまうと、空気の通り道がカーボンなどの汚れで塞がれてしまい、エンジンに取り込まれる空気の量が少なくなってしまいます。
取り込まれる空気の量が少ないと、アイドリングが不安定になってしまったり、アクセルを踏んだときの応答性が悪くなるなどの不具合に繋がります。最悪の場合はエンジンが止まってしまうなどのトラブルにもなってしまうため、スロットルボディの汚れは定期的に取り除いておく必要があります。
スロットルボディの洗浄は自分でも行うことができますが、スロットルボディの内部にはセンサーなどの繊細な部品があるため、自分で作業するときは注意しながら作業しましょう。
スロットルボディを洗浄する方法は?
スロットルボディを洗浄にする場合、車とバイクでは少し異なる点があります。次の項目から詳しくみて行きましょう。
車のスロットルボディを洗浄する方法
車のスロットルボディを洗浄する場合は、スロットルバルブを一旦外して洗浄する方法と、車両につけたまま洗浄する方法の2種類があります。
スロットルボディを外さないで洗浄する場合、まずはスロットルバルブが見える状態にしなければなりません。スロットルバルブが見えるようにするには、エアクリーナーを取り外します。車種によっては他の部品も外す場合があるので、作業の妨げになるものは外しておきましょう。
スロットルバルブが見える状態になったら、洗浄液を流し込んで綺麗にします。この時はティッシュや柔らかい布などでカーボンを綺麗に取り除いておくと良いでしょう。
洗浄液で綺麗にすることができたら元どおりに組み立て、エンジンを始動します。この時にエンジンがかかりにくい場合がありますが、これは一時的なものなので気にすることはありません。エンジンが正常にかかり、マフラーから白煙などが出なくなったら作業完了です。
バイクのスロットルボディを洗浄する方法
バイクのスロットルボディを洗浄する場合も、車と同じくスロットルバルブが見える状態にする必要があります。そのため、まずはエアクリーナーなどを外しましょう。
エアクリーナーを外して、スロットルバルブが見える状態になったら、洗浄液でカーボンを落とします。この時はティッシュや柔らかい布などで、カーボンを綺麗に拭き取ると良いでしょう。
スロットルボディを洗浄したら外した部品を組み立て、エンジンを始動させます。この時にエンジンがかかりにくい場合がありますが、やはりこれもは一時的なものなので、気にする必要はありません。
エンジンが始動して暖気が完了したら、アイドリングの数値を確認しましょう。アイドリングの数値が規定値から外れている場合はアイドルスクリューを回し、アイドリングの数値が規定値になるように調整しましょう。
スロットルボディを交換する方法は?
スロットルバルブが壊れてしまったり、スロットルボディを外して洗浄したい場合は、車両からスロットルボディを外さなければなりません。しかし、スロットルボディの外し方がよく分からなくて、困っている方も多いでしょう。そこで、次の項目からスロットルボディの脱着方法についてご紹介しましょう。
スロットルボディを外す方法は?
スロットルボディを外すときは、エンジンが冷えている状態で作業しましょう。これはスロットルボディに冷却水が残っていることがあり、冷却水の温度が高いまま作業してしまうと、ホースを外した時に、熱くなった冷却水が吹き出す可能性があるためです。
スロットルボディを外すために、まずはスロットルバルブが見える状態にします。エアクリーナーやスロットルボディの取り外しの邪魔になるものは全て取り外しましょう。スロットルバルブが見える状態になったら、スロットルボディに付いている冷却水のホースを取り外します。
冷却水のホースを外したら配線やスロットルワイヤーなどを外し、スロットルボディを固定しているナットを外します。ナットが外れたらスロットルボディを持ち上げて外します。この時に引っかかりがある場合は、部品の外し忘れなどがないかもう一度確認しましょう。特に問題が無ければ、スムーズに外せます。
スロットルボディを取り付ける方法は?
スロットルボディを取り付ける時は、ガスケットを新品のものに交換しましょう。ガスケットとはスロットルボディとインレットマニホールドを繋いでいる部分にある薄い板のことで、ガスケットはスロットルボディの繋ぎ目の隙間を埋めています。
このガスケットは分解した時に必ず交換するもので、交換しないまま組み立ててしまうとエンジンの調子が悪くなる原因になるため、スロットルボディを外した時は必ず新品のガスケットに交換しましょう。
ガスケットを新品のものに交換したら、外したときとは逆の手順でスロットルボディを組み立てます。全ての部品を組み立てたらエンジンをかけ、問題がないかどうか確認します。バイクの場合は、必要に応じてアイドリングの調整を行いましょう。エンジンがかからないなどの問題がある場合は、付け忘れている部品がないかどうか確認しましょう。
スロットルボディの洗浄にかかる費用は?
スロットルボディを洗浄するのにはどのぐらいお金がかかるか気になります。自分で作業する場合は洗浄液の値段のみで作業ができるため、安ければ千円程度で作業することができます。
自分で作業する自信がない方や時間がない方は、カーディーラーなどでスロットルボディを洗浄してもらうこともできます。カーディーラーでスロットルボディを洗浄してもらう場合、各店舗によって値段の詳細は異なりますが、大体3,000円〜1万円程度かかります。
どちらの方法を取るかは個人の判断になりますが、自信がないと感じている場合は、お店で作業してもらう方が無難でしょう。
スロットルボディ交換にかかる費用は?
スロットルボディには電子部品が使われていたりする部品で、とても繊細な部品です。そのため、スロットルボディ本体の値段が高くなることがあります。スロットルボディの値段は車種や年式によって異なりますが、安いものだと4〜5万、高いものになると10万近くするものもあります。
また、作業工賃もお店によって異なりますが、大体数千円から1万円程度かかります、スロットルボディの脱着が難しい車になってくると、さらに工賃がかかる場合があります。
スロットルボディ洗浄はどのぐらいの効果があるの?
スロットルボディの洗浄を検討中の方は、洗浄後の効果がどのぐらいあるのか気になるでしょう。
スロットルバルブの洗浄は溜まったカーボンやススを落とす作業のため、溜まっているカーボンが多いとその分効果も大きくなります。逆に全くスロットルボディが汚れていない車の場合は、ほとんど効果が出ません。
スロットルボディの汚れが溜まっている場合、アイドリングの不調やアクセルレスポンスの低下などの不具合が発生していることが多く、清掃後にそれらの不具合が解消される場合があります。そのほかにも燃費の向上やエンジンの振動低減などの効果が出ることもあります。
清掃後にどんな効果が出るかはその車によって異なりますが、長期間スロットルボディの清掃をしていない車やアイドリングが不安定だと感じる場合は、清掃してみても良いでしょう。
効果のあるオススメのクリーナーはどんなもの?
スロットルボディの洗浄を行うときは、どの洗浄剤を購入すれば良いか迷います。
スロットルボディに付いた汚れは、比較的簡単に落とすことができるため、市販の洗浄剤で落とすことができないほど汚れが固着していることはほとんどありません。そのため、洗浄剤を買ってみたけど汚れを落とすことができなかったなどの不安はしなくて良いでしょう。
市販の洗浄剤にはスプレータイプのものが多いですが、中にはエアクリーナーを外さずに、吸気系統のホースを外して洗浄液を流し込むタイプの洗浄剤も販売されています。手軽に作業したいのであれば、ホースから洗浄液を流し込むことができるタイプの洗浄液を購入すると良いでしょう。
スロットルボディを綺麗にして快適なドライブを。
ここまでスロットルボディを洗浄する方法についてご紹介しましたが、スロットルボディの役割はエンジンに大きく関わる部品で、汚れが溜まったままにしてしまうと、エンジン不調の原因になってしまいます。
エンジンの状態を正常に保つためにスロットルボディの定期的な清掃を行い、いつも快適に走ることができる車にしておきましょう。
初回公開日:2018年01月17日
記載されている内容は2018年01月17日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。