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2017年10月17日

飛び石によるフロントガラスの修理方法・保険使用の決め手・車検は通る?

不運な事故ともいえる飛び石によるフロントガラスの傷。「修理費用は?」「保険は使える?」「車検は通るの?」知っているようで案外知らない、ふいに起こる、飛び石によるフロントガラスの傷に関する対処法や、自分で傷を直す場合のコツについて詳しく解説していきます。

飛び石によるフロントガラスの修理方法・保険使用の決め手・車検は通る?

飛び石によるフロントガラスの傷の修理方法は?

車を運転していると時々遭遇するのが、前の車が跳ね上げた飛び石によるフロントガラスの破損です。小さな傷でも放置すると広がってきて、大きな事故につながりかねません。ここではそんな飛び石によってフロントガラスにできた傷の修理方法や保険適用、車検の問題についてご紹介します。

小さな傷の場合の修理費用は?

そもそも車のフロントガラスは、ガラス表面、中間膜、ガラス内面という3層構造になっています。飛び石によって運悪くできたフロントガラスの傷が小さく、このガラス表面にとどまっている場合であれば、ほとんどが修理可能です。

費用は車種や傷の程度によっても異なりますが、おおむね1~2万円程度です。まずはディーラーや自動車ガラス専門の修理業者で見積もりをとってもらいましょう。

フロントガラスを交換した場合の費用は?

ひとくちにフロントガラス交換といっても、メーカーや車種によって価格は異なります。また最近では、UVカット、赤外線カットというガラスもあります。そこで一概には言えませんが、4万円~10万円ぐらいが交換の場合の相場です。修理時間は、1時間ぐらいです。

また予算の都合で安くあげたい場合には、輸入ガラスを使うという方法もあります。輸入ガラスですと、国産のフロントガラスの半額程度の価格で交換可能です。ただし安い輸入フロントガラスには当たりハズレがあり、たまにガラス表面に歪みがあるものがあります。この場合、若干外が見づらい場合がありますので、注意が必要です。

応急処置の方法は?

飛び石によってフロントガラスに傷ができてしまった場合、すぐに修理することが必要です。仮に飛び石がごく小さく、最初は小さな傷でも徐々に広がり、最悪の場合ガラス交換が必要になります。

しかし、事情があってすぐに修理できない場合、とりあえず応急処置として透明のテープなどで保護しておきましょう。まずは水を通さないビニールテープなどで傷を完全に覆って下さい。こうすればとりあえずはフロントガラスが割れたり、傷が広がることは防げます。

ただし、これは恒久的な方法ではありません。いずれにしても早い段階でフロントガラスの修理を行いましょう。

飛び石によるフロントガラスの傷の修理を自分ですることはできるの?

不幸にもできてしまった飛び石によるフロントガラスの傷が小さければ、交換ではなく修理は可能です。それでも1~2万円の修理費はやはり痛い出費です。

そんなあたなのために、自分でフロントガラスを修理する「ガラスリペアキット」なるものがあります。リペアキット自体は安いものだと1000円以下から買えますし、その他、マスキングテープなどこまごまとした物は必要ですが、それでも業者に修理に出すよりは格段に安く済ますことができます。

では、自分でフロントガラスの傷を修理する場合の費用や方法について解説しましょう。

自分で修理できる目安

車のフロントガラスは先ほども書いたとおり、外側と内側にビニールシートの中間膜を挟んだ3層構造です。フロントガラスの修理は、飛び石などによってできた傷の隙間に、ガラスと一体化する補修液を流し込んで、この隙間を埋めるという方法で行います。

そのため傷が小さい場合には自分で修理可能で、その基準は26ミリとなっています。26ミリと言われてもピンときませんが、500円玉のサイズといえばわかりやすいでしょう。傷のサイズが500円玉以下なら自分で修理を、それ以上なら迷わず業者に修理を頼みましょう。

また、飛び石によって傷がついてから時間が経ってしまうと、傷の中にゴミやホコリが詰まり、補修液が注入できなくなります。自分で修理する場合にも、すぐに作業することが必要です。

自分で修理する場合に必要な物は?

フロントガラスリペアキット

まずはフロントガラスのリペアキットが必要です。通販サイトでも購入できますし、カー用品店やホームセンターにも置いてあるところもあります。リペアキットの中には補修液、注射器、台座(接着テープ付き)がセットになっています。

マスキングテープ

フロントガラスの修理箇所以外の部分を養生するのに使用します。ホームセンターなどで数百円で入手可能です。

乾いたクロス(タオルでも可)

フロントガラスのふき取りに使いますので、ガラスに傷をつけない柔らかい素材のものを選んでください。

自分でフロントガラスの傷を補修する手順

では実際にフロントガラスにできた傷を修理する方法について解説します。修理にあたっては、ガラスリペアキットの取扱い説明書もしっかりと熟読してください。

①フロントガラス全体を布で拭き、汚れを落とす

フロントガラスについた汚れやホコリを乾いた布で丁寧に拭き上げます。これは飛び石による傷の周囲だけではなく、フロントガラス全体をきれいに拭いてください。

ただし決して濡れた布で拭くことはしないでください。先に書いたとおりフロントガラスは3層構造の合わせガラスになっています。飛び石によってできた傷の中に水分が入ると、補修液が入りづらくなり、失敗の原因となります。

②ピンで傷の中の汚れを取り除き、補修箇所を養生する

ピンなどの先の細いものを使い、飛び石によってできたフロントガラスの傷の内部のゴミやホコリを取り除きます。これは傷の中に補修液が浸透しやすくするためですので、入念に行って下さい。

といってもあまり乱暴にすると、かえって傷を拡げてしまうことがありますので、やさしく丁寧に行ってください。最後に補修液が垂れるのを防ぐため、補修箇所の周囲をマスキングテープで養生します。

③台座の取り付け

補修液を傷口に注入するための台座の取り付けです。リペアキットの中に入っている両面テープを傷の中央に張り付け、その上に台座をしっかり固定させます。この台座を傷口にしっかり密着させないと、傷の中が真空にならず失敗の原因になります。

そのため両面テープを貼った台座を傷に貼るのではなく、両面テープのみを先に傷口にしっかり貼り付け、その後に台座を貼りましょう。

④補修液の注入

先ほど取り付けた台座の注入口から、補修液を注入します。この時点でしっかりと傷口に補修液が充填されるわけではありません。それはこの後で行う減圧・加圧の作業によって行います。注入する量に注意し、こぼれた分は固まってしまうので拭き取っておきます。

⑤減圧と加圧を繰り返す

傷口に取り付けた台座にリペアキットの中に入っている注射器をセットし、注射器の内筒を引く減圧と、内筒を押す加圧を繰り返します。加圧によって補修液を送り込み、減圧で内側のガラスが引き込まれて密着するしくみです。

10回程度この作業を繰り返しガラスの密着を確認してから、注射器の内筒を完全に押し込み圧力がかかっていない状態にして、注射器を取り外します。

⑥台座を取り外し補修液をさらに傷口に垂らす

台座をはずすと余分な補修液が垂れてきます。このままだと固まってしまうので、傷口以外の不要な部分についたものを丁寧に拭き取ります。その後、最後のくぼみを埋めるために、傷の部分に補修液を1、2滴垂らします。

⑦保護フィルムを貼る

リペアキットに付属の保護フィルムを傷部分に貼り、補修液が固まるのを待ちます。季節にもよりますが、だいたい30分~1時間程度で固まります。

⑧はみ出した補修液を削り取る

補修液が完全に固まったことを確認し、保護フィルムをはがします。

次にはみ出した補修液をカッターで削り取ります。この際、補修した傷を再発させないために、傷の回りの高さに合わせてそぎ落とすように、カッターの刃を寝かして慎重に削り取りましょう。

補修液を削り取る作業が終わったら、養生のマスキングテープをはがして作業は終了です。

飛び石による傷は保険は下りるの?

不幸な事故ともいえるような飛び石によるフロントガラスの傷。修理費用も決して安くなく、フロントガラスの交換ともなると、さらなる出費を強いられます。でも車の故障であれば、車両保険が使えるはずです。では飛び石によるガラスの修理費用に、保険が使えるのかという問題についてを考えてみます。

飛び石での傷に車両保険は適用される?

前車が跳ね上げた飛び石によるフロントガラスの傷は、自動車保険で補償の対象となります。飛び石による車のフロントガラスの修理代は、飛来中の他物との衝突や落下とみなされます。

そのため多くの場合、保険の補償範囲内に入ります。ですからご加入の自動車保険に車両保険をつけていれば、保険金額を限度に、修理代から免責額を差し引いた額が保険料として支払われます。

とりあえず前車の飛び石の跳ね上げでフロントガラスに傷ができた場合は、保険会社に連絡しましょう。

保険を使うと次の年の等級は下がる?

飛び石によるフロントガラスの破損はなんとも不運な事故です。でも飛来中の他物との衝突や落下で車両保険を使うと、翌年の保険等級は1等級下がります。もし1年間無事故で保険を使用しなかった場合、保険等級は1等級上がります。飛び石で保険を使うと等級は1等級下がるわけですから、結果的にその差は2等級となってしまうのです。

そのため、飛び石によるフロントガラス破損の場合、すぐに保険会社に連絡するのはもちろんですが、修理費に保険を使うかどうかは、慎重に判断する必要があります。

前車が飛ばした石に対し損害賠償請求できるか?

フロントガラスを破損させる飛び石の大半は、前を走る車による小石の跳ね上げです。ではこの飛び石を跳ね上げた前の車に対し、責任を問うことはできるのでしょうか。

飛び石がフロントガラスを破損させたとします。当然、走行中のことなのでしばらく走って赤信号などで停止したときに、前車のドライバーと話しをすることになるでしょう。この時に飛び石を跳ね上げたドライバーが、それを認めてくれればラッキーです。

しかし、その時点で、その車の飛び石がフロントガラスの傷の原因だという証拠はありません。「言い掛かりだ」言われても文句の言いようがありません。ほとんどの場合は損害の賠償を請求できるわけもなく、そのまま泣き寝入りというのが実態だといえます。

仮に前車が跳ね上げた飛び石でも、あきらめて早めに自分で修理してしまうことが賢明です。

保険使用の決め手は?

飛び石によるフロントガラスの破損に保険が使えるのは確かですが、安易に修理代を保険で支払う前に注意が必要です。

ひとつには前に書いた保険等級の問題です。保険を使うことで保険の等級は1等級下がります。それはすなわち、翌年の保険料が上がるということです。

もうひとつが免責の問題です。免責金額が0円に設定されていた場合であれば、修理にかかった費用は全額保険料で補償されます。しかし、仮に免責金額が5万円に設定されていたとします。飛び石による傷が小さく、フロントガラスの交換ではなくせいぜい1~2万円で済む補修の場合には、保険料は1円も下りないことになります。

そこで飛び石によるフロントガラスの修理に保険を使うかどうかは、年間の車両保険料と修理代を比較して、どちらがお得かということを考慮して検討する必要があります。いずれにしても、まずディーラーや修理工場で補修費用の見積もりを取り、保険会社の担当者にどちらがお得かを相談してみることをおすすめします。

飛び石で傷の入ったフロントガラスは車検に通る?

不幸にも前の車が跳ね上げた飛び石でフロントガラスに傷ができた場合、一番に気になるのはそのままで車検に通るのかという問題です。ここでは飛び石によって破損したフロントガラスの車検の問題について、その根拠となる法律や検査官の判断基準について解説していきます。

フロントガラスの保安基準

車検の際の基準となるのが道路運送車両の保安基準です。その保安基準にフロントガラスの傷に関する記載があるのは、第29条(窓ガラス)、告示(第195条)です。そこには以下のように書かれています。

①損傷した場合においても運転者の視野を確保できるものであるということ
②容易に貫通されないものであること

また前面ガラスと側面ガラスの基準によれば、透明で、運転者の視野を妨げるようなひずみのないものと規定されています。ただし、この規定は曖昧で、実際に車検に通るかどうかという判断は車検場の検査員によってかなり異なります。

車検場の検査官の判断基準は?

飛び石によるフロントガラスの傷が車検に通るのか?

実際にはその基準は、検査員の判断によって微妙に変わります。傷がフロントガラスの運転席側にある場合は、ほぼ車検に不合格となります。これはやはり運転者の視野を妨げるという保安基準にひっかかってくるためです。

一方、助手席側に飛び石による傷がある場合、検査員によっては合格となることがあります。ただし助手席側であっても線状のヒビの場合は通らないことが多いです。これはやはり線条のヒビは、その傷が広がると判断されるためと考えられます。

フロントガラスの傷に関しては、車検場の検査官によって判断に違いがあるのは確かです。しかし飛び石による傷はいずれ拡がってくる可能性が高く、結果的に高額な交換費用がかかったり、ドライバーの視界を遮り重大な事故につながったりもします。快適なカーライフのためにも飛び石によるフロントガラスの傷は早めに修理したほうが無難だといえます。

飛び石によるフロントガラスの傷をそのまま放置すると?

飛び石によるフロントガラスの傷は、小さな傷だと視界を妨げることもなく、それ以上広がる様子もありません。そんなとき、高額な修理代を気にしてそのまま放置する人もいるかもしれません。では傷を放置した場合、どういうことになるか解説しましょう。

ヒビが大きくなる原因

ヒビが大きくなる理由には、「振動」、「温度差」、「凍結」などがあります。

まず「振動」に関してです。車はエンジン自体の細かな振動や、走行によって路面から受ける振動を常に受け続けます。この継続的に与えられる振動がフロントガラスの傷にボディブローのように効いてきて、結果的に傷が徐々に拡がっていきます。

「温度差」も傷にとっては大きな敵です。飛び石が当たってできた傷がエアコンの吹き出し口付近の場合だと、車内と車外との温度差によっても傷が広がってしまうことが考えられます。

そしてもうひとつの原因が「凍結」です。ガラスは温度によって伸縮する性質があります。冬場凍結したガラスが解ける際、飛び石による損傷で脆くなったガラスの傷が拡がることがあります。凍結したフロントガラスに熱湯をかけるなどもってのほかです。ただでさえ弱くなったガラスの傷がいっきに拡がる原因となるので避けましょう。

それ以外にも高速道路での風圧で傷が拡がることもありますし、飛び石でできた亀裂に水滴が侵入していたりすると、それが膨張して亀裂を拡げる場合もあります。

傷を修理せずに放置しておくと…

飛び石によるフロントガラスの傷を修理せず、そのまま放置したとしたらどうなるかを考えてみましょう。

車のフロントガラスは、万一割れたとしても散らばらないようになっています。しかし、走行中の振動や、高速走行での風圧で傷が急に拡がった場合、仮に走行中であればふいに視界が遮られ、重大な事故につながる可能性があります。こうしたリスクを減らすためにも、飛び石によるフロントガラスの傷は速やかに修理しましょう。

フロントガラスの傷はしっかり直して安全で快適なドライブを

ここまで、前車が跳ね上げた飛び石によってできたフロントガラスの傷について解説してきましたがいかがでしたが。

飛び石によるフロントガラスの傷は、車検に通らないという問題だけではなく、重大な事故につながる原因にもなります。小さな傷のうちに直せば安くて手軽な修理代も、放置すればかえって高額な出費となることもわかりました。また、その補修費用に保険を使うべきかどうかの判断にも注意が必要です。

飛び石によるフロントガラスの破損は、加害者に補償を請求することも困難な、ある意味アンラッキーな事故といえます。あなたもその対処法をしっかりと理解して、安全で快適なカーライフを楽しみましょう。

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