縦列駐車のコツ・寸法の測り方・方向転換の仕方|教習所
更新日:2024年09月15日
縦列駐車ってどういう停め方なの?
車を駐車する際にはいろいろな方法があります。広い駐車場では、前方に留意しながら停車しますが、どうしてもバック操作でしか駐車できない状況もあります。
その中でも、複数の車が一方方向を向いて縦一列に駐車している場所もあります。その合間に1台のスペースが空いていて、そこに駐車することを縦列駐車といいます。
これは頻繁に車に乗っていても、難しい駐車の方法となります。前後の車に当たらないように、上手なハンドル操作とアクセルワークが重要です。このように縦列駐車とは、大きなスペースでの駐車ではなく、狭いスペースでの操作が必要で難しい駐車方法ということが言えます。
今回は、縦列駐車のコツについて詳しくご紹介して参ります。ぜひ、参考にしてみてください。
縦列駐車にはコツがあるの?
縦列駐車をするにはコツがあります。狭いスペースにしっかりと的確に車を進入して駐車させるには、テクニックをはじめ、感覚的なコツが必要となります。
車両の形式や大きさによってもそのやり方は異なり、必要とするテクニックが異なってきます。どういったコツが必要となるのかがわかれば、実際に縦列駐車をする場合、とても便利です。
それでは、車両の形式ごとにそのコツをご紹介して参りましょう。
マニュアル車ではどうやるの?
マニュアル車の場合、色々な操作を同時に行いますのでコツが必要な車両です。
・クラッチ
・シフトチェンジ
・アクセル
・ブレーキ
こういった操作を同時に行うことがあるのが、マニュアル車の大きな特徴です。マニュアル車での縦列駐車は、主に半クラを使います。半クラとは、クラッチペダルを半分踏み込んだ状態でアクセルを使う操作です。半クラを上手に使えることが最大のコツと言えます。
半クラができれば、どんなに低速な走行でも可能ですし、狭い場所への駐車も容易にできます。特に、縦列駐車をする場合はバック操作が中心となりますので、後ろを見ながらでも半クラを使いこなせるようにしておきましょう。
足先での微細なフットワークが重要になってきますので、靴底が浅い靴を履いて運転することをいたします。
オートマ車ではどうやるの?
オートマチック車両ではどういったコツが必要でしょうか。マニュアル車とは異なり、難しい操作があまりありません。クラッチペダルがありませんので、アクセルワークが重要です。
ギアを「R」に入れて、あとはアクセルとブレーキで狭い場所への侵入が可能となります。オートマ車は足元での操作が少なく、アクセルをしっかりと踏み込まなくても車両が動きます。
そのため、ブレーキ操作を中心として縦列した駐車をすることで、とてもスムーズな駐車ができます。やはり、最大のコツはブレーキ操作ということが言えます。
むしろ、大きなアクセルワークですと反応しやすいオートマ車ですので、追突事故を起こしてしまうことがあります。マニュアル車の操作性に不安がある場合、オートマ車での縦列駐車が断然スムーズにできますのでです。
徐々に行うハンドル操作が大きなコツ!
もう1つのコツはハンドル操作です。この場合、マニュアル車・オートマ車のいずれでも、あまり関係ありません。的確な角度でハンドリングできるようになれば、狭い場所での縦列駐車をする場合でも容易です。
両手でしっかりとハンドルを持つよりも、片手でハンドル操作ができるとかなりスムーズな縦列駐車が可能です。こうしたコツをつかんでおくことで、どれだけ狭いスペースでもスイスイと進入できます。
総括しますと、ブレーキ操作を中心として、ハンドリングを上手に使いながら、徐々に侵入していくことで簡単に駐車ができます。
寸法がわかれば狭いスペースでも駐車が簡単なの?
狭いスペースに駐車する場合、自分の車両がそのスペースに入るかどうか分かれば、とてもスムーズな駐車ができます。
車によっては縦の長さが数十センチほど異なりますので、場合によってはスペースギリギリのサイズで、駐車することが困難なケースもあります。そうした場合、どういった方法でスペースの寸法を測れば良いかご紹介いたします。
前後に停車している車の長さを「目視で比較する」という方法があります。セダンタイプであれば車両の大きさはそれほど変わりません。前後に停車している車種でスペースのサイズを計測できれば、おおおまかなサイズを計測できますので、そうした方法がです。
同乗者がいればさらに簡単なの?
スペースに白枠が書いてあれば、その枠の見え方で計測することもできます。おおむね、平均的な車が1台停められるサイズで路面に書かれています。仮に、前後の車両がその白枠をはみ出して停車している場合もありますので、そうした目視での計測も大事です。
「ほんの少しはみ出しているだけだから大丈夫」と高をくくってしまうと、車両をぶつけてしまったり、焦ってしまい、思わぬトラブルを誘発してしまいます。
もしくは同乗者がいれば、車から降りて判断してもらいましょう。声出し確認で少しずつバック進入していけば危険なことはありません。常にブレーキの準備をしながら、慎重に侵入していけば、とても簡単に縦列駐車をすることができます。
運転歴が浅いドライバーの場合には、この方法がとてもスムーズですので、ぜひ試してみてください。
縦列駐車で方向転換するには何が大事なの?
狭いスペースに駐車する場合、何度も方向転換をしながら進入していくケースがあります。車の場合、四駆でなければ全てのタイヤを同時にハンドル操作で動かすことができません。
一般的な車両であれば、前輪の2つのタイヤがハンドルと連結されていますので、1回のハンドリングではスムーズな縦列駐車を行いづらいことが多いです。そうした状況では、繰り返しハンドルを左右に切りながら、微細な方向転換を行い、狭いスペースへ駐車しなければいけません。
こういった状況で一番重要な操作は「ブレーキ」です。いかに、ブレーキを上手に駆使できるかか大切であり、大きなコツです。
それでは、具体的にどういったブレーキ操作が重要なのか、次項にて詳しくご紹介して参りましょう。
ブレーキが引きづっていても平気なの?
半クラッチという操作のご紹介を先にいたしましたが、これと同じ様な感覚で半分ブレーキを使いながらハンドルを何度も切り返します。
つまり、短い距離間の中でいかに効率よくハンドルを切れるかが最大のポイントです。半分ブレーキを踏むということは、いわゆるブレーキを引きづった状態です。常にブレーキがかかっている状態で細やかなハンドル操作をすることで、無駄のないスムーズな縦列駐車をすることができます。
これは、マニュアル車でもオートマ車でも同じことです。いかに低速な状態を作ることができるかが大切ですので、アクセルはほどほどにしながら、ぜひ試してみてください。
きっと、迅速な縦列駐車をすることが可能となります。どれだけ狭いスペースでも、こうしたテクニックを使うことで、初心者でも簡単で安心した駐車が行えます。
教習所で行う縦列駐車のコツとは?
免許を取得するべく、教習所ではいろいろな訓練を行います。車は走るだけではなく、いかに止まるか、そして、しっかりとした駐車ができるかが重要なポイントです。
教習所では初心者でも安心で分かりやすいように、いろいろな工夫がなされています。どこまでバックで進んだらハンドルを切るのか、どこを見るのか、などのコツも教官が教えてくれます。
1度で上手にコツをつかむことができる人もいれば、何度やってもコツがつかめず危険な運転をしてしまう方もいることでしょう。
公道では、教習所のような分かりやすい目印はありません。感覚的なコツを覚えるために、教習所ではわかりやすいアイテムを使って縦列駐車の練習をすることができます。
それでは、どういったアイテムをどのように使うことで、教習所での訓練が行いやすくなっているのでしょうか。次項にてご紹介いたしましょう。
アイテムがあるから覚えやすい!
車が衝突しても良いようにコーンを使うことがあります。こちらはゴム製ですので、たとえぶつかっても壊れることがありません。つまり、恐怖心を少しでも軽減させるため、こうしたアイテムを使って訓練ができます。また、ハンドルやクラッチといった主要な操作部分を上手に扱うためには、思い切りも大切です。
初めは恐いという気持ちが優先してしまうので、ハンドル操作はおろか、アクセルワークもままなりません。ですので、教習所では車両がぶつかっても良いように、こうした練習ができます。ここで、何度も練習しておくことで、車の動き方が把握できて、スムーズな操作や駐車のコツが身に付きます。
怖がらずに縦列駐車にチャレンジしてみてください。最初はコーンにぶつかることがありますが、先に述べたコツが実感できます。教習所で学んだコツを忘れることなく、免許を取得した後でも公道で縦列駐車をする際に役立てましょう。
縦列駐車の大事な手順とは?
縦列駐車をする際、確認しておく事柄があります。
・駐車できる十分なスペースがあるのか
・後続車の迷惑にならないか
以上が駐車前に確認する重要な事柄です。
次の手順は、
・ギアの確認
・周囲の安全確認
こういった確認をする必要があります。具体的な内容も把握しておけば、常にスムーズで安全な縦列駐車をすることができます。
車での縦列駐車は、駐車方法としては難易度が高い種類に入ります。そのため、ぶつけてしまったり、もしくは出られなくなってしまうということも起こり得ます。
ギアの確認とブレーキの準備が重要!
駐車できるスペースがあれば、車両を少し前まで出します。その後、ギアをバックに切り替えましょう。
マニュアル車であれば、しっかりとクラッチを切ってバックギアに入れます。オートマ車であれば、ブレーキを踏みながらバックギアに入れましょう。
慌てて縦列駐車をしようとして、ギアを入れずに前方に進んでしまい、衝突事故を起こしてしまうという安易なミスも起きています。
確実にギアがバックへ切り替わってきることを確認し、徐々にアクセルを踏みましょう。この時に、いつでも停車できるようブレーキの準備をしておくことが大切です。
周囲の安全確認が重要!
縦列駐車をする場合、前方を向くよりも後ろを見ながらの操作となりますので、注意力が散漫になります。
こういった時に、狭い隙間から人が出てきたりすれば事故となってしまいます。やはり、バック操作に気を取られないように、周囲の安全確認も怠ることなくしましょう。
駐車場での事故は年々増えています。それには、アクセルとブレーキの踏み間違えといったケアレスミスで起きています。重篤なケースも間々ありますので、細心の注意をしながら駐車しましょう。
そして、上手に駐車できたならば、ハンドルは真っ直ぐ戻さずそのまま停車しましょう。これにより発進する時は、ハンドルはそのままの角度でスムーズに発進することができますのでです。
縦列駐車ができるスペースはどうやって見分ければいいの?
縦列駐車をする場合でとても大切なことは「十分なスペースがあるのか」という判断力です。
しっかりとした余裕がなければ、前後の車両や障害物へ衝突してしまいます。白枠がない箇所での駐車ですと、一瞬で判断することが難しいケースがあります。
ですが、そこにしか駐車場がなければ、どうしても停めなければいけない状況があります。そうした場合の「駐車スペースの見分け方」を次章にてご紹介いたします。ぜひ、参考にしてください。
車両サイズを把握しておけば簡単なの?
狭い場所での駐車に必要なことは、自分の車両の大きさを体感で把握しておくことです。縦と横がそれぞれ〇m〇㎝であるか把握しておきましょう。
自分の車の大きさを寸法で把握している方は多くありません。そのため、実際に数字で知っておくことで役立つ場面があります。
メジャーで計測することでも良いですし、車検証を見ればサイズが記載されています。こうした数値を把握しておくことで、狭いスペースでの駐車でも容易な駐車が可能となります。
この場合、縦列駐車のみではなく、どんな駐車場でもとても役立つ場面が多いです。特に白枠のない道路などで役立つこともありますので、メジャーを車に積んでおくことをします。
コツを把握しておけば公道での駐車も恐くない!
車は大きいため、全体のサイズ感覚がつかめるまでは恐怖心もあることでしょう。しかも、教習所では駐車の練習はほんの数時間のみです。
ですが、公道に出るといろいろな状況下での駐車をする必要があります。その中でも縦列駐車は難易度が高い駐車ですので、この機会にコツをつかみ、理屈と感覚を把握しておきましょう。
そうすることで、各スペースで容易に車を駐車することができるようになります。そして、どんなスペースでも駐車が容易にできるようになったならば、安全意識を継続し、常に優良ドライバーとして素晴らしい運転を心掛けましょう。
初回公開日:2018年02月05日
記載されている内容は2018年02月05日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。